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参道の赤松の陰でお出迎え

龍雲山 高乗寺  八王子市初沢町1425

京王線・JR線高尾駅の南西1.3kmのところにある曹洞宗のお寺です。
南口を出て初沢川に沿う道を15分ばかり歩くと右に高乗寺、左に山王神社があります。
道路から初沢川を渡って本堂に行く参道の両側には赤地に「武相卯歳開扉観世音菩薩」と染め抜かれた旗がずらりと立てられていました。
六地蔵は参道右手、大きな赤松の陰で参詣者を迎えていました。
建造の年はわかりませんが、かなり古いもののように見えます。
5体の頭部は損傷、修復があり表情を伺うことはできません。1体の表情がなんとか保たれていました(写真横上)。
胴の部分も表面が崩落し始め、カビや苔で、特に手や持物の形がはっきりしません。
大きさは本体が67cm、蓮台が12cmです。
像容は左から宝珠に錫杖、数珠、如意?、拱手?、柄香炉、合掌と思われますが、如意(写真横中)と拱手は形が崩れてしまっています。
道路に沿って 干支の守り神:八尊仏が奉造されていました。右端に説明の碑が建っていますが、建造年は見過ごしました。
右から 千手観音(子)、虚空蔵菩薩(丑・寅)、文殊菩薩(卯)、普賢菩薩(辰・巳)、勢至観音(午)、 阿弥陀如来(戌・亥)、不動明王(酉)、大日如来(未・申)です。
「八王子市史」によれば高乗寺は三多摩地方の曹洞宗の名刹で、いわゆる多摩八大寺の一つなのだそうです。
川の西の境内には本堂、大慈閣、鐘楼が建ち、道路に沿って龍雲閣、慈照閣、普照閣が並び、本堂の南に細長い墓地があります。
道に対面した山王神社の南には広大な高尾霊園が広がっていますが、これも高乗寺のものと思われます。
(2023.04)

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