素朴な鑿痕を残す造りですが
八幡山無量寿院 最照寺 八王子市大塚521
多摩モノレール・大塚・帝京大学駅の東500mにある真言宗のお寺です。
野猿街道沿いの坂道を回り込むと山門前に出ます。墓地は二段に分かれていて、山門手前の石段を上ると上の墓地、山門を入って右が下の墓地です。
山門奥が本堂、右手が寺務所となっています。
六地蔵は山門入ってすぐ右手の一角に、下の墓地を背にして、大きな宝篋印塔とともに祀られています。
形は角柱に浅い船形の龕を彫り、蓮台に乗った地蔵立像を浮き彫りにしています。
六体のうち右端の一体はやや大きく高さが60cm(他の五体は55cm)です。顔と胸部が破損していますが、法衣の造りが異なっているので、他の五体とは別に建造されたもののようです。
柱の側面には「〇〇信士菩提」「施主 〇〇」などと刻まれており、うち一体には「嘉永四(1851)年」とあり、右端の一体の側面には「??三年」とありました。
像容は左から両手で香炉、幢幡、数珠、両手で宝珠、合掌、宝珠に錫杖です。
素朴な鑿痕を残す造りですが、哀しさと微笑みを綯い交ぜたような表情が素晴らしい地蔵さまでした。
多摩市の寺院訪問だったのですが、バス停一つの所にあったので立ち寄りました。
(2019.10)
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