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大名墓の前にも専用の丸彫六地蔵が

円通山 米津寺 東久留米市幸町4-2-40

西武池袋線・東久留米駅の西1600mのところにある臨済宗のお寺です。都道234号が小金井街道と交差する前沢宿交差点の東です。
米津(よねきつ)家の菩提寺で(べいしんじ)と読みます。
都道から山門までの参道は両側が住宅に挟まれていますが、約150歩ばかりあります。
境内には本堂と寺務所が並び建ち、その手前山門よりに八角のお堂、鎮守社などがあり、本堂左から奥が墓地となっています。
六地蔵は墓地入口に並び、墓参者を迎え入れます。
やや小肥りで、四角に近い丸顔の造りです。全体に苔がつき古そうに見えますが、角柱台石の銘には「昭和六十年十月吉日建之 有隣代」とあり、昭和末期建造のものです。像高は63cm、蓮台込みで75cmです。
像容は左から宝珠に錫杖、数珠、幢幡、宝珠に施無畏印、合掌、柄香炉となっています。
多摩地区で唯一の大名墓といわれる米津家の墓地に笠付六角塔身型墓標が建つというので拝ませてもらいました。
その墓地の入口にも六地蔵が祀られていました。左右に三体ずつで、宝珠に錫杖、如意、合掌と柄香炉、宝蓋、幢幡の姿です。
こちらも像高63cm、蓮台込みで75cmと寸法は同じですが、建造は江戸時代のもののようです。
六体ともにかなり風化が進んでいます。特に頭部(何故か顔面側)の損傷が激しく、修復されたものも、そうでないものもほとんど目鼻がわかりません。
一つの家の墓地に六地蔵が祀られているのは、灯篭型の六面塔六地蔵を見たことはありますが、丸彫の六地蔵は初めてです。米津家四代の四本の墓標や数多くの供養塔、石灯篭がある大きな墓域なので、専用の六地蔵が奉造されたのでしょうか。 (2019.01)

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