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六面柱六地蔵と持物のユニークな六地蔵

霊性庵 東大和市狭山2-1330

真言宗のお寺です。西武多摩湖線・武蔵大和駅の西1km足らずのところに六面塔六地蔵と丸彫六地蔵をもつお寺が二つあります。
その一つですが、お寺というよりはお堂が一つに後は墓地だけ、のように見えます。狭山三十三観音霊場の十七番目の札所。近くのもう一つの寺院、圓乗院が管理する庵室なのだそうです。
通りに面して山門は無く、左には墓地への坂道、右に観音堂への石段があり、登った正面に六地蔵雨屋、右手がお堂です。
墓地は六地蔵の背後からお堂の裏に広がっています。石段手前を右に入ると水屋があり、その奥も墓地です。境内の左上と右下が墓地なので墓域は結構広いです。
石段の右手前傍に無蓋の六面柱六地蔵、石段を登った正面に六地蔵の雨屋が建っています。
六面柱六地蔵は古い石垣積台座の上に四角の台石を積み、その上に蓮台、そして六面体の石柱が建っています。
四角の台石には大きく「田町」と刻まれています。側面には読み取りにくいのですが「昭和三十一年三月吉日 願主」の文字が見えます。
六面柱の高さは75cmで、蓮台に乗った地蔵立像が浮き彫りされています。損傷や風化、それに光線の加減もあり見分けづらいのですが、正面左から右に宝珠に施無畏印、如意?、両手で香炉?、数珠、合掌、宝珠に錫杖の姿のようです。
雨屋内の六地蔵は丸彫立像です。像容は左から幢幡、柄香炉、宝珠に錫杖、合掌、宝蓋、数珠となっていますが、柄香炉と法外の地蔵はやや白っぽい石質で、また石柱台は合唱と数珠の地蔵のものが同じくやや白っぽい石質のものになっています。
石柱台の正面に地蔵名が刻まれています。左から法印地蔵、法性地蔵、延命地蔵、?、陀羅尼地蔵、?となっていて白っぽい台石にはありませんでした。
造りで面白いのは幢幡で、短い柄を両手で持ち、飾りの巾が胸前にたなびいています。珍しい形です。
基壇の石には銘が刻まれているのですが、読み取ることができませんでした。
(2019.03)

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