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品格ある造りの円光背地蔵

福生山 清岩院  福生市福生507

臨済宗のお寺。
JR青梅線・福生駅の南西1000mの所、都道166号と都道29(奥多摩街道)の合流地点の玉川上水西南に境内が、北東に境外墓地があります。
境内には山門、本堂、鐘楼、弁天堂、会館と伽藍が立ち並びます。本堂の西には巨大な現代建築の幼稚園が敷地の一角を占めています。
都道29(奥多摩街道)に面した石柱門は通用門?。参道は中福生通りから入ります。
山門を入った左手に会館、右に駐車場、その奥に鐘楼がありますが、六地蔵は鐘楼を背にして駐車場に向かって建っています。
石垣基壇の上のそれぞれの台石に載っています。円光背のあるものが3体、無いものが3体、一つおきに並んでいます。
うまく一つおきに並んでいるので、造り自体がそうなっているのかとも思いましたが、ちょっと考えにくいです。
後頭部を調べてみると、円光背の無いものには光背の残存らしきものが見られました(写真右中)。それにしても綺麗に余分なところを取り除いてあり、正面からみると最初から光背が無かったように見えます。
円光背の欠損以外はほとんど損傷が見られません。
台石には様々な紀年銘が見えます。「明治三十七歳〇〇立之/施主〇〇〇〇」「明治三十七歳九月十一日/孝道〇〇居士」「明治七歳一月二十三日/〇〇〇童子」「天保三歳三月五日/初生童子」とありますので、造立は明治37年でしょうか。他は戒名と命日のようです。
像容は左から柄香炉、宝珠に錫杖、幢幡、合掌(以上写真上)、数珠、宝蓋(以上写真右上)です。像高は円光背持ちで64cmです。
全体の姿、持物の造り、顔の表情、全てが丁寧で品格のある造りに見えました。 (2020.10)

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