龍頭幢幡を持つ地蔵に出会いました
醫王山 小川寺 小平市小川町1-733
臨済宗のお寺です。
西武拝島線・東大和市駅の東方1300mにあります。青梅街道に面していて、西武バス、都バスの小川寺前停留所が最寄りです。
ここには山門と中門の間に二組、墓地入口に一組と計三組の六地蔵があります。
山門入って右手が「嘉永五(1852)年」奉造の丸彫立像です。像高は78cm。
頭部は首元で接合されたものもあります。合掌の地蔵の頭部は新しく造られたもののようです。
石柱台に地蔵名が刻まれていますが風化で読み取れないものがあります。
像容と地蔵名は左から龍頭幢幡(持地)、数珠(陀羅尼)、宝珠に錫杖(鶏兜?)、宝蓋(宝印)、合掌(宝陵?)、柄香炉(法性)です。
珍しいのは写真上左の龍頭幢幡を持つ地蔵です。以前に三鷹の春清寺で龍頭宝蓋を持った地蔵を見ましたが、龍頭のついた持物は二度目です。
その対面に船形六地蔵です。頭部に円光背を持っています。76cmの大きさです。
像容は左から柄香炉、合掌、幢幡、宝珠に施無畏印、数珠、宝珠に錫杖で、柄香炉持ちの地蔵の背後に「昭和四十六年 三界萬霊供養塔」の銘がありました。
円光背は水色の塗料で縁取りされていたようで、二体の円光背に色が残っていました。
墓地内の六地蔵は像高56cmの立像です。石柱台の正面には「享保十二(1727)??天 奉?立?念仏供養 十二月廾五日」などの銘が刻まれ、左側面には施主名、願主名が刻まれていました。
像容は左から両手で宝珠、宝蓋、合掌、如意、幢幡、宝珠に錫杖です。
全体に傷みは激しいのですが、特に頭部は六体とも首元で接合されていました。また彫り痕は耳がかろうじて判る程度にまで損傷していました。
敷地の北は青梅街道、東は美大通りに面していて、南北に広がっています。山門、中門、鐘楼、客殿、庫裏、本堂の伽藍と民安稲荷社があり、その南に敷地の5分の3を占める広大な墓地があります。
墓地入口には初七日忌から三十三回忌まで忌日を表す十三仏が参道に沿って祀られていました。
(2019.11)
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