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庚申供養の?六地蔵と笠付き四角柱六地蔵塔

高ヶ坂地蔵堂 町田市高ヶ坂7丁目23

小田急線、JR横浜線・町田駅の東1300mのところにある地蔵堂です。住宅地の中で、会社の営業所と駐車場の間を間借りしているように地蔵堂が建っています。
地蔵堂の敷地の三面に石塔、石仏がぎっしり並べられています。
右側囲い柵の手前から「地蔵尊」「地蔵塔」「廿三夜」の石塔が並び、新しい小さな角柱浮彫地蔵を挟んで笠付き四角柱六地蔵塔ありました。
笠付き四角柱六地蔵塔は高さ110cmで、角柱の三面に二体ずつの地蔵立像を浮彫しています。
正面には宝珠に錫杖(左)、合掌の地蔵、左面には両手で宝珠(左)と数珠の地蔵、右面には両手で香炉(左)と幢幡のようです。風化、損傷が激しく顔の表情などはほとんどわからなくなっています
裏面は完全に崩落しています。わずかに「十二(丑)」が見えるだけです。調べてみると「文政十二丑(1829)二月」の銘があったとのことです。その名残が残っていたようです。
台石の銘も正面の大きな「講中」の文字と右面隅の「世話人 儀左衛門」が読めただけです。
笠付き四角柱六地蔵塔の奥、一つの笠付き石塔を挟んで船形光背の六地蔵もありました。
それぞれ水鉢付き台石に乗っています。像高は85cmです。像容は左から宝珠に錫杖、数珠、宝蓋、合掌、幢幡、柄香炉です。
奉造年はわかりませんが、苔がつき、風化、摩耗、損傷が進んでいます。
光背の左右に銘のようなものがあるようですが、宝珠に錫杖地蔵の光背右に「奉納庚申供養」(写真上右)、その他の地蔵にも「武州多摩郡 ・・村」「市川安兵衛」「・・・兵衛」と辛うじて見えましたが、それ以上は読み取るまでには至りません。
もし「奉納庚申供養」が正しいなら、庚申供養塔ということのなります。が、これらの六体の地蔵がまとめて庚申供養として奉造されたとすれば、大変珍しい形ではないかと思います。
敷地左側の入り口近くには「妻野神(サイノカミ)」の石塔というのがありました。これまでに聞いたことのない名前です。
歩けない距離ではないですが、町田駅から成瀬街道・熊野神社前までバスに乗るのが正解のようです。 (2020.02)

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