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初めて見る持物=龍頭宝蓋に出会いました

大原山 春清寺 三鷹市新川4-4-22

京王線仙川駅の北西約1,2kmほどの所にある曹洞宗のお寺。都道114号線から山門までの参道の左にコンクリート造りの阿弥陀堂、右にベージュにグリーンの半円形が連なった建物・七面堂?があり、併設幼稚園との境界になっています。
山門右に三重塔、左に鐘楼、正面奥に本堂と庫裏、鐘楼の左から本堂左奥まで敷地の半分が墓地になっています。
墓地入口近くには逢度堂、平癒地蔵堂などの小堂が建っています。
ここには有蓋の大きな六面石幢の六地蔵があるというので訪れました。
鐘楼前の墓地への道を挟んで庚申塔などの入った雨屋、損傷の激しい舟形地蔵立像、そして有蓋六面石幢が並んでいました。
庚申塔は「明和四(1770)年」の造立のもので、駒形の石碑に青面金剛に日月、一鬼、二鶏、三猿が刻まれています。
石幢は明治十六年の造立で、二段の台石を加えると2mにもなる大きなものです。地蔵を浮き彫りにした柱部分だけでも80cmあります。
各面には舟形龕の上に地蔵名と梵字が刻まれ、雲台に乗った地蔵が浮き彫りされています。
像容は正面=合掌(法性)、右=龍頭宝蓋?(枳里)、右奥=幢幡(宝性)、裏=柄香炉(法印)、左奥=数珠(諸龍)、左=宝珠に錫杖(地持)となっています。
持物の龍頭宝蓋は大変珍しいのではないでしょうか。初めてお目にかかりました。
柱下の六角の台石正面には大きな文字が刻まれているのですが、篆書体のような文字で力及ばず読めませんでした。
柴田勝家の孫・勝重以下、柴田家の墓があるというので墓地内に入りました。本堂裏にたくさんの石仏を安置した雨屋があり、その中に丸彫りの六地蔵を見つけました。この六地蔵は想定外でした。
前列中央の六角柱上の坐姿子育地蔵の背後に左右三体ずつ別れて並んでいるように見えます。
造立は「明和五(1768)年」。像容は左から柄香炉、宝蓋、宝珠に錫杖、幢幡、合掌、如意となっています。像高は70cmです。
山門や鐘楼、三重塔の柱などに使われているベンガラの色が、朱とは一味違った落ち着いた感じを与えています。 (2018.10)

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