外から拝んだだけの<七体六地蔵立像>
大卵塔墓地 西東京市保谷町6-22
西武池袋線・ひばりヶ丘駅と西武新宿線・田無駅の間には保谷四軒寺といわれる寺院や路傍に市の文化財に指定された石仏や石塔などがたくさんあります。
<七体六地蔵立像>もそのうちの一つです。西武新宿線・西武柳沢駅の北1kmのところにある墓地内にあります。
保谷小学校前交差点で都道233号を南西に100mほど行くと、コンクリートブロック塀に囲まれた広くはない墓地があり、北側の入り口の鉄扉には錠前がかかっていて中に入れません。敷地内には入り口にお堂が一つあるだけです。
お堂の入り口側壁に取り付けられた雨屋に<七体六地蔵立像>は祀られています。
中央に宝珠と錫杖を持った坐姿の地蔵(主尊)が三界萬霊と刻された石柱台に、左右には地蔵名を刻んだ石柱台の上に三体ずつ地蔵立像が祀られています。
六地蔵の像容と地蔵名は左から宝珠に錫杖(持地)、数珠(陀羅尼)、幢幡?(鶏兜)、合掌(法性)、柄香炉(宝陵)、宝蓋?(宝印)となっています。
「鶏兜地蔵」「宝陵地蔵」「法性地蔵」は見慣れない地蔵名ですが、<臨済宗聖典>に拠る六地蔵名のようです。
坐姿地蔵の石柱台の側面や六地蔵の下段の台石にも願主名などが記されているようですが、近寄れないので、写真の拡大像では読み取れませんでした。像高も測定不能です。
門柱には表札が貼り付けてありますが、風雨に晒され墓地名が全く解読できません。市の資料から<大卵塔墓地>だと名前だけは分かりました。が、それ以上詳しい内容はまだ知り得ません。地蔵名から禅宗系の寺院の墓地だったのでしょうか。
<卵塔>は僧侶の墓地を思わせますが、綺麗に整備された各区画には普通の墓石がたくさん建っていました。
(2018.10)
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