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石工の工夫の跡が見られる六地蔵

地久山妙光院  青梅市師岡1-1521

JR青梅線・東青梅駅の北北東1200mにある曹洞宗のお寺です。
河辺駅からのバスで妙光院バス停が最寄りです。バス道・城山通りから参道に入ると左右に「不許葷酒入山門」と刻された石柱と地蔵立像が立つだけで山門はありません。
すぐに本堂で前庭らしきものもありません。左の登り坂の上に墓地があります。
六地蔵は本堂左前方、墓地への道を背にして雨屋の中に安置されています。
共通の基壇、ここの台石、蓮台の上に乗っていますが、地蔵そのものは小さ目です。
しかし持物の形や持ち方がかなり特徴的です。
台石に刻まれた地蔵名と像容は左から宝蓋(宝印)、幢幡(陀羅尼)、数珠と錫杖(鶏兜)、両手で宝珠(地持)、合掌(宝陵)、柄香炉(法性)となりますが、とくに宝蓋、幢幡の形が大変ユニークです。
また、錫杖持ちの地蔵は左手に数珠を掛け施無畏印を結んでいます。
もう一つ、方位からのぞいている爪先がほんの少し見えるだけでかわいい表現でした。
造りにいろいろ石工の工夫の跡が見られる六地蔵です。
右側三体の台石には地蔵名とともに戒名と「明治二十四年」「大正十一年」「大正五年」の年号が見えました。
さらに、敷茄子には細かな模様が彫り出されています。
そしてここでも地蔵の顔、眉、鼻、口に墨が引かれていました。近くの宗泉寺でも同じように地蔵の顔に墨が入れられていました。
本堂前には何もなく小さな寺院のように見えますが、本堂左後方の墓地は広大です。
しかしかなり急坂を登り切らないと墓地にたどり着かないので、足腰が丈夫なうちはまだしも、高齢になると墓参りも一苦労です。 (2020.02)

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