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小さいながらしっかりした男児の顔

龍慶山正願院 大光寺 足立区六木3-10-13

中川と大場川が分かれるところある真言宗のお寺です。道一本隔てて中川の堤防です。北の垳川(がけがわ)、南の花畑川が中川に合流し、浮島の先端にいるような感じがします。バスの便が少ない時間帯があり、訪問にはやや不便な場所です。
北側の通りに面した山門から入ります。すぐ左に南面する本堂がありますので、本堂裏から境内に入ることになります。本堂東寄りから南に客殿、庫裏、大師奉安殿、休憩所が続きます。墓地は境内の東、南、西と中央の伽藍をとり囲んでいます。
山門左の西側墓地、本堂前庭に向かって巨大な鋳造の<六ッ木聖観音>の立像が祀られています。六地蔵は観音像横の参道を隔てた墓地入口でお参りの人を迎えています。
像高が蓮台込みで70cmと小さめで、大きめの前垂れをつけていますので、持物が隠れてしまっています。確認しますと、像容は左から宝蓋、柄香炉、合掌、数珠、如意または幢幡(前垂れがきつく縛られていて肩のあたりが見えません)、宝珠に錫杖となっています。
風化が進んで修復した箇所も見受けられ、頭部に手の入ったものもありますが、表情は肉厚の丸顔でしっかりした男児の顔のようです。
下の立派な台石は昭和53年に改修されたと刻まれていました。
庫裏前には聖観音と向かい合うように大きな二つの地蔵が祀られています。一つは老夫婦が足元で合掌する鋳造の地蔵菩薩立像で<ぼけ除け地蔵尊>、もう一つは子供を抱いた石造の地蔵菩薩立像で<水子・子育地蔵尊>です。
また、大師奉安殿には大きな鋳造の弘法大師立像が祀られ、背後には四国八十八ヶ所の寺号と札所番号を刻んだ大師坐像がずらりと並んでいます。
最初にバス通りに近い墓地通用門から入ったため、本堂前に出るまで少し戸惑いました。角を曲がったほんの少し先が山門だったのですが。 (2017.12)

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