二組の六地蔵が一列に
薬王山東光院 龍福寺 板橋区小豆沢4-16-3
真言宗のお寺です。都営地下鉄三田線・志村坂上駅から小豆沢公園の区立体育館の一区画先を左に入ると小豆沢貝塚跡を示す立て札があります。今は貝塚の痕跡をわずかに残し龍福寺の境内外墓地となっています。
ここから北に細い細い参道が住宅の中を抜けて、小豆沢神社と龍福寺に続きます。
山門の手前に御手洗不動尊の御堂が石囲いの中にあります。境内右手に鐘楼と無縁塔、正面に本堂、左手に薬師堂があります。
山門を入った左に板碑寺とも呼ばれた板碑の残りや寺院関係者の墓碑など多くの石碑がまとめて設置されています。
六地蔵はそれらの奥の塀際に並んでいます。二組の六地蔵で12体です。この衣装は「LITTLE TIGER」という子供野球か何かのチームに関係する布地で作ったもののようです。子供の供養のために奉納されたものと思われます。可愛い虎のキャラクターと「☆T」マークの模様入り帽子と前垂れです。
左のやや大きな六地蔵は宝暦13(1763)年の建造のようです。台石の正面にはそれぞれ願主として8名の名前が刻まれています。ほとんど女性名です。
右の小さい方は2体の前垂れが模様なしです。生地が足りなかったのでしょうか。台石には「三界万霊」や「先祖代々一切一聖霊」「真言百万遍供養」などと読み取れます。こちらは天明4(1784)年の建造となっています。
地蔵の並びはほとんど同じで左から錫杖・宝珠、宝蓋、幢幡、数珠、合掌ですが、大きな方の右端は両手で香炉を持ち、小さな方は両手で柄香炉を持っています。像高は80cmと65cmです。
少し離れた右奥に同じ帽子と前垂れを着た地蔵が1体祀られていました。合掌の姿ですが新しいもののようです。
境内外墓地には入り口のすぐ左に一石板彫りの六地蔵がありました。板はW90*H45*D14cmの大きさで、像の高さは36cmです。
姿は左から合掌、数珠、宝珠・施無畏印、宝珠・錫杖、柄香炉、幢幡です。昭和49年、個人の建造です。
(2016.03)
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