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巨大な石室(?)を台石にして建つ六地蔵

両鎮山慈眼院 観音寺 葛飾区青戸7-33-3

JR常磐線・亀有駅の東を環七通りが南北に走っていますが、南に行って京成本線に突き当たるまでの道の両側に10ヶ寺ほどのお寺があります。そのうちの一つで真言宗のお寺です。
環七通りが水戸街道と交わる青戸8丁目交差点の南東に位置します。葛西城址のすぐ近くで、東は中川土手です。南は巨大マンション、北は大きな介護老人施設に挟まれています。
境内西側に山門、北寄りに観音堂、その奥に南面して本堂、境内東寄りに庫裏と客殿さらに薬師堂があります。山門の右斜め前に鐘楼があり、その南奥から境内南半分が墓地となっています。
鐘楼と外壁の間に墓地への道があり、そこに六地蔵、萬霊塔が建てられています。六地蔵は奉納記念の碑によれば「昭和56年」に造立されたようです。
それぞれの地蔵が乗る石柱台も新しいのですが、六地蔵全体を支える台石は、「納経」と刻された飾り扉(?)を持った巨大な石室のようなものが使われていました。台石の前、鐘楼との間には古い石灯籠が二基建っていますが、これらは何か関係しているのでしょうか。
碑には六地蔵名として延命地蔵、宝処地蔵、宝手地蔵、持地地蔵、宝印手地蔵、堅固意地蔵が記されています。
像容は左から宝珠に施無畏印、柄香炉、合掌、数珠、幢幡、宝珠に錫杖となっており、像高は蓮台込みで76cmあります。
造りで気がついたのは柄香炉を左右の手で下から柄を握っています。普通は幢幡の地蔵のように柄を左右で上下から握る造りが多いように思います。平べったい造りが多い耳朶に柔らかいアールをつけて造っています。同じ一組の六地蔵のはずですが、石質が異なるのか色の違いが二体に見られます。
風のない暖かい日に恵まれ、山門を出てすぐ近くの中川土手に立つと長閑な気分になりました。 (2018.02)

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