三時代の造立で丸顔と面長の顔立ち
石照山真勝院 真光寺 葛飾区柴又7-5-28
真言宗のお寺。柴又街道・柴又帝釈天前交差点の東、柴又帝釈天・題経寺の斜め北隣にあります。帝釈天は参道から境内に至るまで大勢の人で賑わっていますが、人筋違いで静かな境内です。間近にある帝釈天の鐘の音が大きく聞こえます。
山門から本堂までは少し奥行きがあります。参道左はすぐに外塀になっています。右側は本堂右の庫裏まで墓地になっています。
参道に真ん中あたりの右に、墓地を背にして五体の如来坐像が祀られています。<五智如来>といわれるもので右(山門寄り)から阿しゅく如来、宝生如来、中央にやや大きな大日如来、そして阿弥陀如来・不空成就如来となっています。「万治3(1660)年」柴又村の名主などのよる逆修供養ために建てられたものだそうです。
六地蔵は山門を入って右手の鐘楼前にある無縁石仏石塔群の最前列に祀られていました。左の二体は新しく造られたもの、中央の三体はほぼ同じ作りと時代のように見えます。右端の地蔵は蓮台が他と異なり厚みがあります。光背の銘には「貞?、?、子?、五・・」と読めそうな文字が。江戸時代に「貞」のつく元号は「貞享(1684−1688)」しかありませんが。
何れにしても最低三時代の造立と思われます。新しい地蔵は丸顔、古い地蔵は面長の顔立ちです。像高は75cm、像容は左から柄香炉、合掌、数珠、宝珠、幢幡、宝珠に錫杖ですが、宝珠は両手を袖に入れたまま捧げています。また幢幡の地蔵は幢幡が船形光背からはみ出すように造られています。これはちょっとお洒落ですね。
(2017.11)
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