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境外墓地にも丸彫六地蔵がありました

佛寶山西光院 無量寺 北区西ケ原1-34-8

地下鉄南北線・西ケ原駅の東南にある真言宗のお寺。本郷通りを旧古河庭園に向かっていき、庭園手前の細い道を庭園の外壁の石垣に沿って坂道を下ると、右に無量寺の墓地があります。
墓地の先を右に入ると石柱に鉄扉を持つ門があります。参道の左右は竹林になっていて、丸彫地蔵立像の「供養仏」が左右で、左奥で「ことぶき地蔵尊」が出迎えます。
瓦屋根付きの門が二つあり、最初の門を入ると、ちょうど早咲桜と紅椿の真っ盛りでした。
さらに参道を進み奥の門を入ると、右手から奥に墓地が広がり、左手には小さな地蔵に取り囲まれた地蔵立像を祀る堂宇があり、正面に本堂があります。
本堂右に庫裏があり、その手前に大きめの水屋が建っています。水屋と庫裏の間の墓地への参道脇に三界萬霊塔があり、その前に香炉を挟んで船形六地蔵が並んでいます。
かなりの古さを感じさせますが、四角い大きな前垂れに隠されて銘がうまく読み取れません。「延享三丙寅(?)」「武州豊嶋郡西ケ原村講中為二世安楽(?)」とあり、延享(1744−48)年間の造立と思われます。
船形の大きさは70cmで、左中央の地蔵には円光背の痕と思われるものが薄っすらと見えます。 像容は左から数珠、宝蓋、宝珠に錫杖、柄香炉、合掌、幢幡です。
六体それぞれに利かん気、大人びた、利口そう、といった表情をしています。
右の墓地にも時代を経たような石仏がたくさん祀られていました。帰りに気付いたのですが、奥の門を左に入る細い参道が続いていましたが、西の通りを隔てた境外墓地に通じる参道のようです。
境外墓地を含めかなりな寺域をもつお寺です。江戸時代には江戸六阿弥陀詣の一つとして親しまれたそうです。(2018.03)

近くの和菓子の平塚亭へ行ったついでに再び立ち寄って見ました。前回は古河庭園に沿う東側の道から入ったのですが、境外墓地が気になったので都道455から敷地の西側の道を南に入りました。
すると民家と民家の間に狭い石畳の路地があり、奥に鉄扉が見えました。境外墓地への入り口です。
鉄扉のすぐ内に六地蔵が祀られていました。新しいもののようですが、像高90cmある大きな丸彫立像です。
像容は左から経巻、柄香炉、宝珠に錫杖、合唱、宝珠に施無畏印、数珠です。道幅がないので6体正面写真は撮れませんでした。(2020.12)

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