二組の六地蔵が墓地壁を背に安置されています
練月山愛染院 観音寺 練馬区春日町4-17-1
地下鉄大江戸線・練馬春日町駅の近くにある真言宗のお寺。参道左手に巨大な「練馬大根碑」が建っています。
山門を入ると左に鐘楼、右に大師堂、正面に本堂があります。鐘楼の奥左が墓地への入口となっています。
墓地水場の前のお堂の塀に背を向けて庚申塔と庚申碑、続いて左手に如意を持ち右手与願印の船形光背地蔵立像があり、さらに六地蔵と二躰の地蔵立像が並んでいます。
お堂の入口の反対塀に沿って大きな観音像、四躰の地蔵、船形石碑、馬頭観音石柱が並び、角を曲がった塀の凹みに二つ目の六地蔵が祀られています。こちらはちょうど墓地に向かって並んでいます。
最初の六地蔵は像高120cmで上写真手前から錫杖と宝珠、幢幡、柄香炉、宝蓋、合掌、数珠の姿です。
お寺の説明では「元文4年(1739)」の作のようです。
また二つの地蔵は130cmと140cmでどちらも錫杖と宝珠の姿です。台石の一つに「享保(1716−35)」の年号が読み取れました。
墓地に向かっている六地蔵の右から三番目は蓮台が薄く像高80cm弱で、両手で宝珠を持つ珍しい姿です。
その他は像高90cmです。左から宝蓋、合掌、柄香炉、幢幡、錫杖と宝珠となっています。こちらは「宝暦(1751−64)」と「明和(1764−71)」が読み取れました。
写真にはありませんが、四躰の地蔵は「享保」時代の作らしいのですが、損傷が激しく、頭部が破損したもの、像の前面が欠落したものなど二組の六地蔵とは時間の過ごし方がかなり異なっていたようです。
参道は大山富士街道に面しているので大きな門柱の側に「ふじ大山道」の石碑が建っています。
道路を右に行くと立派な長屋門が時代を感じさせてくれます。
(2016.02)
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