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紅梅の香りが六地蔵への供養です

瑠璃光山南蔵院 医王寺 練馬区中村1-15-1

真言宗のお寺。西武池袋線・練馬駅と新宿線・都立家政駅の中間あたりにあります。JR中野駅前から延々バスに揺られて最寄りのバス停まで。
南蔵院通りと呼ばれる道路に面して立派な石柱門があります。以前は道路を西に入って長屋門がある入り口、さらに西に行って鐘楼門のある入り口もありましたが、今は使われていないようです。
山門を入って右に大きな慈母観音像が祀られています。その左に松竹梅が植えられた植え込みがありさらに庫裏、本堂と続きます。境内左(南)には長屋門、鐘楼門があります。さらに広い境内には鐘楼門を含め薬師堂、閻魔堂と18世紀半ば建立の伽藍が残っています。
境内の西に広々とした墓地があります。敷地の南側半分くらいは使われずに更地のままになっています。鐘楼門入り口のすぐ側に墓地への扉がありますがここも閉じられたままです。この扉から伸びる墓地への石畳の道に沿って六地蔵が置き忘れられたように祀られています。
六体それぞれの台石には正面に「男女三十八人 念仏講中 願主○○」、側面に「武州豊島郡中村」「享保9年(1724)8月4日」と刻銘されています。
赤い帽子、赤い前垂れ、赤い甚平の姿で、甚平に隠れて見えませんが持物は左から宝珠に錫杖、幢幡、合掌、両手宝珠、宝蓋、柄香炉となっています。像高は110cm〜120cmです。
3月初旬のウイークデーの昼下がり、人気のない静かな境内。本堂手前や鐘楼門近くの紅梅が匂うように咲き誇っていました。花立のない六地蔵への香りの供養です。 (2016.03)

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