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閉じられた山門の外に大きな六地蔵

照光山禅定院 無量寺 練馬区石神井町5-19-10

真言宗のお寺。石神井公園東南角、旧早稲田通りに面して寺号を刻んだ巨大な石と松の木が参道脇にあります。正面の山門の左、壁に囲まれた凹みに半跏坐像円光背の延命地蔵を中央に、六地蔵が祀られています。
日頃閉じられている山門の外に祀られているので、あまりお参りがないのか像全体が砂埃で灰色になっています。帽子や前垂れも色あせてしまっています。花立てにも供養の花は見当たりません。
各地蔵には台石に名前が彫り込まれています。左から法性地蔵(両手で幢幡)、法印地蔵(両手で柄香炉)、鷄龜地蔵(宝珠と錫杖)、宝性地蔵(合掌)、陀羅尼地蔵(宝珠と施無畏印)、地持地蔵(両手で数珠)となっています。
延命地蔵は110cmで六地蔵は100cmの像高です。
山門の左に参道門があります。通常はこちらからお参りするようです。境内右手前は駐車場になっています。駐車場奥を回り込むと本堂に出ます。
その途中の一角が柵囲いされていて、その中に寛文13(1661)年作の織部(キリシタン)灯籠や六地蔵を浮き彫りにした六面塔、数基の石碑が集められています。
六面石塔は高さは85cmで地蔵の像高は25cmです。柵の中に入れないので見える面だけですが、破損や摩耗が激しく合掌、不明、不明、幢幡、宝珠、不明と像容がわかったのは3面だけです。
あとで調べて見ると数珠・宝珠・幢・傘・錫杖・合掌なのだそうです。しかし「傘」とはいったい何でしょうか。ひょっとして「宝蓋」のこと?
台石には、正面に「武州豊嶋郡下石神井村 奉造立地蔵菩薩 講中二世安楽処 享保元丙申歳(1716年)十月廿四日」とあり、側面に願主36人の名が刻まれているのだそうです。
(2016.02)

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