急坂を登りきって出会った小さな六地蔵
獅子山西光院 行善寺 世田谷区瀬田1-12-23
東急田園都市線、大井町線・二子玉川駅の北、厚木街道(玉川通り)が環八通りと交差する瀬田の交差点までの区間に数ヶ寺が点在します。そのうちの一つで浄土宗のお寺です。
玉川通り、田園都市線の線路の東、行善寺坂を登りきった左にあります。その眺望の良さから江戸時代<行善寺八景>と言われたそうです。
山門左には多摩川新四国八十八箇所の小さなお堂、右に客殿、山門正面に本堂、その右に庫裏が境内を占めています。
墓地は本堂左に石柱を持った入り口があり、南北に広大な広さを持っています。
六地蔵は石柱の内、参道右の水屋の横で墓参者を迎えています。
奉造年「延宝四(1676)年」と「寛文七(1667)年」の船形光背地蔵と新しい子育て地蔵と共に祀られていますが、後ろの地蔵や墓地の規模からすれば、像高62cmと小さな六地蔵でした。
像容は左から柄香炉、宝蓋、拱手?、宝珠に錫杖、合掌、幢幡となっています。袖で隠していない<拱手>なので、他の印相なのでしょうか?
台石には「念佛同行十二人」や「 瀬田村中通十九人」などの銘が刻まれており、合掌の台石には「享保五(1720)年」の文字も読み取れます。
行善寺坂はかなりの急坂で、蒸し暑い梅雨の晴れ間には堪える距離です。緑豊かな境内で一休みしてから、六地蔵さんにお参りです。
(2018.06)
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