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いつまで経っても持物と印は判らないのです

永劫山花林院 慶元寺 世田谷区喜多見4-17-1

浄土宗のお寺。小田急線・和泉多摩川駅と東急田園都市線・二子玉川駅を結ぶ都道11号線の中間にあります。都道に面した喜多見中学校の北に隣接しています。バス停はありますが1時間1、2本の便数です。
敷地の東面にある石柱門から山門までかなりの距離のある参道です。参道の南、敷地の三分の一は駐車場と併設幼稚園、北側は広大な墓地です。山門の西に客殿?、本堂、薬師堂、庫裏などの伽藍がが並んでいます。そのほか山門すぐ左に鐘楼、墓地の最北端に三重塔が建っています。
六地蔵は山門手前右に入る墓地への参道の右手、銅屋根の堂宇の中に収められています。堂宇の右前には念仏車が据えられ、車を回しながら念仏を唱え、供養と請願を行えるようになっています。
堂宇内いっぱいに二段の台石で、上の方は左右に分かれ三体ずつ六地蔵を支えています。台石の前には卍を浮き彫りした二台の香炉が据えられています。
六地蔵は左右の三体で造りが異なっています。右の三体では中央の一体と左右の二体とが異なっています。像高は右中央を除いて85cmです。
像容は前垂れと甚平でよく見えないのですが、左三体が合掌、柄香炉、幢幡で右三体は法輪?に錫杖、宝珠に?手、宝珠に錫杖となっています(法輪と?手の写真を載せました)。
左三体と右の左右二体の表情は鼻筋の通ったお澄まし顔です。右中央の地蔵はだんご鼻です。
二つの台石の銘によれば、願主の名前は同じですが、左は「宝暦六(1656)年」で、右は「宝暦十年」と建造の年代が異なっていました。
石柱門から山門までの木立のトンネルの参道の暗さと、本堂前の砂利庭や墓地との明るさの差が大きいので、暑さとともに目が眩みそうでした。 (2018.06)

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