珍しい像容の六面塔六地蔵
天沼山 蓮華寺 杉並区本天沼2-17-8
JR中央線・阿佐ヶ谷駅と西武新宿線・鷺宮駅の中間にある真言宗のお寺です。日大二校前の交差点を北に入ります。昔は多分ここから蓮華寺の参道だったのではないかと思われます。二区画歩くと立派な石柱に支えられた山門があります。
山門を入ると左に弁財天のお堂、右に蓮華寺会館が建っています。その奥に通りを隔てて中門があり、境内は左手が墓地、正面に本堂、右に綺麗な中庭を持った庫裏となっています。
墓地は竹垣で仕切られていますが、中門脇に徳川宗家が寄進したという大きな石塔が建っています。その右、本堂に向かって大、中、小、三体の丸彫り地蔵が並び、一番本堂よりに六面塔六地蔵の石塔が安置されていました。
少し土に埋もれた二段の台石を除いて、蓮台下から宝珠までは150cmあります。柱の部分は75cmで、浮彫像は53cm、彫面の幅は15cmでした。
像容がこれまでに出会った六地蔵と異なり、地蔵菩薩の持物としては珍しい薬壷(やっこ)に見えるもの(あるいは香炉かも)を持っていたり、地蔵菩薩の印としてはほとんど見られない中品印を結んでいる姿が見えます。
また、幢幡、宝蓋を持つ二体の地蔵にはありませんが、他の四体には円光背の上部に「童女」名が刻まれています。建造年は明治十六年とありました。六体とも雲の上に立つ姿です。
像容は写真左から宝珠に錫杖、両手で香炉?、説法印に宝蓋、幢幡(左手で幡を握る)、合掌、数珠となっています。
竹垣を背にして建っているので裏面の宝珠・錫杖の姿はうまく撮影できませんでした。立ち入り禁止の墓地内にほんの一歩入らせていただきました。
夏場のこの季節、特に雨上がりの翌日などは大いに蚊に責め立てられ、落ち着いて撮影できません。<手ブレ>連発でした。
(2017.08)
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