隅田山吉祥院 多聞寺 墨田区墨田5-31-13
荒川に沿って走る東武鉄道スカイツリーラインの線路近くにある真言宗のお寺。寺号が彫られた石柱のある参道の右手にはお堂や石碑が並んでいます。
山門を入ると正面が本堂、右手が庫裏となっています。庫裏の前に参詣者を迎えるように座姿の六地蔵が山門を見ています。
寺の説明によると制作年代は正徳3(1713)年から享保3(1718)年にわたっているようです。
二段の台石、蓮台を含めて総高は150cmあり、蓮台を除いて地蔵のみの像高は60cmだそうです。左の一躰は頭部が修復されて石の白さが目立ちます。
像容は右奥から持物不明の坐像、持物不明の坐像、両手で幢幡の半跏坐像、両手で宝蓋の坐像、持物不明の半跏坐像、合掌の坐像の順に並んでいます。写真右(右奥から三番目)は六地蔵では珍しい半跏坐像の姿で左膝を立てています。もう一躰の半跏坐像(手前から二番目)は反対に右膝を立てています。
ここは隅田川七福神の一つで毘沙門天が祀られています。1月ということもあって七福神巡りの人で境内は賑わっていました。(2016.01)
(追記)
庚申塔の撮影のため再訪しましたので、改めて調べて見ますと、台石の正面には「奉造立地蔵(尊?)/結衆二世安楽」、右5体の左側面には「隅田村多聞寺内/願主・・・・」。左1体には「(童子、童女の戒名)」が刻まれていました。
左右端の地蔵の右側面には「享保元年丙申/九月吉祥日」「正徳三年癸巳天二月吉祥日」とありました。
(2021.02.06)
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