広く寂しい庭の片隅に大きめの六地蔵が
東叡山円頓院 寛永寺 台東区上野桜木1-14-11
天台宗関東総本山。徳川将軍家の祈祷所・菩提寺としてよく知られたお寺です。
山門を入ると広々とした境内の正面に根本中堂(本堂)があります。山門の右の塀に沿った片隅に六地蔵が祀られています。六躰とも相当痛んでいます。うち二躰は蓮台がありません。
頭部をすっかり覆うような頭巾も、それがオレンジ色なのもこれまであまり見かけなかった装いです。
六地蔵の正面に鐘楼があり、近くには延命地蔵と脇仏が祀られていたり、江戸時代の屋根瓦が置かれていたりしますが、季節の関係もありなんとなく広く寂しい景色です。
本堂裏手からは第一、第二、第三と広大な敷地の墓地が広がっていますが、関係者以外立ち入り禁止となっています。
国立博物館付近一帯にも輪王殿や両大師などの関連施設や子院20院などが集まっています。
(2015.12)
(再訪)
友人と会う約束があったので早めに出かけ、鶯谷駅から寛永寺を廻って上野駅公園口に行きました。
寛永寺六地蔵は前回、像容や寸法を正確に取材していなかったので、改めて訪れることにしました。
像容は左から宝珠に錫杖、宝蓋?、幢幡?、宝珠に数珠、柄香炉、合掌の姿でした。「?」の持物は右上の写真に掲載した通り、断定するには形がはっきりしません。宝蓋はともかく、特に幢幡は「?」です。
石が黒ずんでいることもありますが、8年経ってさらに持物の形がわかりにくくなっていたように思われます。
顔が欠損している地蔵もあり、さらに風化と黒化で表情もいまいちはっきりしません。
像高は大きめで107cm、蓮台高は17cmです。
どこかに銘があるかと探しましたが、見当たりませんでした。
(2023.04)
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