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Windows 2000上でキアスやテングワールを使ってみよう


2007.4.11 高橋誠

 Daniel Steven Smithさんのテングワールのフォントが有名なんですが、日本語環境で使うのは少々面倒です。何とか使ってみた結果をご報告します。
 Smithさんのご好意で、Web Embedded Fontに変換させていただいたので、Windows上のInternet Explorerからは例文のフォントが参照できますからお試しください。

フォントのダウンロード

 Daniel Steven SmithさんのDan Smith's Fantasy Fonts for Windows(t)にテングワールとキアスのフォントとヘルプファイルがあります。歴史上のルーン文字とかルーン文字風の英語のフォントとか色々ありますので注意してください。
TengwarNoldor_v19E.zipノルドールのテングワールフォントです。
TengwarQuenya_v19E.zipクエンヤのテングワールフォントです。
TengwarSindarin_v19E.zipシンダリンのテングワールフォントです。
CirthErebor_v11b.zipキアスフォントです。

フォントの解凍と組込

 適当な場所に解凍すると、次のファイルが出てきます。
TengwarNoldor_v19E.zipTengwarNoldor.ttf標準のフォント
TengwarNoldorAlt.ttf上記のフォントのうちアプリケーションによってうまく表示できないフォントを別の位置に移したフォント
TengwarNoldorCapitals1.ttf大文字1
TengwarNoldorCapitals2.ttf大文字2(二重線)
TengwarNoldorPostscript.zipATMやPostscript用のフォント
TengwarNoldor_Help.pdf説明(PDF)
TengwarNoldor_ReadMe.txt説明(text)
TengwarNoldor_KeyboardMap.pdfキーボード配置
TengwarQuenya_v19E.zipTengwarQuenya.ttf標準のフォント
TengwarQuenyaAlt.ttf上記のフォントのうちアプリケーションによってうまく表示できないフォントを別の位置に移したフォント
TengwarQuenyaCapitals1.ttf大文字1
TengwarQuenyaCapitals2.ttf大文字2(二重線)
TengwarQuenyaPostscript.zipATMやPostscript用のフォント
TengwarQuenya_Help.pdf説明(PDF)
TengwarQuenya_ReadMe.txt説明(text)
TengwarQuenya_KeyboardMap.pdfキーボード配置
TengwarSindarin_v19E.zipTengwarSindarin.ttf標準のフォント
TengwarSindarinAlt.ttf上記のフォントのうちアプリケーションによってうまく表示できないフォントを別の位置に移したフォント
TengwarSindarinCapitals1.ttf大文字1
TengwarSindarinCapitals2.ttf大文字2(二重線)
TengwarSindarinPostscript.zipATMやPostscript用のフォント
TengwarSindarin_Help.pdf説明(PDF)
TengwarSindarin_ReadMe.txt説明(text)
TengwarSindarin_KeyboardMap.pdfキーボード配置
CirthErebor_v11b.zipCirthEreborCaps.ttfキアス大文字のフォント
CirthEreborCaps1.ttf大文字1
CirthEreborCaps2.ttf大文字2
CirthErebor.ttf標準のフォント
CirthErebor1.ttf上下に線が入っている
CirthErebor2.ttf上下に二重線が入っている
CirthEreborPostscript.zipATMやPostscript用のフォント
CirthErebor_Help.pdf説明(PDF)
CirthErebor_ReadMe.txt説明(text)
 コントロールパネル−フォントを開けておいて、解凍した*.ttfファイルをドラッグしていくとシステムへの組込は終了です。英語環境ですと、TengwarMacros_v19F.zipを解凍してMS Wordに組み込むとマクロでテングワールを記入できますが、日本語のWordではうまく行きません。

 このフォントは通常のアルファベットだけでなく、Latin1でアクセント記号付きの文字等に割り当てている、128以上のコードをテングワールを表すために使っています。ところが日本語環境のMS Wordなどでは、128以上のコードは日本語の半角かな等の記号として解釈されてしまい、英字のフォント指定が無視されて日本語のカタカナが出てきてしまいます。

 Internet Explorer4.01またはNetscape Navigator4.0x以降が使える環境の方は、 をご覧ください。上記ヘルプファイルを翻訳して、英語キーボードの配置を日本語用キーボードに合わせた表を載せています。Netscape Navigatorで日本語の部分が「豆腐」になるようでしたら、edit-preferenceのappearance-fontのfor the encodeingでunicodeを選び、「MS 明朝」等の日本語のフォントを指定してください。Internet Explorer 5は128以上のコードに対するフォント指定を無視するので、正しく表示できなくなりました。組込の時に「詳細設定」で「共存させる」を選んで、Internet Explorer 4互換が動くようにしておけば、こちらでは参照できます。
 Windows 2000のInternet Explorer 5ではこの問題は改善されたようです。

 全部英語のままですと元々のヘルプファイルと同じなので省略しました。Netscape Navigatorの古いバージョンの方は、ヘルプファイルでシステムに組み込めたことを確認してください。

 逆に追補編に載っている表から、キーボードの位置を示す表も用意しました。

使い方

 という訳で、英語版のWordを入れるかHTML文書に使う以外には全部のフォントを生かす方法はないようです。

 <font face="Tengwar Quenya">と</font>とで囲んで、上記キーボード対応に従い、英字を入れていくと、対応するテングワールが表示できます。Another HTML-lintに怒られたくなかったら、<span style="font-family: 'Tengwar Quenya'">と</span>とで囲みましょう。ただし、後者のスタイルシートはWord97がサポートしていません。また、文書全体をLatin1かutf-8にしないとNetscape Navigatorでは日本語になってしまいます。

 テングワールのキーボード配置は英語の標準配列のキーボード上でテングワールの表がほぼ再現されるようになっています。テフタはシンダリンでもクエンヤでも付加する文字の後に書きます。同じ意味のテフタが四つずつあるのは、付加される文字の幅にあわせるためです。基本的には小さいコードが割り当ててある方が幅の広い文字用です。乗せて見て調節しましょう。

 キアスでは英語の標準配列のキーボード上で左上から順にキアスの番号順のようです。お陰で一桁の文字はコードが一致しています。

 キーボードにある文字以外は、HTMLでは&#152;のように記述すると表せるのでそれを表に示しました。

 これで書いた文例を次に示しました。Internet Explorer4.01以降またはNetscape Navigator4.0x以降が使える環境の方は、utf-8版をどうぞ。

utf-8版英字版
『指輪物語』の扉のキアスとテングワール(L) Lord of the Rings - Title Page Inscriptions
『指輪物語』のモリア西門の銘 Lord of the Rings - West Gate of Moria Inscription

Internet Explorerでは、

の為に表示がおかしくなります。

 Daniel Steven SmithさんのTengwar(t)を参考にしました。ただし、

日本語の表記について

 当然、日本語を書いてみたくなりますね。母音表記にテフタを使う方式と母音字を使う「完全文字化」の両方で、日本式エルフ字とヘボン式エルフ字の五十音図を作ってみました。また、日本語と混合させるためにutf-8を使ったページも用意しましたので、Internet Explorer4.01以降またはNetscape Navigator4.0x以降が使える環境の方は、utf-8版の五十音図をご覧ください。
utf-8版英字版
日本式エルフ字 Nippon-style Elvish letters for Japanese
ヘボン式エルフ字 Hepburn-style Elvish letters for Japanese
完全文字化日本式エルフ字 Nippon-style Elvish letters for Japanese of full writing
完全文字化ヘボン式エルフ字 Hepburn-style Elvish letters for Japanese of full writing
 説明については、エルフ文字を日本語に適用する方法についての提案(e)をどうぞ。

お礼について

 Daniel Steven Smithさんのフォントは「ポストカードウェア」なので、継続的に使うならば、Thank you for your beautiful fonts.などと書いて記念切手など綺麗な切手を貼ったはがきをDaniel Steven Smithさん(d)に送る必要がありますのでお忘れなく。


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