マツダ ユーノス500 20F 

(97.11.14記)
 デザインに一目惚れして買いました。中古で2万Km、98万と相場よりかなり安く、セフィーロの後継車としてやってきました。この時代のマツダ車は本当にデザインが良く、あんなチャンネル拡大策を取らずに宣伝にお金をかけていたら、もっとしっかりと売れていたと思います。筆者のお気に入りのデザインは、ランティス5ドア、ユーノス500、センティア、ロードスター、RX-7です。おおー上から下までフルラインナップ。多チャンネル化せずにこれだけを売っていたら、一般受けはしなかったかもしれないけどしっかりとしたマツダファンは作れたと思います(ランティス=ファミリア、500=カペラ、センティア=ルーチェ)。この当時のデザイン部門の指揮をしていた人は、責任を執らされてどこかに飛ばされたらしいのですが、欧州のデザインの流れ(マツダショック)とかを見ても明らかのように、彼のセンスは間違っていなったと思います。彼が悪いのではないのです。彼を理解できなかった田舎者たちが悪いのです。どこのメーカーでも良いですから、彼の表舞台復帰を望みます(誰だか知らないし、すでに復帰してるかもしれないけど)。

 さて車本体の出来ですが、小さな高級車として発売されたこの車も、所詮マツダクォリティでした。確かにハイフレート塗装と呼ばれる塗装の質は良く、傷もつきにくいような気がしたのですが、割れるんです。飛び石とかが当たると、凹むよりそこだけ割れて、塗装がポロッと剥げるんです。どうやら傷がつきにくいように、塗装の質が堅くなっているせいで、表面が衝撃に耐えられないみたいなんです。また室内にしても、全体的にプラスチック部品の使い方とか、シボの加工が、ちゃちい気がします(マツダ<ホンダ<日産<三菱<トヨタの順かな)。そして、カタログで偉そうなことを言っているシート。これは決定的にだめです。試乗したときから、筆者の腰痛感知センサーが反応するヘボシートです。本来ならこの段階で購入リストから外れるのですが、程度の良さと安さに(相場より15万ぐらい安かったので)、まぁイスは、浮いた金でレカロにでも代えればいいやと考え購入しました。

 さらに乗り心地ですが、これがまた固い。CG(カーグラフィック)のジャイアントテストでは、しなやかな乗り心地と出ていてかなり評判が良かったのですが、どうやらそれはマイナーチェンジ後の車両だったようで(あるいは広報チューンか?)、筆者の初期型は本当に乗り心地が固かったです。プリメーラの乗り心地が固いと良く言われてましたが、あれよりもっと固くおよそ小さな高級車にはほど遠い物でした。そんなこんなで、レカロにイスを交換したりもしてみたのですが、どうにも腰痛持ちの筆者には耐えられなくて、一年で売り飛ばされていきました。ただ、いまだに町中を走ってるのを見るとオッ振り返ってしまうぐらい好きなデザインの一つではあります(筆者が農家の次男坊とかだったら納屋にナンバー外して置いとくのになぁ)。


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