(17.3.23記)
残念ながらボルボS60は期待したほどの車ではなかったので、1年ほど乗った段階でさっさと買い換えを考え始めました。今回の縛りはちょっと強気に上限150万円。国産、外車からざっと気になる車を選び出し、片っ端から試乗して気に入れば買うと言ういつものスタンスで望みました(その際の個々の評価は「ちょっと気になる車大試乗会4回目」にまとめてあります)。
ボルボの乗り心地が残念だったので、今回は基本に戻って乗り心地優先な車選び。イタフラドイツと一通り定番中古を押さえた後、結局たどり着いたのは当サイト的には全く面白くない守りに入った選択、シトロエンC4となってしまいました。
上記リンクにもありますように、低走行低価格&パネル3枚塗りで販売店の意気込み良しと、購入しない理由が見つけられなくなり3度目のシトロエン2台体制に。それでも若干の抵抗が5ドアでなくクーペであること。長年「若いうちはクーペ乗ったらいかん」と言い続けて来ましたが、ついに40半ばにしてクーペに到達しました。しかもC4売りの全面ガラスルーフ仕様です。これで流星群でも見に行けばおねーちゃんもいちころなはずです(笑)。
この初代C4が投入された頃、ほんの一瞬ですがシトロエンは本来のアバンギャルドさを取り戻しかけていました。2CVをモチーフにしたC3、CXをモチーフにしたC6、ドイツ車風のC5とは違い、C4は5ドアもクーペも何者にも似ていなく(クーペはCR-Xフォロワーかもしれませんが)、さらに内装は透過式センターメーター、センター固定式ハンドル、全面ガラスルーフとこれまた非常に個性的。新車当時C6が絶賛されていましたが、筆者はどうしても過去の栄光にすがるような姿勢はシトロエンらしく無いと思っていましたので、C4こそシトロエンらしい1台だと感じていました。
C4の新車時に試乗した印象では2.0Lはドイツ車風と感じていたので、1.6L&布シートなのは、C4の中でも一番の快適仕様なはずです。ただそれでもやはり見栄え優先のタイヤサイズの影響で低速時のドタドタ感は拭えず、本国ローグレード仕様の15インチ細タイヤに交換しようと考えましたが、予算的に実現出来ていません。それでも幹線道路を流すぐらいの速度になれば、安心のシトロエンライド。ボルボとは比べモノにならないほど快適な乗り心地です。
デザイン&乗り心地には十分に満足していますが、それでも重箱の隅をつつくように気になる点は出て来るもの。まず一番気になるのは、シトロエンにしては珍しくワイパーが左ハンドル仕様のままだと言うこと。プジョーはこのガッカリ仕様ワイパーなことが多いのですが、シトロエンはたいてい右ハンドルでもキチンと運転席側の払拭面積が多いように変更されています。C4はケンカワイパーなので払拭面積が大きく劣ると言うことは無いのですが、それでも助手席側のワイパーが後に戻るので運転席前にスジが残り不満です。
内装、独特なシボのプラッチックパーツが謎樹脂で、水拭きすると白濁して上手く掃除が出来ません。乾けばこの白濁はなくなるのですが、雨の水滴なんかがついても白くぽつぽつになるので最初はどっきりしました。さらにクーペでドアサイズが大きいせいか開閉時の音がバシーンと軽自動車並に安っぽいです(笑)。またカップホルダーの底が浅いのを筆頭に物入れが実用的でないのもいつものこと。
センター固定式のハンドルは中央のエアバッグ部分が若干角張っていて、ハンドル操作時に邪魔になることがあります。また今まであまり感じたことがなかったのですが、ガラスルーフのせいか意外と夏のクーラー使用時より冬のヒーター使用時の方が燃費が悪くなります。
ATはこの時代安定のAL4。ATモードだと状況によりシフトショック有り。60キロ越えないと4速に入らない&高速では5速が欲しい例の感じ(笑)。筆者は歴代と同じく、シフトショック低減&燃費向上の為に気にせずマニュアルモードで変速しまくります。ただ今までのAL4とは違い、1→2変速の時にアクセルを抜くとシフトショックが出る傾向で、逆に踏み込んで回転上げた方がなめらかに繋がる感じです。その証拠に登り坂では負荷が掛かるのでATモードでも上手に繋がります。
そんなわけで結局いつものシトロエン。特に故障もなく快適(警告灯の誤作動ぐらいはありますが)。やはり筆者に合ってるブランドなのかもしれません。慣れ親しみすぎてカルチャーショックが起きるわけでもないので、このページの行数も伸びなくて申し訳有りません(笑)。現行C4が快適だけど面白みのない車になってますので、シトロエンらしさを味わえる先代C4を、価格的にも手頃な今、いかがでしょうか?
使用期間中の平均燃費(市街地9:高速1)9.3km/l