(02.8.16記)
さてこのコーナー久々の更新である(ファンカーゴが有ったがあれはまた別の捉え方なので)。と言っても、乗りたかった車ナンバー1のレパードJフェリーを手に入れてしまったのだから、乗りたくなるばか車の更新が滞るのも当然と言えば当然である。ただレパードを手に入れた今でも、乗りたいばか車もう一方の雄であるアルシオーネSVXには未だに憧れを持ちつづけている。持ちつづけているのだが、正直この2年、3.0リッター車の税金、保険には泣かされて来た。それなのに3.3リッターであるアルシオーネSVXの為に今以上の維持費を払うのはちと厳しいのである。そう言う訳で現在のところなかなかアルシオーネSVXには手を出せない状況なのだ。そんな中でも色々とばか車探しの妄想は膨らんではいる。とりあえず次は2.0リッターまでの車として、維持費は安くしたい。そんな中から出てきた妄想候補車は、全く不人気だった3ナンバーボディ最初のギャランVR-4/エテルナZR-4や、世界最小V6を謳う1.6リッターV6を搭載するランサー6/ミラージュ6などである。
だがそんなばか車以上に今最高に欲しい車たちが有る。そう「たち」なのである。それは80年代辺りのペキペキとしたクーペである。ざっと挙げていくと初代アルシオーネ、FR最終セリカ、サニーRZ-1、スタリオンと言ったところだろうか?これらの車はみな定規で線を引いたようにペキペキとした折り紙細工のようなボディを持っている、それがなんだか、スーパーカー世代の筆者にはなんとも懐かしくて格好よく見えてしまうのだ。
さらにこの時代のクーペに共通するのは、内装にサテライトスイッチが採用されていると言う点だろう。このサイトの他のページを見てくれた方はご存知だと思うが、筆者は大のサテライトスイッチ好きである。そもそもシトロエンに惚れたのも、ハイドロシステムとイスによる快適な乗り心地、それ以上にCXやGS、BXに採用されていたサテライトスイッチの影響が大きかったのかもしれない。ハンドルを握りながら最低限の手の移動で殆どのスイッチを操作できる未来的な安全操作システム。それがサテライトスイッチである。この時代の高級車やクーペに次々と採用されたこの先進的操作系は、なぜだか只のブームとしてその使命を終えてしまい、以後あっという間に姿を消してしまう(日産のITドライビングなどは思想的には近いものが有るか?)幻の操作系なのである。
ペキペキとしたスタイル、サテライトスイッチと合わせて、未来的スーパーカーを想像させるもう一つのアイテムがデジタルメーター「デジパネ」である。速度をデジタル数字で刻み、回転数をバーグラフで表示する、あの眩いばかりのメーターは、昼間の視認性に疑問を呈し、これまた一部のトヨタ車などを除き、あっという間に廃れてしまった幻のアイテムと言えよう。子供の頃に憧れた、国産のスーパーカー。ちょっと語弊が有るかも知れないが、筆者にとってこの3つの特徴を持つ車はまぎれも無くスーパーカーなのである。200キロ出なくても、リトラクタブルライトで無くとも、これらの車には夢が、未来が有ったのだ。どの車も既に15年落ち位になるだろう、程度の良い車も殆ど無いだろう。だが今買わなければ、あの確かに見えていた輝かしい「未来」は一生手に入れることが出来ないのである。夢も希望も無い現在。勘違いだったとしても「輝かしい未来」が見えていたあの頃が羨ましい。