Xantiaが次の車検を取ると8年目に突入するのと、そろそろ車自体もやれて来たのとで、次期主力車種の選定作業に入ることにしました。へそ曲がりな我が家だけあって流行のミニバンなどには目もくれず、セダン、ハッチバックからざっと気になる車を選び出し、片っ端から試乗することにしました。それぞれ10分にも充たない試乗ではありますが、色々気がついた点があって面白かったので、このページにまとめることにしました。
乗り倒した結果の評価点が下の表です。5点満点で評価しているのですが、必ずしも合計点の高い車が気に入った車にはなりませんでした。人それぞれ車において重要だと思うところは違うと思いますが、私の場合、乗り心地やイスの評価は断然動力性能などより重要なのです。つまりイスの5と動力性能の5は同じ5では無いのです。その辺りを踏まえてこの先も読んでいただければ幸いです。
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レガシィB4ビルシュタイン有/2.0 |
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国産車で真っ先に候補に挙がったのが、新型プリメーラとレガシィB4でした。レガシィB4はどの雑誌を読んでも悪く書かれている雑誌が無いほどセダンとしての評価が高く、是非乗ってみたい車でもあったのでまっ先に試乗しました。いやーびっくりしましたね。家族一同目から鱗がボロボロ落ちてきました。Xantiaはかなり満足度の高い車なのですが、ボディ剛性感に劣るのと低速での突き上げの強さが不満点でした。それがレガシィでは、Xantia並のスムーズな乗り心地を普通のコイルバネで達成しつつ、高いボディ剛性感と、意外なほど滑らかな低速での乗り心地を実現しているのです。もういきなり最初の試乗で購入予定車が決定してしまうかと思うほど大満足な乗り味だったわけです。ただ、この日試乗した車がビルシュタインダンパー付きのグレードで、なおかつ試乗車では無く社員の持ち物であった為、インチアップとダウンサスが施されたノーマルとは違うバージョンだったのが後々影響を及ぼす事となってしまうのですが。 | |||||||
レガシィB4ビルシュタイン無/2.0 |
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当初計画していた予算だと、ビルシュタインダンパーの入ったモデルは予算オーバーとなってしまうので、念の為にビルシュタイン無しのモデルにも乗ってみる事としました。セールスの話ではノーマルのダンパーの方がビルシュタインより柔らか目な設定となっているとの事だったので、ビルシュタイン有りのモノより良い乗り心地を期待して乗ったのですが、あれ?あれれ?意外な程低速でコツコツするのです。もちろん全然不快なレベルではありませんし、速度を上げていった後のスムーズな乗り心地も変わりません。でも明らかにビルシュタイン有りのモデルより洗練度が落ちるのです。こんなはずは無いと、急遽別の店で完全ノーマルなビルシュタイン有りのモデルに試乗してみた所、ビルシュタイン無しとさほど変わらない乗り心地なのです。確かに足周りはスムーズに動いているのですが、上記社員の車ほど乗り心地が良くないのです。常識で考えればダウンサスにインチアップです、乗り心地は悪くなっているはずなのに、あきらかにそっちの方が乗り心地が良いのです。走行距離もみな1万キロ近辺で大差有りません。なまじ最初の感動が大きかっただけに、国産で考えれば劇的に出来の良いノーマルの足周りも、平凡に思えてなりませんでした。とにかく最初の試乗車が良すぎた為に、この後の試乗は大駄目出し大会となってしまうのです。 | |||||||
プリメーラ/2.0 |
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とにかくスタイリングに関しては、今が旬で最高に格好良いプリメーラです。ただ「今が旬」と言うことで解るように、日産にしてはベストタイミングでの発表を果たしたせいか、世間での評判も良すぎるのです。へそ曲がりな我が家では、人が乗っている車にはあまり乗りたくないので、今後どんどんプリメーラが世の中に溢れてくる事を考えると、ちょっと触手も動きづらくなってきます。また長く乗ることを考えると「今が旬」なデザインは急速に色褪せる可能性もあるわけで、試乗前から少しマイナスな(買うか買わないかでの)感情を持って試乗しました。 | |||||||
プリメーラワゴン/2.5 |
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あまりにもあまりにもな乗り心地だった為、取り敢えずもう一度乗ってみなくてはと店を変えて挑んだプリメーラ2度目の試乗。但しワゴン、2.5Lとこれまた比較するにもかけ離れすぎているグレードだったのですが、取り敢えずこれしか無いというので・・・乗り心地は幾分マシでした。ただそれがワゴンボディの重さのせいなのか、4人乗車のせいなのかは解りません。でもやっぱり腰高で安心感の無い操縦感覚や、ファミリーカーとしては大きすぎるボディは好きになれず、この段階でプリメーラは完全に候補から落ちてしまいました。 | |||||||
VWボーラ/2.0 |
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予算的には完全にオーバーなのですが、一度世界最高の剛性感、品質を味わっておこうと試乗しました。↑ご覧の好評価です。今までうちの車は緩い車が多かっただけに、この質実剛健さには脱帽しました。あぁ日本車はこういう方向に行きたかったのか(トヨタは方向転換しましたが)と思いましたが、意外と足周りがスムーズに動いている辺りに、開発者の車好き濃度の差を感じました(国産とのね)。ただしやはり価格的に厳しいのと、形があまり好みではないので(ゴルフに比べれば良いけど。パサートが一番かな?)、試乗のみとなりました。 | |||||||
アルテッツア/2.0 |
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レガシィに乗ったらアルテッツアにも乗らなきゃ駄目だろうと言うことで試乗しました。但し狙っていた大人っぽい直6モデルではなく、若向きな直4モデルになってしまいました。結論としてやっぱりトヨタはトヨタでした。運転していて気持ちよくないんです。確かに下品な排気音やそこそこのスピード感は「やる気」にはさせるのかも知れませんが、何だか人馬一体感みたいなのが薄いのです。ただ普通に流している状況で気持ちよくない。常に自分で自分をやる気にしてない限り乗っていて面白くないのです。相変わらず態度の悪い田舎トヨタセールスマンと共に、トヨタはトヨタだと再確認して終わりました(こりゃレガシィに惨敗するわけです。出来と思い入れが違いますよ。どうして比べて試乗してこれ買ったり、カルディナ買う人が居るのか心底不思議です)。 | |||||||
フォードフォーカス/1.6 |
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数年前に欧州で発表になった時には、日本に導入されたら是非買いたいと思っていたフォーカスです。ただ日本に導入されるにはそれからしばらく待たねばならず、プリメーラと違い販売するタイミングを見事に逃したと言う印象を持っています(輸入車好きは一般大衆より変なモノを好むのだから、もっと早く世間的に認知される前に持って来なければ・・・)。試乗しての結果はそんなに高くありませんが、意外と悪くないです。消去法で選んでいくと最後まで残ってしまいました。180万ぐらいの価格設定ならこれに決まっていたかも知れません。 | |||||||
ルノーメガーヌ/1.6 |
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乗り心地命、イス命の私ですから、以前から雑誌などで高評価を受けていたメガーヌも当然試乗の対象になりました。いやはやでもまさか、本当にその項目だけだとは思いませんでした。とにかくATとエンジンの設定が良くなくて実に非力に感じてしまいます。また全体の質感もいわゆるフランス車の安っぽさです。それでいて価格はヤナセの影響か、フォーカスより20万高いと来ては、乗り心地などのアドバンテージも消えてしまいました。新車で購入すると言うより、キチンとした対応をしてくれる店を見つけて、不人気車格安中古を狙うと言うパターンが正解だと思います。 | |||||||
シトロエンクサラ/1.6 |
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年度末在庫セールモデルとして37万引き(GST)のチラシを見て、「クサラはXantiaと同じデザインでつまらない」との印象を持っていましたが購入対象に加えました。クサラも発売当時の記事などで、「シトロエンとしては格段にボディ剛性感が上がり、ハイドロ無しでハイドロ並の乗り心地を実現した」との話でしたので、かなり期待して試乗しました。まぁ乗り心地、イスに関しては、柔らかなフランス車風の仕上がりで充分満足行くレベルでしたが、剛性感には大クエスチョン?です。うちの94年式ボロボロXantiaのようにガタピシ言う試乗車。テールハッチを開けてみて、ちょっと揺すってみるとグラグラする取り付け部。あぁシトロエンはまだまだシトロエンなんだなぁと言う感想を抱いてしまいました。これならうちのXantiaで十分だ。と言う感じてす。 | |||||||
シトロエンXantia/2.0 |
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今回の試乗大会最大の収穫。我が家の求める理想の車がここにあった。ってまたXantiaかい?って突っ込まれそうですが、本当に求めていたモノ全てを兼ね備えているのです。うちの94年式Xantiaの欠点である低速での乗り心地の悪さ、大きな段差などでの派手な突き上げ、ガタピシ言うボディ剛性感の無さ。全て解消されているのです。一番最初に乗った社員のレガシィをさらに上級にした感じで、これまた家族全員で目から鱗がポロポロ落ちてきました。だけどまた同じ車に300万も払う覚悟がどうしてもできませんでした。本当に今乗ってる車がXantiaで無かったら、嫁さん質に入れてでも(居ないけど)買ったと思う程、素晴らしい車でした。ちゃんと毎年改良してるんだなぁ・・・ | |||||||
プジョー206/1.4 |
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ボーラ、Xantiaと価格帯を大幅にオーバーしてしまった事を反省し、本来の購入予算に戻って、乗り心地命と言う観点からさらにフランス車を追求しました。本当は306に乗って猫足を堪能してみたかったのですが、ゴム足の206しかなくちょっとがっかり。でも206売れてます。乗ってみて売れてるのが解ります。外車にしては安い価格設定と、ゴム足ながらも下手な国産より乗り心地の良い足周り、活発なエンジンと、乗ってて実に楽しくやる気にさせてくれます。ですが、やっぱり値段なりの安っぽさは隠しようが無く、ドアの閉まる音も貧相ですし、何だか常に隙間風か吹いていそうな感じすらします。始終「へいへいへいへい」と言う感じで前傾姿勢な人なら良いですが、やっぱり流して乗るときにこの安っぽさは許容しがたく、値引きのやる気の無さと共に候補から脱落していきました(売れてるから強気ですね)。 | |||||||
ルノールーテシア/1.6 |
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206が軽快ながらも安っぽくて少しがっかりさせられたので、比較試乗で常に一クラス上と評価されていたルーテシアにもチャレンジしました。価格的には1.4Lモデルが無い分(春以降導入予定有り)割高なのですが、その値段差は確かに有ると思わせられるしっかりした作りでした。メガーヌでは非力でどうしようもなく感じたエンジンも、一クラス小さいルーテシアなら必要充分ですし、クサラ、メガーヌと騙され続けたボディの剛性感の高さも、雑誌などでの記述に嘘は無しという感じでした。値段も21世紀なので21万引きと言うバカキャンペーンを展開中で、実に魅力的な車でした。 | |||||||
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外観デザイン |
内装デザイン |
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そして結局何を購入することにしたかと言うと・・・まだ決まってません。どうしても2001年式Xantiaの乗り心地の良さが忘れられず、あれに300万出すのに躊躇するのなら、他に200万出して適当な車を買っても後悔するのでは?と考えてしまうのです。取り敢えず車検までにはまだ間がありますから、もうしばらく考える事としますが、同時になんとか94年式Xantiaを2001年モデル並に出来ないものか、色々考慮中なのでそっちの動きも逐一雨の日ハイドロ。で報告していきたいと思ってます。ちなみに今の所最終候補に残ったのは、ルーテシアとフォーカスです。
他のページを見て貰えば解ると思いますが、結局この時購入した車は中古のレパードJフェリーでした。そしてそれから1年経った02.3.29。Xantiaと入れ替えでC5を購入することとなりました。今回乗り比べたのはスカイライン2.5、フォードモンデオ、BMW316ti、ルノーセニックでした(他の候補車は上記で経験済みな為)。BMWは相変わらずの殿様商売で値引き0の為脱落。モンデオは定価も他車より安く形も気に入ってたのですが、安楽指向の我が家の乗り味基準に及ばず脱落。セニックは一律40万円引きキャンペーン中で心揺れたのですが、車内騒音などがトラックのようで脱落。スカイラインとC5の一騎打ちとなったのですが、やはり後3.4年でモデルチェンジしてしまう国産車は長く乗ることに適さないとの判断で脱落。結局シトロエンの乗り味に慣れている我が家としてはC5に勝る車は無く、3台目のシトロエン導入となりました。