ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(7/6記)
藤波社長就任が発表になった、だが試合と試合の谷間にほんのちょこっとやっただけで、全日、日テレの大歓迎バックアップぶりに比べれば、前途多難と言わざるを得ないだろう。そんな各種思惑が入り乱れる中での今週の中継で、非常に対照的な試合があって面白かったので取り上げたい。
そうその試合は多分どちらも、いわゆる筋書きが決まっていた試合だったのだと思う。蝶野が小島にフォールを奪われる、蝶野&フライ対武藤&小島の試合と、見事捨て犬コンビがチャンピオンになる、越中&健介対後藤&小原の試合である。同じように筋が決まっていて、またその結果が今後の話の展開上、大変重要な意味を持つというあたりまでこの二試合は似ていた。だが決定的に違う事があった、もうそれは対照的と言えるまでに違うのだ、小島達のやった試合はとてつもなくサブくて、後藤達の試合はとても盛り上がって面白かったと言うことだ。この差が今の新日なのである。
今の新日ファンが洗脳され支持する小島の試合。それはもう酷い試合だった。もうどうしようもない。フィニッシュに至るまでの流れもなく、唐突にフォールを奪われる蝶野。蝶野がそこでフォールを奪われるような技を、蝶野はそれまでまるで受けていない。なのに蝶野はフォールを奪われる。そういう筋だからだ。いや、筋は別に良いだろう、私がそんなことに目くじら立てるような奴では無いことは、この欄を読んでいれば分かるだろう。要は説得力なのである。新日の中で一番強いとも言える蝶野が、小島ごときに負ける。当然小島がその蝶野を負かすまでは、あらゆる技を出して蝶野を凌駕したからこそ、勝てるはずなのである。例え筋が決まっていたとしても、それを見てファンは納得し、あぁ小島も強くなった、勢いも着いてきた、IWGPの武藤も危ないか?となるのである。なのにそんなモノはまるで無い。あるのは結果のみ。「はい、うちのスター選手達が、いつもの技を出しました満足ですね」「じゃあ今日の結果はこうです。小島が蝶野をフォールしました」「うーん小島強いですね、武藤も危ないですね、そんな風に思って下さい」これだけである。箇条書きで三行。確かに、バカにも幼稚園児にも分かるかもしれない?でもそれで良いのか?箇条書きで三行の試合には何の興奮もドラマも無い。
対して、実力的にはしょぼいレスラー達による格落ちタイトルマッチ、IWGPタッグの試合は大変面白かった。全てにおいてプロレス的見所にあふれている試合だった。
・タイトルマッチ宣言をリング下で聞いている捨て犬。
・攪乱しているつもりだろうが、遙かに格上の越中&健介は全てを見切っていてリングインと同時に撃破。
・一進一退の攻防が続くもののやはり実力差、次第に捨て犬劣性。
・越中組ラッシュ、健介のラリアットがジャストミート、観客フォール覚悟。
・返す、観客捨て犬よりな心境。
・越中ドラゴンスープレックス。
・返す、観客決定的に捨て犬を応援。
・で、後藤バックドロップ、説得力爆発、スリーカウント。・観客大興奮。
これである。これだからプロレスは面白いのである。試合の中で、試合の展開で、観客の感情移入がされてこそ良い試合なのである。箇条書き三行とは違う満足感が、この試合には確かにあった。弱いモノが強いモノを倒すときには、こうでなければならない。健介の寸止めでないモロ当たりのラリアット、越中の見事なドラゴン、こういうフェイクでない技を耐えたからこそ、説得力が出るのである。観客が納得するのである。本物の臭いのするフライにいくらマウントでパンチを出させても、それが寸止めに見えては駄目なのである。
こんな二通りの試合があるのが今の新日なのだが、問題なのは蝶野、武藤のトップレスラーがなぜか駄目プロレスを展開していることであろう。駄目プロレスというのに語弊があるとすれば、デジタルプロレス。結果のみが大事。これはある意味ファミコン世代にぴったりのプロレスなのかもしれない。同じ剣と魔法の世界を取り扱っても、ファミコンは常に同じアングルで、何回の攻撃で倒したかが大事。対してドラマやアニメだと、倒すまでのチャンバラ、またそのチャンバラを映すアングルなどが大事。この差が今の新日内にはあるのではないだろうか?だから今の若いファンは、武藤達のプロレスに何の疑問も抱かない。なぜならファミコンと同じ、結果が全て、結果によってのみ次のストーリーが導かれるからだ。
それならそれも良いだろう。そういうプロレスが好きな輩は、そういうプロレスを支持すれば。だったらいっそのこと、蝶野、武藤、小島、天山達で独立してNWOプロレスでも旗揚げして欲しい。そして残った大多数の選手達で、昔から続くきちんとした新日本プロレスを、藤波と共に復活させて欲しい。もうそれぐらいプロレスの種類が違い、ずれてきているように感じる。今の新日はやはりどこかおかしい。
余談だが捨て犬コンビの試合後の顛末は、これまた最高に面白かった。いわゆる週プロで言うとんちが効いていると言う奴なのだが、ああいうあたりに小原の才能というか、価値を凄く感じる。テレ朝が放送したくなるのもわかる。対して健介は、G1のアピールでも噛みまくってる(マイクは本当に駄目だなぁ健介。あっぷあっぷ?)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(7/6記)
いや、新日の方はあんなに長くなっちゃったのに、全日は書くこと無いなぁ。
さて、無理矢理売り出し中、結果と実力はあとから付いて来いの高山&大森だが、やっぱりなんか苦しいなぁ。マイクアピールも今時力んでて「あぁ、子供の頃テレ東の世界のプロレス見てた悪影響が出てるのかなぁ」何て思っちゃう程古くさいのだが、試合内容も古くさくなってきたなぁ。今時あんなに、寸止めで鼻攻撃するかぁ?かきむしりも頭の方だし、パンチも全然鼻じゃないし。何か鼻攻めながらオロオロしてんだもん。「どれぐらいまでやって良いのかな?」っていう心の葛藤が画面から滲み出てて見てて辛かったよ。まぁ小橋も小橋だよなぁ、あんな誰が見ても狙って下さいってマスク着けてこなくても・・・あんなの着けてこられちゃ高山&大森も無視するわけに行かないか?で、そんなので迷いながら試合やってるもんだから、モタモタモタモタしてるんだよなぁ。とにかく全日の試合なんだから、もっと動きましょう。動かないと、次の技考えながら試合やっているようじゃ、全日ではのし上がれないのだから。ジョニー・エースだってあんなに腹出ててにぶそうなのに、実に良く動けてます。とにかく動きましょう。
うわっもう書くこと無いぞ。あぁ解説に数試合前からゴングの竹内氏が復帰しているが、やっぱり聞き易いねぇ。何と言ってもプロレスに不慣れなアナが多いい中、実に横から旨く助け船を出している。新日の柴田とは大違いだ、柴田って何でいるんだろ?マサさんで十分じゃん。マサさんと辻が喧嘩したときのなだめ役か?
関係ないけど、高田また負けてるよ?凄いなぁある意味。いっつも何調整してんだろ?
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(7/13記)
雑誌のインタビューで蝶野が首の回復具合は5割程度だと言っていた。やっぱりそうなのかそれが原因でのああいう試合スタイルなわけだ。武藤も体中ガタガタなのであろう、それであんなワンパターンな試合なわけだ。新日のトップ二人がそんな万全でない状況。もう一人の橋本は精神的にもろい。この団体は表面上の盛り上がりに対して、実はかなり苦しい団体であったのだ。
どうして新日のトップというのはこうなのであろう?猪木が全盛期を過ぎ、次のトップは藤波と長州に絞られた。だが二人ともジュニアの体格を無理矢理ヘビーにしたような体しか持っていなかった。おまけに長州は新日を離脱。そして次世代の新日は前田と谷津が支えると言われた時代もあった。その二人はもう新日には居ない。一応長州と藤波が二人でトップを張ったような状態になったものの、猪木が居座り続けたため二人が全盛期に新日のトップに着くことはなかった。そして闘魂三銃士。怪我でろくに動けないために、新日伝統のストロングスタイルを捨て、ギミックに頼るプロレス。しかもそんなろくすぽ動けない二人に頼らざるを得ない、情けない他レスラー達。
なぜ、動けない蝶野達を駆逐してでもトップを取ろうと思わないのだろう?それは楽だからだろう。蝶野達がちんたらやってくれていれば、客は入るし会社も儲かる。会社が儲かれば自分達の給料も上がる。何と悲しいレスラー達であろう。全日の選手達が少ないレスラーで盛り上げて行くにはどうするか?と考え、極めて危険な高度な受け身を必要とするプロレスを展開し始めた。前田は全日の天龍対輪島のガチンコプロレスを見て危機感を感じた。だが、会社が傾いた時代を知らない新日のレスラー達には、そんな危機感はないようだ。蝶野達が食わしてくれる。何故道場でキチンと練習をした成果をリング上で見せたくないのだろう?何故、あんな怪我だらけのトップより俺の方が凄いプロレスが出来ると思わないのだろう?試合内容もそうだが、そういうガッツのない上昇志向のないレスラーばかりだと言うことの方が、新日にとって問題であるのかもしれない。
今週の中継では特に語るべき事は無かった。マシーン時代にもたまにあったが、平田が凄く体を絞り込んできていて格好良くなっていた。何故たまになんだろう?普段はだらだらしているのか?今回は橋本につきあって絞れたと見た。あ〜あの体格でマシーンだったら格好良いだろうなぁ。絶対平田はマシーンに戻るべきだよ。あの人の良いおっさんみたいな顔は駄目だ。
ミングの頭の中には何が入ってるのだろう?カブキの入場コスチュームみたいな恰好のまま動いているのだから凄いよな、ある意味。そのミングだがノートンとのラリアット対決に圧勝して、作られた体とナチュラルな体の差をしっかり見せつけたのは良いが、頭に来たノートンに水面蹴りやられて、アシを負傷したようなのが気になる。えげつないよな〜ノートン。嫉妬?
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(7/13記)
全日本プロレス中継では、倉持アナが抜け、若林ムーンソルト健二アナが抜け、福沢アナが抜けと看板アナはある一定期間実況をやると、移動していく傾向がある。先日もたかだか実況アナの人事異動ごときを、重大ニュースとやってひんしゅくをかったばかりなのだが、この人事異動は今になってみると本当に重大であったかもと思い始めた。福沢アナが居る頃から私は金子アナの(今回抜けたアナね)実況をかっていて、プロレス中継でありがちな、過剰な装飾にまみれた実況をしない点を高く評価していた(プロ野球中継でもやたら絶叫し、過剰に盛り上げる日テレアナが多い中、本当に貴重な存在であったと言えよう。大体日テレはベテランクラスのアナが絶叫系のバカアナばかりなので、その悪影響に染まっていない彼は、日テレ唯一の良心みたいだと思っていた)。
そんな彼が、移動で居なくなってからの全日本プロレス中継の実況は本当に酷い。解説がプロレス解説ベテランの竹内氏だからこそ、的確なフォローにより何とか番組が成り立っているが、技の言い間違いは多数にわたり(この中継でもパンチを何度もエルボーと言っていたし、大森がアックスボンバーと言ってるのにラリアットとか(大体今の時期大森がラリアット出すわけがない)膝十字とアキレス腱固めの差ぐらいしっかり把握しておいて欲しいモノである)、技の名前が分からないことも多い。極めつけは試合の流れが読めていないので、実況で一番大切なフィニッシュシーンがおざなりになってしまっていたことだ。誰がどう見たってチキンウィングがキッチリ入っているのだから、おっそろそろ決まるか?って思わないもんかねぇ?本当に実況陣のより一層のレベルアップを早急に望む(まぁテレ朝の実況アナみたいに変な癖がついていないのは良いんだけどね、テレ朝のアナは、何だったら自分達がプロレス動かしている的な勘違いをしている輩多し)。
今週の中継でふと気づいたのだが(遅いぞ!)全日はタッグなりチームに全て名前がついているのだが、あれは少しうっとうしくないだろうか?まぁ、急遽無理矢理売り出し中の大森&高山に「ノーフィアー」とついているのは、印象度を高めるために必要なのかもしれないが、小橋組の「バーニング」川田組の「聖鬼軍」三沢組の「アンタッチャブル」と本当に必要なのだろうか?三沢組のアンタッチャブルなんて、全然チーム名と印象が重ならないのだが、意味はあるのだろうか?オブライトなんか今週の試合で、いまだにTOPのマークをやっていてたが、ウィリアムスも居なく、高山と別れた今どうなっているのだろう?なーんか無理矢理ファンに覚えて貰って、グッズの売り上げに結びつけようとしているように見えるのは、考え過ぎなのだろうか?あっ悪役商会ってのもあったしファミリー軍団も・・・
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(7/20記)
ゴルフのためお休み。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(7/20記)
新日の欄がゴルフのせいでお休みな上に、全日もあんまり書くことがなく、いっそのこと今週はさぼるかと思ったのだが、一応気づいたことぐらいは記しておこうと思う。
まずバーンニグ対アンタッチャブルの対抗戦から垣原について。垣原はやっぱりまだUインターの癖が抜けていないのか、試合中に動きが止まってしまうことが多い。Uインターのルールだとダウンなどのさいには、コーナーに下がってカウントを待つわけだが、いまだに垣原は場外に落ちた選手も待ってしまうし、ダウンした選手も立ってくるまで待ちがちである。好意的に考えれば、次に出す技を考えて待っているのかとも取れるが、それにしてもレスラーとしてはあんまり格好良いモノではない。ダウンしていようが、場外にいようがガンガン攻め続けるようにしてもらいたいものである。全日という団体は基本的に常に動いていてなんぼの団体なのだから、間接技をかけているときぐらいしか休めないのである(これも変な話だが)。
決勝では小川の場外での足かけが良い角度で決まり、秋山の顎に鉄柵が当たったのには驚いた。あれは秋山も予測していなかったようで、本当に危険な角度で鉄柵にぶちあたり、一瞬血だるまになった姿が頭に浮かんだ程だった。やっぱりジュニアでヘビーと渡り合う小川は、良いプロレス脳を持っていると思う。
必死になって売り出し中のノーフィアーは、今週は良い感じの編集で格好良くまとまっていた。相変わらず大森のアックスボンバーは良いし、トップロープからのニーも新日式というか猪木式のスネが相手に当たるモノでなく、キチンと膝が相手に当たっていて説得力があって良い。本当に後は中継ではカットされている、技と技のつなぎ、試合の流れが旨くなってくれればなぁと思う(でもバカ二人出しなぁ)。新日を倣ってかノーフィアーもアナ絡みの行動に出始めたが、肝心のアナウンサーが、レスラーのアピールに薄笑いを浮かべているようでは興ざめである。舐められる大森も大森だが、平川アナも職業意識が足りないと思う。そういう意味では大仁田ごときに震えてみせる、真鍋アナはプロフェッショナルだなと思わされる(でもアナが絡んでくるのは嫌いだけどね)。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(7/27記)
しょっぱないきなり後藤、小原の捨て犬コンビから中継が始まった。今ワールドプロレスリングでのし上がっていくには、いかに頓知の効いたマイクアピールが出来るかにかかっていると言っても過言ではない。後藤はともかく小原のマイクアピールは、声質と言い、機転の効いている内容と言い、充分ワールドプロレスリングのメインを張れるモノであると言えよう。ただし対戦相手が越中、木村では今後の展開にあまり期待が持てるとは言えなかろう。新日は今の素人衆メインのプロレスを早い内にどうにかしないと、団体としての危機が迫ってくると思うがどうなのだろう?
個人的には、蝶野、武藤に素人(小島、天山、大仁田、NWO外人)ばかり絡めていないでプロフェッショナルレスラーを、絡めた方が試合も面白くなるし、過去の新日ファンも納得すると思うのだが。この場合のプロフェッショナルレスラーとは、当然プロレス脳が有り、基礎基本が出来ているモノ達を指す。当然後藤、小原などもプロフェッショナルレスラーなわけで、本当にこういう良い人材を新日は眠らせ過ぎだと思う。
全日の急激な世代交代に(選手の大量離脱、鶴田のリタイアがあって仕方なくのことだが)合わせたのか、新日は選手の世代交代を焦りすぎだと思う。蝶野、武藤、橋本まではまだしも、天山、小島、永田などは、もっと前の方でプロレスの勉強をすべきだったのではないだろうか?外国から帰ってきてすぐメインでは、しょっぱいレスラーが育って当然である。全日で言えばアジアタッグレベルの選手が、メインで偉そうなことを言っているのだから(ノーフィアーベルト獲っちゃったけど)、目の肥えたプロレスファンは離れていって当然である。
とにかく新日はもう一度豊富な人材をチェックし直した方がよいと思う。いつまでもNWOの中だけでごちゃごちゃやっていても、発展もしないし、選手も育たないと思う。あんなに選手の居る新日なのに、今現在生かされているのは、蝶野、武藤、小島、天山、永田、中西だけと言うのは、どう考えてもおかしいのだから。蝶野も言っているようにNWOはもう終わっているのである。早く新日本体と、誰それの戦いという図式に戻し、豊富な人材を活用すべきである。NWOのメンツだけでは新日お得意のイリミネーションマッチも出来ないのだから。NWOにいつまでもこだわっていては駄目である。はっきり言って共に怪我で満足に動けない、武藤や蝶野にはもう飽きた。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(7/27記)
エース、ガン組対ノーフィアーの世界タッグ戦。売り出し中のノーフィアー、チャンピオンが日本人コンビで無い事などから、ある程度結果は見えていた試合だったが、その通りの結果となってしまった。
試合内容はまぁギリ及第点という感じだろうか?プロレス素人3人を、ジョニーエースが必死になって引っ張ったという感じの試合だった。
プロレス的に駄目な順で言うと、高山、ガン、大森と言う感じだ。とにかく高山は動けないし、技数が少ない。一発一発の技は重いのだが、どうしてもプロレスアイで見ると、ニーばかりやってる木偶の坊に見えてしまう。大技は結構持っているだけに、クライマックスまで試合が進んでしまえば粗も隠れるのだが、いかんせん序盤戦で使える技が少ない。ニーとキックだけにしても、もう少し動いて欲しいモノだ。せっかくのでかい体なんだから、下半身を鍛えてもう少しどっしりと構えたプロレスをして欲しい(でかい奴の足下がおぼつかないのは、全日の伝統か?)
ガンは大変器用だし、ウィリアムスをノックアウトするほど、ガチンコレベルも高いのだが、これがこと全日マットでとなると、旨く噛み合っていないようだ。エースとの連携などもすんなり決めるし、間が空かないようにどんどん技を出すのも良いのだが、どうしても「プロレスをやらなきゃ」と言う過剰な意識があるらしく、見ていて辛いときがある。全日のレスラーは頑丈なのだから、パンチやラリアットにしてももっと思い切って放てばいいのに、なんか遠慮気味で寸止め臭くて興醒めなのである。全日出のウィリアムスをKOしてしまったと言うことから、全日のレスラーのレベルを誤解しているのかもしれないが、もっと思い切って試合をして欲しいものだ。なんか本気を出したら、雇って貰えなくなるのではとビクビクしているように感じる。
大森。もうとにかくフィニッシュ技には文句のつけようがない。ニードロップ完璧である。アックスボンバー凄すぎ。問題は試合の組立がモタモタするのと、高山と同じくつなぎ技の少なさだろうか?これさえどうにかなれば、良い選手なんだけどなぁ。
エースは本当に言うこと無し。よくぞここまで育った。はっきり言ってプロレスでの全日外人トップはダントツでエースだと思う。特に場の空気を読む感覚は、最近とみに鋭くなり、リング上の他のレスラーがしょっぱい試合を展開していると、必ず観客を驚かす技や湧かす技を出してくるあたりは本当に素晴らしい。いつどこからでも入れるエースクラッシャーと言い、コブラクラッチスープレックスと言い、最近のレスラーに少ないオリジナルホールドを持つのも偉いねぇ。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(8/3記)
今週も低レベルなギミックプロレス街道爆進中である。女子プロみたいにレフェリー絡みのちゃちな攻防を持ってきたり、むかーしの全日みたいにすぐレフェリーが失神してみたり。ミスター高橋が現役を退いたのに、今更こんなにレフェリーネタで場を保たす何て信じられない思いだ。どんどん落ちていくよ新日は。
大体今の新日ファンは、確かにこのスタイルを支持しているのかもしれない。でもそれはレベルの高い、難度の高いプロレスを(見る側も勉強していないと理解できないと言う意味で)見ていないから、現状で満足しているのだと思う。メーカーからレベルの低い商品を提供し続けられれば、それが普通でそれが最高レベルだと思ってしまうものなのだ。
それらを誤魔化すために旨く使われているのが、アメリカンプロレスなのだ。このあたりの香りを新日に導入して見せたのは、蝶野の巧さだと本当に思う。日本人はこと車以外は、本当にアメリカが大好きである。常にアメリカが本場でアメリカが正しいと思っている。大リーグにしてもそうだ。日本には日本にあった、作戦や駆け引き、プロフェッショナルな技術を楽しめるプロ野球というスポーツがあるにも関わらず、偏った大リーグ情報を鵜呑みにして、野球にうとい者ほど大リーグの力と力の対決だけが、正しい野球の姿だと主張したがる。日本のプロ野球の最大の醍醐味である、監督気分で采配が出来ると言う長所を、野球をあまり知らない者は理解できず、大リーグの頭を使わずに済む、与えられた力と力の対決に酔うのである。
プロレスでも同じである。日本には日本独自の面白いプロレスが、出来上がっていたのにも関わらず、別の発展の仕方をした究極のアメリカンプロレスのみを(これも観客はあまり頭を使わず、与えられたモノのみで楽しむという点では、大リーグに似ている、アメリカ人総白痴化計画?)真のプロレス、正しいプロレスと思い込み、支持する。これまた支持している人間の大多数が、あまりプロレスを知らなかった層の人間であるというのが、嘆かわしい点である。
アメリカもそうだが、今の日本人は本当に頭を使わないし、頭が悪い。世間的にはおたく文化が、花開いているような言い方をしているが、私はむしろおたく文化の反動が出てきていると思う。おたく文化というモノは、一つの物事に興味を持ったので、徹底的に追及して、ある種のプロフェッサーになるような状況を示しているのであると思う。つまり、自分でどんどんどんどん深みにはまっていくのが特徴なのである。
対して、今の世間的な認知のされ方のおたく文化は、これこれこういうモノがマニアックですよ、と企業なりマスコミなりに提示されたモノだけに反応している、浅い人間に対して示されているように思う。昨今ブームのフィギュアにしてもそうである。本当のおたくたるモノは、自分の気に入ったモノは、無の状態からでも作り上げて所有しようとしたモノである。それが昨今の頭の軽いおたくは、マスコミが「この商品はレア」と言ったものを集めているだけで、自分でフイギュアを作るわけでなく(面倒くさいし、技術がいるからね)それどころか、自分で流行りモノを生み出すわけでもない。
とにかく徹底的に頭も腕も使わない、与えられた情報のみを鵜呑みにして、自分は優れていると勘違いしているのが、いまのおたく文化であり、日本人なのだと思う。かなり脱線してしまったがプロレスに話を戻すと、上記したような状態なのが、今の新日を支えているファンなのだと私は考える。新日のファンは、日本で一番メジャーなプロレス団体が提供してくれるプロレスが、今一番新しくて、いかしたプロレスだと信じている。さらにそのプロレスは、本場(これがくせ者)アメリカのプロレスとも提携しているのだから、悪いわけがない、大リーグも最高なのだから、アメリカンプロレスも最高だ。こんな感じで何も考えずに崇拝しているのである。
今の日本人は危険である。特に今の若者は、長引く不況のせいで先行きに期待を持てず、考えることを放棄してしまっている。そんな世代に支持されている新日本プロレスは危険な団体である。アメリカのプロレスが子供と子供のような大人にばかり支持されているように、観客に考えることを辞めさせつつある今の新日は、元々少ないコアなプロレスファンを失いつつあると思う。そう、おたくなプロレスファンを失っているのだ。浅い子供っぽいファンは、自分が大人になった瞬間に、プロレスなんか捨てていくだろう。大事なのは、浅く入ったプロレスファンを濃くしていくような試合をすることである。今の新日はプロレスファンの獲得には、成功しているかもしれないが、あの試合内容ではプロレスファンの育成は出来ずに、いずれ飽きられ捨てて行かれるであろう。そんな危険なことを日本一のプロレス団体がやっていては、いけないのである。プロレス=新日、と言う図式が出来つつある今、プロレス=下らないと言う評価を、世間が下してしまったら、日本のプロレス全てが大打撃を受けてしまうのだから。新日は本当に今の安易なプロレスを考えなければいけない。アメリカの往年の名レスラー達は、みんな口を揃えて言う「アメリカには本当のプロレスは無くなった」と。アメリカンプロレスは楽しいだろう。だがそれは、我々日本人が日本のプロレスを知って、日本のプロレスを見れるから楽しく思うのである。世界のプロレスが全て、あの演劇のようなスタイルになってしまったらどうだ?日本一の新日には、日本のプロレスを守っていく義務がある。その為には、あの試合スタイル、あのトップ選手達では駄目なのである。本当に頼むぞ藤波社長。蝶野、武藤の目を覚ましてくれ、彼らの体が動かないのなら、思い切って外してくれ。日本プロレス界の危機は着実にそこまで近づいてきている。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(8/3記)
三冠王者決定戦。三沢対川田。ソフト的にはもうかなりマンネリ気味のカードだが(四天王と言いつつも田上がいまいちなため、このあたりのカード編成には本当に苦労している)45分の拡大枠に耐えられるだけの内容であっただろうか?
ここん所はずれの多かった45分拡大枠だが、時間を有効に使えているかどうかは別として、試合内容自体は良い方であったと思う(いつもは30分の中にこれでもかと試合を詰め込むくせに、三冠戦のハイライトをやるぐらいだったら、他の試合を流して欲しかった)。勝負タイム自体はそんなに長くはないのだが、何と言ってもフィニッシュに説得力があったのが良い。
新日に無くて全日にあるモノ。それはこの説得力であると思う。これはプロレスという、格闘技と演劇の狭間で漂っているスポーツにとって、非常に大事な事柄だと思う。新日のタイトルマッチというモノは、大一番であるにもかかわらず実にあっさりとケリのつく試合が多い。両レスラーともピンピンしていて、すぐその後飲みに行っちゃうんじゃないかと言うような、軽い試合内容だったりする。両レスラーとも得意技を出したし、今日は俺の負けかな?的タイトルマッチが多いのだ。フォールされるのに必然性、説得力が無いのである。鍛え上げられた体を持つ、メジャー団体のトップレスラー同士が戦って、両肩をスリーカウント取られると言うのは、どれだけ大変なことであるかという事がわかっていないのだ。試合結果のみが大切にされる、新日らしさと言えばらしさかもしれないが。
全日のタイトルマッチは違う。この試合でも川田がスリーカウント取られるのは、必然であったと言えよう。それほどまでに、川田のダメージは凄かったし、三沢の攻めも執拗であった。また、前半の川田の攻めをしのぎきった三沢の凄さと言うのも、川田の肩が上がらなかった原因の一部であると言えよう。川田の攻めは本当に凄かった。顔面への遠慮容赦のない蹴りは、いつもにも増して多かったし、極めつけは顔面へのニードロップであろう。新日式のスネや爪先が落ちてくる、軟弱なニーでなく(猪木式の伝統であるとも言えるが)膝が顔のど真ん中に落ちて来るという、およそプロレス界ではあり得ないはずの技が、出てしまうのだから。ことプロレスに対する本気度は、やはり全日の方が高いと言わざるを得ないだろう。
もうあのニーで、あの試合の説得力はグーンとアップした。あのニーを耐えた三沢だからこそ、川田がその後の反撃に耐えられなかったわけだし、タイガードライバーを出すまでもなく、フォールを奪われたわけである。そういう意味では、あのニーをあのタイミングで出してしまった時点で、川田の勝ちの可能性は一気に薄くなり、三沢が即座にリング外へエスケープした段階で、ほとんど無くなってしまったと言えよう。それにしても全日の技のインフレ化には、本当に歯止めが利かないが、新日が左のようなていたらくな状態なので、やはり全日に頑張ってしまうしかないかなと期待してしまう私である。
全日を見ればプロレスラーが以下に凄くて、そして安易に真似など出来ない存在であると言うことが、バカにもわかるはずなのである。新日を見に行ったら次には是非全日を見に行って欲しいと思う。そうすれば、プロレスからそう簡単に足を抜けられなくなるはずである。プロレスの楽しさは新日で知り、プロレスの凄さは全日で感じろと言う感じか?
あと、スローを入れてくれるのは良いのだが、大したこともない技にまで多用しすぎで、ちょっとうざったかったのが、今後の課題であろうか?
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(8/10記)
バラエティ班制作?最悪。ギブアップまで待てない!以下。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(8/10記)
いやはや左の新日は酷かった。何だよ最後のあれ?本当に全日はあのバカ高校生レスラーと関わりを持たなくて正解だったよ。「嘘つきとは仕事は出来ない。」名言だね。さてそんな話はさておいて、今週の中継で目立ったのは外人レスラーばかりだった。
まず最初はベイダー&オブライトのコンビ。なんか最近老け込んでしまって、以前ほどの輝きが見られなかったオブライトだが久々に良かった。やっぱりUWF出身だけあって、どうしてもプロレスに不安があるようで、そのあたりの迷いが現在の低迷を招いていたようで、プロレスの巧さにかけては、天下一品の大物ベイダーと組んだおかげで、実に伸び伸びと良い試合をやっていたように思える。タックル一つ取ってもあれだけの破壊力、説得力を持つ選手なのだから、このままタッグでベイダーと組ませて、暮れの最強タッグで大本命となって欲しいところだ。日本人チームのライバルは強ければ強いほど、盛り上がると思うのでこのコンビを是非参加させたいと思う。で、さんざん伸び伸びやっていたのに、フィニッシュはバンザイしてるところを、小橋にラリアット打たれてのフォール負けと、らしさはらしさで全開なオブライトであった。
次にやっぱり触れなければいけないのは、ジョニースミスでしょう。いやぁ今日も凄かったジョニースミス劇場。もう完璧。どの技とっても美しく決まっているし、試合展開もスムーズでまるで飽きさせない。それでいてやられ方もこれまた実に美しい。本当に欠点のないレスラーである。一番良い点は、これだけ巧みに試合を操ると、わざとらしさとかが出てきやすいものだが(ルチャとかね)そんな嘘っぽさなんかまるで感じさせないのが本当に素晴らしいと思う。掌底を喰らっての倒れ方なんか本当に素晴らしかったぞ。まっすぐに後ろに倒れていく。体のどこも曲がっていない。あれなら欽ちゃんも100点だ(ほら横にまっすぐ倒れていく奴だ)。あとはマイティカウント遅すぎ。特色出したいのか?
ラストはピエール。不思議レスラーだった。あの体格あの腹で、休み無く動いていく全日のペースについていってたのは凄い。でもどちらかというとインディーの方が持ち味出せて、人気レスラーになれそう。メジャーじゃ強くないとレギュラーつかむのは難しいからなぁ。ジョーディートン系?
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(8/18記)
テレ朝、新日両方ともやる気満々の、二日間にわたるワールドプロレスリングスペシャル3時間半。ビデオを見始める前は「おいおい今の新日3時間半もぶっ通しで見せられるの、ちょっと辛いなぁ」何て思っていたのだが、大きな間違いであった。そう私は忘れていたのだ、今の新日で一年のうち唯一、ストロングスタイルが帰ってくる時期であったと言うことを。そうG1クライマックス。お盆で先祖の霊が帰ってくるように、新日にもこの期間だけは無くなってしまったストロングスタイルの霊が帰ってくるのだ。
はっきり言って我々の求めている試合はこれである。新日だってやる気になればまだまだ出来るのである。何故このスタイルで1年通さないのであろう?(いや体がもたないとか、こんな試合をしなくてもバカな客はついてくるとか、理由は色々あるだろうけどね)本当に目から鱗が落ちてくる思いであった。ダイジェストも含め、放送された試合で出来の悪い試合は一つもなかった。
特に触れたいのが、優勝者が中西であったことからもわかる通り、俗に言う第三世代のレスラーの出来がすこぶる良かったと言うことだ。中西は優勝したから当然にしても、永田。永田が抜群に良かった。対武藤戦初戦で見せた攻防、本当に素晴らしかった。長年新日で触れてはいけなかった、武藤のワンパターンな攻撃をことごとく返してみせると言う、実に胸のすく展開。片足を取られても、ケンケンしてドラゴンスクリューを待つ間もなく延髄斬り。四の字に入ろうと武藤が頭を垂れてきたところを、顔面蹴り。これなのである。新日に欠けていた、この技出しときゃ客満足だろプロレスに欠けていたモノは。「相手がこういう技を出してくるのなら、こういう技で返す」この攻防が無いから今の新日はつまらなくて、いつまでも同じ技をリピートする進歩のないプロレスになってしまっているのである。
天山だってそうだ、通常では出さない技、返し技を出していた。本当に勝ち上がっていくためには、そう言う努力が必要なのである。筋道の決まっているいつもの演劇プロレスでは、そんなことは必要ではないだろうが、この日の天山は明らかに、いつもの武藤や蝶野の下にいた時の天山より輝いて見えていた。そう、ヤマギューと呼ばれていたあの頃のように輝いて見えていた。
唯一駄目だったのは、やはりと言うか小島だった。奴は現状の演劇プロレスでのみ、輝ける(私は輝いているとは思わないが)しょっぱいレスラーなので、こういう本当の実力が試される場所では、てんで駄目である。危うく奴の出ている試合は凡試合になるところだったが、健介のラリアットにかける意地見たいなモノで、見れる試合になっていたのが救いだった。とにかく独りよがりのナルシストレスラーに、いつまでも新日のトップ周辺をちょろちょろされては目障りなので、早くストロングスタイルに回帰して、偽物のレスラーを排除して欲しいモノだ。
と、第三世代のことにばかり触れたが、武藤も蝶野も良かった。一番良かったのは、動けない体で(蝶野は首、武藤は膝ね)精一杯第三世代の壁となって見せて、中西の優勝をちゃちなモノにしなかったという点であろう。また、動けない体であるというのを自分たち自身が承知して、負けは負けと素直に認めて見せていた点も評価したい(実際勝とうと思えば、いくらでも卑怯な手を使えば勝てたはずだし、そう言う勝ち方をしても今のバカファンは容認したと思う)。ちっちゃくなっちゃった橋本のポジショニングは、いよいよ危うくなってきたが、蝶野、武藤にはプロレスラーとしての奥深さを感じた3時間半であった(だからこそ、いつもの手抜きプロレスが歯がゆいのだが)。
とにかくこの3時間半は、昔からの新日を知っているモノにとっても充分楽しめる素晴らしい時間であった。また、偶然チャンネルを合わせてしまった一般視聴者にとっても、思わず手を止めて見入ってしまうような内容であったと思う。そう言う意味では、この時間帯に持ってきたテレ朝の英断と新日の頑張りは素直に評価したい、ただし、これで興味を持った人が深夜に見せられるのは、いつものレベルの低い演劇プロレスなのだから、テレ朝も自由に操れる高校生プロレスラーなんぞにうつつを抜かしていないで、藤波社長と共に新日の抜本的改革に取り組んでいって欲しいと思う(取り敢えずのネックは長州とケロかな)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(8/18記)
何にもないぞ。新日の3時間半は辛いなぁって思って、先に全日を見たのだがこちらは見事に内容がなかった。
唯一のまともな試合高山対川田にしても、試合はともかく試合後のフォローがあまりにも無さ過ぎ。日テレはそう言う構成が得意なだけに悔やまれる(まぁそれだけ事態が切迫していたとも言えるが)。高山が失神したと言うことも伝わりづらいし、なぜ場外10カウントでゴングにしたのかとか、掘り下げようと思えばいくらでも掘り下げられるのに、(京平のコメント入れるとか)ほったらかしなのが嫌な感じであった。せっかく無理矢理勢いに乗っている、ノーフィアーのイメージを壊したくないと言う配慮だったのかもしれないが、だったら放送しなきゃ良いのであるから、本当に対応に疑問符がつく。
いやもう本当に後は何にもないです。入門者もやっぱり素人から募集すると、無理があるかなぁって感じで、小さい奴が多かったと思う。大体本当にプロレスラーになろうと思っている人間は、自分から門を叩くだろうから、あんな公開で募集してもモノになる奴が来ると思う方がおかしいのでは?あの中からデビューできる奴が居るのだろうか?
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(8/24記)
今週はG1の総集編なのでお休み。総集編の中では永田対健介戦が面白かった。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(8/24記)
グラジエーターついに正式参戦。メジャー団体用かメイクも無し、タイツもショートと、がらっとイメチェンしての登場だった。ただし、以前のスタイルの方がいかにもグラジという感じで、存在感があったようにも思うので、もったいないような気もする。まぁ格好なんて次第に馴れてくるものだし、強ければ、そのスタイルの方が良いとなるのだから、どうでも良いことではあるのだけれど。
で、肝心の試合内容の方だが、まだそんなに良さは出ていないように思う。インディーではあれだけの巨体で動き回れると言うことだけで、客が呼べたのだろうが、率直に言って今週の放送を見るだけでは、及第点はやれても定着できるかは微妙だと思う。何というか、味がないんだねぇプロレスに。淡泊。まぁまだ全日の選手とあまり絡んでないから仕方のないことだけど、試合に必然性が無いよね。ただ、組まれたカードをやっているだけ。こいつを倒すために、俺はこんな凄いことをやってやるって雰囲気になってくれば、持ち味が出るのかもしれないけど?取り敢えずは小橋にメラメラ来てるのか(いっつも小橋だねぇ)?早く好敵手を見付けて、自分の中でもストーリーづくりを初めて、モチベーションを高めていって欲しい。このままの状態ではダニー・スパイビーの臭いがしなくもない。まず、迫力が必要だ。
先週の公開入門テストでは、ちびっ子ばかりでおいおい全日大丈夫かと思わされたが、今週の中継では191センチの大物選手の入団が発表された。全日と言えばやはり大型レスラーなので、最近しょぼくれている田上を越せるような、大物レスラーになって欲しいと思う。大体新日も、全日も183センチぐらいのレスラーが多すぎるぞ。レスラーはやはり、町中であって「でかっ」って思うぐらいじゃないと駄目だと思うぞ。やはりトップは190近く欲しいな。そう言う意味でも猪木に小川取られちゃったのは痛いよなぁ(まぁだからこそ小川、面白く育ってるんだけど)。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(8/31記)
ばかだなぁ新日。せっかくG1クライマックスであれだけストロングスタイルの神髄を見せつけておいて、今週のメインはバカ高校生レスラーの似非デスマッチだよ。何かリング下のケロ、坂口、辻の顔見てたら悲しくなっちゃったよ。誰が主導権握ってこんな試合やらせてるんだろうねぇ。
はっきり言って電流爆破系のデスマッチはテレビ向きではない。あれはやっぱり自分の目線より高いところで行われているから、死角などをうまく利用できるのであって、テレビカメラというありとあらゆる所にセッティングできる物を介して放送してしまうと、迫力が半減するというか粗が見えるというか、困ったことになってしまうと思う。この試合でもやや俯瞰からとらえている映像があったのだが、もうそれで爆発の方向とかが丸分かりで、やっぱりというか当然というか、レスラーにはそんなに危害が加わらないようになってるのがわかってしまって興醒めだったような気がする。
大体デスマッチをメジャー団体でやろうというのにも無理がある。デスマッチなんてモノは客の入らなくなった団体が、起死回生の覚悟の大技としてやるモノで、ほっといても客の入るメジャー団体のレスラーに出来るような代物ではないのだ。団体の存続がかかっているような状況でやるから、レスラーも本気でやるし、迫力も増すのだ。設立当初のFMWやウィングはそうであった。客を納得させるには、有刺鉄線にも絡み付きに行くし、爆破で火傷も負う。その嘘でない体の傷一つ一つのために、ファンはデスマッチに足を運ぶのである(でも個人的にはデスマッチ否定派なんだけどね。素人には何針縫った!の方がインパクトあるのかもしれないけど、プロレス好きとしては、あの技で靱帯やったとか言う話の方が、凄いなぁと思うもんでしょ?根本的にデスマッチは、どこまで自分を辱められるかってだけだし。AV女優みたいなもんでしょ。乳出してそそらせる奴より、何も脱がないでそそらせる奴の方が凄いでしょ?やっぱり)。
でもメジャー団体の選手がそんな痛い事するわけないじゃん。やる必要ないモノ。だから蝶野だって偉そうなこと言ってても分厚いベストつけてきたし、武藤だって爆破されたのは入場のプロテクター着けてた時だけだったでしょ?そんなの面白い分けないでしょ?で、今回なんてあんなにデスマッチこなしてきたバカ高校生レスラーも、金持っちゃったもんだからデスマッチに必然性が無くて、まぁ凄い厚着でリングに上がって来て、本当に猿芝居というか、低レベルな電流爆破だったと思うよ。やっている人間達みんなに、何の覚悟も必然性もないなんて、最低のデスマッチだよ。レスラーに危害を加えないように爆発する爆破(迫力増すために小麦粉入り)。寄っかかったまま居られる電流(今回は電流流れてなかったの?)。体を傷つけないように少な目の有刺鉄線(でも厚着)。こんなデスマッチのまねごとをして、新日はいったいどうしたいんだ?せめてデスマッチやるならやるで、ちゃんとやって本物の迫力見せつけろ(放送コードに引っかかるのか?)!
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(8/31記)
川田骨折のため5大シングルマッチは、三沢が高山戦とベイダー戦をダブルヘッダーでこなすことに!
なんでこの社長は、こうも何でもかんでも自分で背負いたがるのだろう?今組んでいるアンタッチャブルにしてもそうだ。どんなに小川が頑張っても、やはりジュニアヘビー。攪乱することは出来ても相手から決定的ダメージを奪える存在ではない。つまり三沢は常に1対2のハンディキャップマッチをやっているわけで(小川が戦っている間は休めてはいるモノの、小川が相手にダメージを負わせてくるわけでないし)それだけでも大変な労力だと思う。その上に今度は代わりに良い選手が居ないから、自分が2試合やると言うんだから・・・社長業もこなしているわけだし、体も全日の中では大きい方ではない。本当にこうも何でも背負い込んでしまうと、三沢自身の方が心配になってくる。はっきり言ってしまって全日は三沢と小橋で持っているような団体なのだから、このどちらかが倒れてしまったら本当に団体の危機となってしまうのだ。
現実問題、川田が長期離脱してしまって、三沢が足とかを骨折してしまったら、カード編成を考えても本当にやばい状況になるであろう。そう考えるとやはり5大シングルマッチは、誰かを代わりに入れるべきだったと思う。なんだったら誰か選手を新日から借りるとかすれば、興行的にもイメージ的にも盛り上がると思うのだが、出来ない事なのだろうか?大体試合内容にしても疑問符がつく。ベイダーと高山だよ。両者ともスーパーヘビー級の選手だ、たぶん高山戦が先になるだろうが、ベイダー戦のために高山戦では体力を温存しようとしてたりしたら、観客も納得しないだろうし、今の高山の勢いからするとそんなことをしたら逆に危ないかもしれない。かといって高山を全力で倒しに言った後では、ベイダーと真正面から太刀打ちできるとは思えない。やっぱり無理だよこのカード。
三沢は出場する選手に失礼になるから、それなりの対戦相手でなくてはいけない。と言っていたが、逆にダブルヘッダーをやることの方が、対戦相手にも失礼に当たるのではないだろうか?本当にここのところの主力選手の怪我続き、個人的には今の全日の過激なスタイルを支持したいのだが、限界が来ているのかもしれない。
で、この日の史上初の世界&アジアタッグ選手権にも、やはり無理があった。この欄では度々無理矢理勢いがあることになっているノーフィアーと書いてきていたが、相手がジュニア小川を含むアンタッチャブルでは、力の差は歴然であった。本当にノーフィアーに勢いがあるように見えたのである。技一つ一つを取っても、ノーフィアーの方が重いし、説得力もある。1対2で試合をやっているので三沢の技にも切れがない。どう考えても勝つべき方なのはノーフィアーであった。なのに勝ったのは三沢組だった。しかも一瞬の返し技とかならまだしも、どうやら完勝と言うことにしたいようで、幻の大技エメラルドフルージョンでの決着だった。幻の大技を出されては、ノーフィアーも勝つわけにはいかないわけだが、不満の残る結果であった。
大体幻の大技エメラルドフルージョンと言うが、この技は説得力のかけらもないしょぼくれた技だと思う。今の全日での説得力というのは、いかに首から落ちるかにかかっているといっても過言ではない。そう言った意味で、抱え上げたときの期待感はまだしも、確実に背中から呑気に落ちてしまうこの技には、三沢の奥の奥の手の技としては役不足だと思う。早急に落とし方を改善するか、本当に幻の大技として封印してしまうことを希望する。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(9/8記)
どうやらG1クライマックスの時の放映時間を、どこかで帳尻あわせをしなければならないようで、また今週もお休みである。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(9/8記)
全日期待の新機軸、武道館5大シングルマッチ。放映時間も恒例の拡大枠で日テレ側の期待も大だったのだが、ご存じの通り川田骨折による欠場により、三沢のダブルヘッダーとなって試合内容が心配であった。
結果はご覧の通りである。はっきり言って両方凡戦に近い内容であった。高山戦は高山の頑張りもあり(結果としてこれがベイダー戦の凡戦を呼ぶのだが)まだぎりぎり見られる試合だったが、ベイダー戦は不覚にもウトウトしてしまうほどの(全日で寝てしまうのなんて私自身ほとんど記憶に無い。新日は割合あってビデオで何度も同じ所を見てたりするが)凡戦で、試合時間も短くベイダーの圧勝に終わった。やっぱり無理があった。社長としてどうしてもこの5大シングルマッチは成功に終わらせて、全日としての存在を示そうとしたのだろうが、はっきり言って過剰な三沢の頑張りが裏目に出たと言わざるを得ない。
特に三沢のコンディションが悪すぎる。高山戦にしても、スタミナに不安がある高山に(そりゃあの若さで晩年の鶴田の腹を持つのだから)あそこまで攻められて、追い込まれていてはエースとして不甲斐ないと思う。まぁそれだけ高山が実力をつけてきたと言うことかもしれないが、はっきり言って試合内容的には、高山もいつも通りで危なっかしかった。良い攻撃を繰り広げたかと思えば、休んでしまってたたみ込めなかったり、相手の技と間合いが合わずもたついたりしていたのだから。
だが高山にはそんなまずさを覆す良い点が何カ所も見られた。序盤は今時珍しくヘッドロックでグリグリやって、三沢のスタミナを奪いに行ったり、相変わらずの迫力満点のニーリフトや蹴り技。さらに全日の選手でありながら、馬場直伝とは言われないのがちょっと悲しいジャンピングネックブリーカー。左右どちらにぶれることなく完璧に、そして高く美しく人間橋を描いたジャーマンと、見所がいっぱいあった。対して三沢と言ったら、苦し紛れの冴えないエルボーばかり。誰の目にも三沢が押されているのは明らかであった。でも団体のエースなのだから、三沢が勝つのは良い。いや勝って当然だからエースなのである。例えどんなに試合が押されていても、一瞬の返し技や、電光石火の必殺技で勝つのがエースのエースたるゆえんなのである。
でも今日の三沢は駄目だ。あんなエルボーでは例え何発放っても、観客は納得しない。三沢のエルボーには説得力というモノが宿っていた。だからこそ今の時代に、ある意味レトロなエルボーなんて技が必殺技となっていたのだ。だが社長としての頑張りのみで試合をやっている今の三沢の肘には、何の説得力もなければ何の神通力もなかった。このままでは三沢はやばい。三沢がやばいと言うことは全日がやばいのである。早急に社長三沢に、レスラー三沢を思い出させなければいけない。今まで多くのレスラー兼社長が、数多くの団体を駄目にしてきた。それらは大概自分が一番という姿勢が団体を駄目にしてきたモノだが、三沢はそれらの社長と違う。違うのだが、逆に「みんなの為に俺が」と言う姿勢が、三沢自身を駄目にしかかっている。そして、現実問題三沢と小橋で持っている全日にとっては、この状況は団体存続への大問題ともなるだけの危険性をはらんでいるのだ。誰か早く三沢に教えてやってくれ。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(9/13記)
どうやらG1クライマックスの時の放映時間を、どこかで帳尻あわせをしなければならないようで、また今週もお休みである(でも代わりがハングマンって・・・)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(9/13記)
武道館5大シングルマッチ本当のメインイベント大森対秋山戦(でもこれが投票によって選ばれたメインだとすると、いよいよもって三沢危うしかって気がするなぁ。みんな四天王の試合には飽きてるって事だね)。乗りに乗っている大森と既に四天王に食い込みつつある秋山、個人的には秋山というレスラーをあまり評価していないだけに、どのような結末になるか大いに気になった一戦だった。
結果から書くと、ごく当たり前の結果に終わったという感じだった。いくら勢いがあろうとも、長い間に染みついてしまった格というモノはいかんともしがたいらしく、さんざん攻めた大森が疲れを見せたところで、秋山が対してラッシュを見せずにフォールを奪うという、いかにも初挑戦らしい試合展開であった(三沢対川田とか三沢対小橋とかみたいにね)。では試合結果通りの試合内容だったかというと、これがプロレスの難しいところで、どっちが光っていたかと言われれば明らかに大森の名前が挙がるであろう。
前にも書いたが個人的には秋山という選手を全然評価していない。専修大レスリング部キャプテンが、新日でなく全日に入ってくれたという肩書きのみでのこの地位では、とすら考えている。何と言っても一番嫌なのは、全日の選手の中で技がこんなに緩いのは彼だけだ。何というか一つ一つの技に、重みというか迫力が感じられない。今日の対戦にしても、大森の技は実に一発一発に迫力があり華があった。何というか観客がその技一つ一つに反応して、燃えていくことが出来るのだ。それが今現在の大森の勢いを生み出しているのだと思う。対して秋山はどうだろう?実に緩い技を大森に対して放っていき、結局対して盛り上がりもしないのに、格で勝ってしまう。これではミーハーファン以外は彼についてこないと思う。感情移入が出来ないのだ。
これからどんどん上を目指して、自らの手で地位をつかみ取って行かなくてはいけないのに、秋山の試合は既にトップレスラーの試合のようなのだ。簡単に言えば枯れてしまっているのだ。前に書いたことだが、そんなつまらない試合をする秋山がのし上がって行くには、ナチュラルヒールの道しかないと思う。相手の嫌がるところばかりを攻める嫌らしいレスラー。そうすれば、彼の何かぬるぬるしたファイトともぴったりだし、プロレスファンはへそ曲がりだから、確実にコアなファンがついてくるようになると思う。とにかく秋山のファイトには一考願いたい。バカ正直なほど一直線な大森との試合で、その感が一層際だった気がする。今のままでは格はともかく、ファンは確実に大森につくと思う。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(9/23記)
まだ、神宮だ。しかもまだバカ高校生レスラーネタだ。いったいいつの話だよ神宮。しかもその間に放送休みが2週間入っていたのに、まだバカ高校生レスラーの顛末見せたいのか?いい加減にしてくれテレ朝。ちゃんとしてくれ新日。映すべき試合、映すべき選手は他にたくさん居るだろう(新日にはそれほど居ないか?)。なんで試合までもう一度放送してんだ?あんな凡戦爆破マッチ何度もテレビでやったら粗が見えるだけだ。本当に新日は一本キチンとしたラインを通してくれよ。G1であれだけ良い試合連発、ストロングスタイル復活と喜んだのは何だったんだ?頼むよ藤波。そして藤波に協力する気無いのなら、藤波を社長になんかしないでくれ。
で、残った試合の中ではまさかの拾いモノ、蝶野対橋本が予想外に面白かった。首から腰にかけての調子が悪く動けない蝶野、精神的に立ち直れておらず、あげく減量の結果パワーまで落ちてしまった橋本。こんなロートル同士の戦いが面白いわけはないと思ってみたが(今はね、数年前ならこんな期待させるカードはなかったけどね)動けないなりに動いて、普段は全然試合に見せない「気合い」のようなモノも随所に感じさせて本当に良い試合だった。そう、この二人の根底にも、一見魂を売り払ってしまったように見えるこの二人のハートにも、脈々とストロングスタイルの血は流れていたのだった。でもねぇ蝶野なりのバランス感覚で、せっかく良い試合だったのを急所攻撃で台無しにしちゃったのはどうかなぁ?多分普段の自分の試合とのギャップに、途中で気づいちゃっての行動だったんだろうけど・・・あげく決着がレフリーストップってのもなぁ・・・やっぱりまだまだ新日ストロングスタイルへの前途は厳しいかなぁ。ストロングスタイルって疲れるしねぇ(こんな試合を続けていたら、我々の選手寿命は十年で終わってしまうかもしれません。でもそれをやるのが真剣勝負の新日本プロレスなのです。猪木談 むなしいねぇ)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(9/23記)
こっちも意外と引っ張っている武道館5大シングルマッチ最後の放送。小橋対グラジ、馳対田上。
小橋対グラジは、まぁ可もなく不可もなくって戦いだったように思う。それほど面白いって試合ではなかったけど、デカイからねぇ。見応えはあるね。でもグラジの欠点もそこにあるんだよねぇ。インディーの頃はデカくて動けるだけで凄いってなっただろうし、対戦相手も小さな日本人レスラーが多かったので、楽だったと思う。でもメジャー団体でやっていくには今のままじゃやっぱり物足りないと思う。技を一つ取っても凄いなぁと唸らせるような技はほとんど無い。ノータッチトペだって、ただ跳躍力があるだけで、あれによって対戦相手に決定的にダメージを与える技というわけでもない。アッサムボムだってよく見かける技に過ぎない。このままじゃパットせずに消えて言っちゃうかもしれない。
幸い全日のレスラーはインディーのレスラーに比べたらはるかに丈夫なのだから、今までのように対戦相手のこと気にして技を出す必要もないし、思い切ってガンガン自分の出せる技を全力で出していったらどうだろうか?試合の組立なんかは、天下の全日のレスラーが組み立ててくれるだろうから、そう言う心配もせずに、取り敢えずデカイ体をフルに使った手抜きのない技を出して、存在をファンにアピールすべきだと思う。
今はまだインディー時代の肩書きと、まだ見ぬ強豪的扱いでファンの目も優しいが、早く何か凄いところを出していかないと、厳しい全日ファンの眼鏡にかなわなくなってしまう恐れもある。何せ全日はあのオブライトですら、定着するのに苦労した底知れぬ団体なのである。何か一つとても凄いモノがないと、デカイだけではインディーに逆戻りなのだ。
馳対田上。率直に言ってカードが残っちゃった人たちという感じで、何の意味合いもない戦いに思えたのだが面白かった。やっぱり馳は凄いねぇ。仕事人だわ。あののんびり屋で気持ちの表に出ない田上に、あれだけやる気を出させて、表情変わらせるだけでも、馳の凄さが解るね。本当、馳とやるだけで誰でも名勝負である。あんな生き生きしている田上見たの久しぶりだよ。今シリーズも組むことがあったらしいけど、田上馳組って案外良いかもしれない。そろそろ川田田上組もマンネリだし、川田が怪我で出られないとなると田上も宙ぶらりんだろうしねぇ。でもねぇ国会議員なんだよね、馳は。もったいないよなぁ何でトチ狂っちゃって、レスラーとしてもっとも脂ののる時期に立候補しちゃったんだろう?しかも何で通っちゃうんだろう?うん本当に馳は良いレスラーだよ。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(9/29記)
猪木!それぞれが勝手なことを考えて、まるでバラバラで方向性の取れていない新日をまとめられるのは結局猪木なのだろうか?やはりテレ朝的にも猪木というキャラクターは、バカ高校生レスラー以上のキャラクターらしく(当たり前。奴と同レベルに考えるのは一般人だけである)いきなり放送の巻頭目玉に持ってきた。小川対橋本再戦である。もう先週までのダルダルプロレスリングの雰囲気が、一瞬にして変わる!そうだよこれだよ新日!例えカード編成や構成に、営業サイドの意向が働いたとしても、雰囲気はこれだよストロングスタイル!電流がどうのとか、演劇団体NWOの派閥がどうのとかは違うんだよ。派閥争いをするにも、藤波派がどうとか、長州派がどうとか団体を二分にするぐらいの勢力でやらなきゃ!蝶野、武藤、ヒロ、天山、小島で派閥争いやってて面白いわけないじゃん。
とにかく猪木がリングに上がっただけでこんなにピリッとするんだから、藤波社長が猪木を意識するのも解るよ本当に。所詮新日本プロレス、どうあがいてもアントニオ猪木の団体なんだよ悲しいけど。脱猪木の先に新日の明るい未来は見えなかったってわけだ。
小川対橋本。本当にワクワクするよ。常識的に考えたら行って来いで、橋本が勝つだろう。でも間もかなり空いたし、体つき、このところの勢いを考えれば小川の方が勝ちそうだ。どうなのだろう?どっちがこの再戦を望んだんだろう?武藤蝶野の体が動かないコンビの演劇プロレスに辟易した藤波が、一気にストロングスタイルへの巻き返しとして小川戦を望んだのか?佐山参謀も抜け、TBSでの中継も思ったほどうまく行かず世間的認知度の低いUFO側が、起爆剤として再戦を望んだのか?その辺の力関係を考えたプロレス的結末が待っているのだろうか?それともそんなことなんかまるで考えず、小川が小川なりの力を全力で出してしまい、プロレスにさせないのだろうか?いやはや本当に興味の尽きない一戦である(何てったって猪木だからなぁ・・・)。
で、そんな盛り上がるカードの前に地味〜にG1タッグリーグ戦をやってるわけなんですよ実は(あってるよな?)。さんざんG1の生放送とかで時間取っちゃったおかげで、レギュラー枠はその借金返済で(放送枠のね)飛びまくり。あげく神宮決戦でのバカ高校レスラー爆破マッチを、おいしいと勘違いしたテレ朝の愚行のせいで全然盛り上がっていないのだが、今週のカードからは不思議と猪木の影響のせいか(そんなわけは無い、同じ放送内に入っているが日時が全然違うのだから)ストロングスタイルの臭いが漂っていた(と言うか演劇プロレスの臭いがしていなかった)。小原のイス攻撃で、偶然にしろ額が割れちゃった蝶野(しかも勝ったのは小原組だし)。G1から好調さと格好良さを維持し続け、イカシまくっている中西と永田(武藤マンネリ返しも最高!)何故だか解らないが不思議とやる気を出していた飯塚と本当に良い選手が良い戦いを今週は展開していたと思う。いやはやこの雰囲気で行ってくれよ新日〜。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(9/29記)
ファン感謝デー。その日のカードが全てファンの手によるくじで決まるという異色の試み。結果としては全日の選手はやはりプロレスが旨いという印象が強く残った。
何と言っても常識的に考えれば無理だなぁと思うカードをしっかり見応えのあるモノに出来るのが素晴らしい。高山対小川。永源百田を含んだメインなど、下手をしたら白々しさだけが残るような凡戦になる可能性だってあったわけである。でもそうならないで観客がキチンと楽しめる試合を提供する。これが全日本プロレスの素晴らしさだと思う。
新日が大会場中心で地方での試合数と共に全体の試合数を減らしているのに対して、全日はいまだに旧来からの方法通り、事細かに地方の会場も回り、日々試合を繰り返している。そう言った積み重ねが、確実にプロレスラーとしての懐の広さの差として現れているように思う。今の新日がいまいち面白くないのは、いわゆる仕事人レスラーがいないことが上げられると思う。あんなに所属レスラーはいるのに、本当に仕事人だなと思わせるレスラーは片手ぐらいしかいない。対して全日はどうだろう、今日の試合を見ても分かるように、小川、井上、菊池、泉田とどちらかというと若手か中堅クラスの選手でも、充分試合を面白く組み立てられるのである。その上の世代になれば、もうみんながみんな仕事人である。代名詞の渕の試合も良い試合だった。先週に続き馳も良かった(新日はもったいない事したよ)。三沢だって小橋だって、あんなに激しいプロレスをしなくても充分面白い試合は作れるのである。
それがプロレスラーなのだから。自分のコンディションが良くなければ良くないなりに観客を楽しませる。地方でそんなに重要でないカードでも、精一杯観客を楽しませる。それがプロレスラーなのである。マンネリ気味のカードで、ますます超大手新日のとの企業差は開きそうだが、ことプロレス団体として、どちらがしっかりしているかと言えば、やはり全日本プロレスと言わざるを得ないだろう。こういう地道なところでのつけは将来大きくなって響いてくると思うぞ。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(10/5記)
今週もなかなか面白かったぞワールドプロレスリング。何と言ってもG1以降明らかに、似非アメリカンプロレス派よりストロングスタイル派の方が、活きが良くなっていると言うことがその要因だと思われる。
今週の放送でも天山小島が、場内割れんばかりの安田コールで盛り上がっているにも関わらず、まるでそれを無視して、安田に反撃の機会も与えずにフォールするという、およそ場内の空気を読めていないしょっぱい試合ぶりを展開。自分達の力を誇示しなきゃいけない場面での、あえての場内コール無視は有っても良いと思うが、別に自分達の戦いに直接は関係していない安田に対して、場内の雰囲気を無視してまであっさり勝つ必然性が感じられない。そりゃ安田ごときに(本人達はこう思っているだろう、実際どうかは別として)反撃されては、自分達のプライドに傷が付くとか考えたのかもしれないが、あそこはやはり、せっかく場内盛り上がったのだから安田に一つ二つ反撃させてやるってのが筋では無いだろうか(まぁ最大限好意的解釈をして、ワンパターン安田には技が残っていなかったのを気にしてやったと言うところか)?
そんな似非アメリカンプロレス組が、しょっぱい試合で全然会場を沸かせられていないのに対して、今週も中西永田組を筆頭にストロングスタイル派は良い試合をしていた。特にここに来て藤田の頑張りが目立つようになり、それに引っ張られて健介までもが、勢いを取り戻しつつあるのは非常に良いことであると思う。個人的にはああいうガチガチの体つきというのは好きではないのだが、タックルモンスターとしてのキャラクターを表現するうえでは、あれほど藤田にそぐった体つきもあるまいと思うようになってきた。
取り敢えず蝶野武藤があの状況で、天山小島があんなレベルの試合しか出来ないのであるならば、さっさと中西永田中心のカードにした方が、良い試合良い展開になると思う(って言っても地方で客呼べるのは、結局武藤なんだろうけどなぁ)。今がチャンスなのである。早く新日の本流をストロングスタイル派が取り戻すべきである。
IWGPジュニア王者決定戦。カシンが自分で新しいIWGPのベルトを作ってきた。これは良い。実に良い。今まで体制に反対する何だか拗ねたキャラクターという感じだったカシンに、キチンとした解りやすい筋が、あのベルトによって通った気がする。どうしてもカシンの言動とかからはいじけてる子供みたいな印象しか感じられなかっただけに、ああいう明らかな大義名分のようなモノが出てきたのは非常によい。いじけた子供から革命の騎士へ成長をとげたような印象を与えるあのベルトは本当に良いアイデアである。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(10/5記)
祝!若林ムーンソルト健二復活!只それだけ。今週の放送であったことは・・・
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(10/12記)
いやはや結局、G1と名前のつくシリーズは面白いと言うことだ。このタッグリーグ戦も実に面白かった。それほどまでにG1と言う響きは新日の選手にとって特別なモノなのであろう。そうそれは、IWGPと言う言葉よりも重く大切な響きなのだと思う。
何が面白かったかと言うと、こんなにはっきり現在の実力差が試合に出るというのも、プロレスの上では珍しいことだと思う。天山小島組はどんなに偉そうなことを言っても、永田中西組には足元にも及ばないし(この辺はキチンとストロングスタイルの試合をし続けていた永田達と、蝶野達怪我人に合わせて、楽な似非ショーマンプロレスをやり続けていた小島達の差であろう)、怪我で満足な試合が出来ない武藤ノートン組が、勝つためには相当な努力を(それは実際の格以上の)払わなければいけなかったあたりで解ると思う。
特に似非ショーマンプロレスを楽に展開し続けていた蝶野、武藤達に(蝶野は脱落したが)、久々に本気の試合をさせたというのが、G1の、永田中西の大収穫であったと思う。いつものこんな技だしときゃ良いんだろうプロレスを展開したくても永田に封じられ。俊敏な動きで(膝に負担がかかっているので、さほど俊敏でもないが)攪乱しようとすれば中西のパワーで封じられ。本当に武藤は脅威を感じたと思う。そしてこのままでは駄目だ。ここで中西永田に負けたら、一気に勢力図が変わってしまう、何とかしなければと思ったはずだ。それがあの体調の悪さでの優勝にも繋がり、武藤敬司という天才プロレスラーの久方忘れられていた、煌めきを見せつける要因になったと思う。そうだよ。武藤ってのは本気でやれば凄いレスラーだったんだよ。
おまけ。ジョンストンの試合で失笑が出ちゃうのはどうにかならないモノかねぇ(笑)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(10/12記)
ノーフィアーと渕の衝撃の合体が、今週の中継のメインであった。さすが渕である。勢いがついてきたせいで、前ほど試合組立の粗が目立たなくなったノーフィアーではあるが、渕が一人入るだけで、より一層試合に厚みが出るのだから本当に渕、まだまだ健在と感じさせられた。
で、ここのところノーフィアー絡みで得をしているのが、何だか中途半端にしょっぱくて曖昧な存在だった秋山であろう。前から何度も言っているが秋山という選手は、四天王に迫る存在と言い続けられて(現に田上とは同等か)いる割には、技のキレもパッとせず存在感もない、よく言えば器用貧乏な選手だったのだが、ここのところのノーフィアー絡みの戦いで、実にキャラクターが立ってきたように思える。私は、秋山はベビーフェイスと言うよりヒールだ。それも解りやすいヒールというわけでなく、何となく嫌らしさを感じさせるナチュラルヒールであるべきだと言い続けてきたわけだが、今の大森に対する人を小馬鹿にしたような態度は実に秋山らしくて良い。
個人的には当たりの激しさや、技のキレはどう考えてもノーフィアーの方が凄いと思うが、秋山自身はノーフィアーに対してとてつもなく自信を持っているようで、その辺の嫌〜な感じが実に良く出ていると思う。いよいよ秋山も一皮むけるか?
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(10/18記)
大会場中心主義の新日にしても、この神宮、東京ドームの連戦はどうなるかと思ったが、やっぱり小川対橋本戦のインパクトは今回も衰えずと言う感じで、成功だったのではないだろうか?
小川対橋本戦。大満足。何と言っても柔道家小川の時には「行って来い」だった勝敗の結果が、格闘家小川の今回は、橋本の連敗になったというのが潔くて良かったと思う。圧勝だった。今回も小川は凄く強かった。それはどんな素人の目にも明らかだった。橋本を応援している人間でも納得せざるを得ない試合だったと思う。こういう遺恨を含んだ試合や、異種格闘義戦などはどうしてもすっきりとしない結果になることが多いいが(試合前の下交渉のゴタゴタも含めて)、これだけすっきりとした形で試合を成立させた新日、藤波社長は素晴らしいと思う。この後に書く中西対武藤戦もそうだが、いよいよ新日もストロングスタイル復活という感じが本当にしてきたと思う。
敗者橋本だが、橋本も良かった。元々橋本はあの程度の選手だと思う。180有るか無いかわからない身長を、体重でごまかすことによって成立しているプロレスラーなのだから、現在のやや絞った橋本では、猪木の作り上げた怪物「小川」にかなうわけがないのである。何度も言うがレスラーはでかいことがそれだけで武器なのである。体の小さいモノがどんなに鍛えて、どんなに高い技術を身につけても、でかい奴に鍛えられたら当然かなわないのである。そんな勝てそうにない相手に対しての今回の橋本の闘志は本当に素晴らしかったと思う。ああ言うところはやはり一流のプロレスラーなのだなと感じさせられた。闘う魂。闘魂だけは確実に、橋本の心に宿っていると感じられる試合だったと思う。そう言う意味でも大満足の試合結果であった。
はっきり言ってこの先、何度小川と戦おうとも、橋本の勝ちは無いと思う。そうとう小川が油断してサボっているか、UFOの存在自体が危うくなって下交渉の煮詰めがうまく行かない限り、あの体格差、そしてトレーニングの方向性の違いから、橋本の勝ちは見えてこない。橋本はもう小川にこだわるのは辞めて、伝承された闘魂で新日内でストロングスタイルを復活することに総てをかけて欲しい。そして、プロレスラーは小さくては駄目だと言うことを感じただろうから、後輩レスラーの中からデカイ奴を鍛えて、小川を敗れるような奴を育て上げて欲しい。少なくとも格闘家橋本は、あの体ではもう終わりだと思う。
ライガー対カシン戦凡戦。何言ってももうライガーは駄目だ。お前の方こそ軽々しく、過去の偉人達の名前を利用しないで欲しいと思うよ。でもコブラって・・・保永の良い声だけが響き渡る試合だった。
中西対武藤IWGPタイトルマッチ。ストロングスタイル爆発。これだー!って感じ?本当に中西は凄いレスラーになってきたよ。天山小島じゃ、武藤を本気にさせることは出来なかったけど、中西だと、もう武藤も色々工夫しないと勝てないから、必死になっていて実に面白い。あの、こんな技だけ出しときゃ観客は満足なんでしょ?プロレスの武藤が、そんな余裕ぶっこいている暇がないほど慌てふためいているのだから、中西恐るべしである。
でもひょっとしたら今が頂点なのだろうか?バックブリーカーを使いこなすパワーファイターは、必ず腰をやってしまう。中西の体でもいつその爆弾が炸裂するかわからない。そうしたらもうあの鋭いタックルや強引な投げ、完璧なブリッジ、そしてアルゼンチンが見られなくなってしまうのだろう。今の最高に格好良い中西をしっかりと憶えておきたいと思う。それほどまでに、今の中西は素晴らしい。永久保存版である。何と言っても中西アルゼンチン〜武藤スリーパー脱出〜中西バックドロップ〜武藤ダウンの時のリング下の坂口の顔が、総てを物語っていた。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(10/18記)
なーんかあんまり面白くない中継だった。ノーフィアーとバーニング絡みのゴタゴタと、三沢社長の関わりが問題になってるんだけど、全然ワクワクしてくるような展開ではないね。と言うか三沢小川組が世界タッグのベルト持っていても、あんまり膨らまないんだよね。話が。世界タッグに関しては、川田田上組が脱落した今、ノーフィアー、バーニング、エースガン組の3チームの抗争で良いんじゃないかな?後のチームは華も実力も一段落ちる気がする。ベイダーハンセン組がいれば良いんだろうけど、なかなか難しそうだしあの二人は。小川が見劣りするってのもあるけど、はっきり言って三沢はピークを過ぎちゃったかなって気がする。特にデカイ体でガンガン飛ばしてくるノーフィアーの勢いを見せつけられると、体の小さい三沢が、新たに見栄えのする試合をするのは困難に思えてくる。エルボーエルボーまたエルボー。それにしても以前のような切れ味はない。小橋のラリアット、大森のアックスボンバーの凄まじいまでの破壊力には遠く及ばない、名前だけで食って行っているのが、現状の三沢のエルボーだと思う。
とパッとしなかったレギュラー4人に対して、丸藤と金丸の普段あんまりテレビに出られない人たちは、実に新鮮で良い動きに見えた。技のための技で、ルチャリブレのように待ちの姿勢が多いのが気になるが、それでもやっぱり一見の価値のある動きだと思わされた。これだけ良い素材が育ってきているのに、どうしてもっとジュニアを盛り上げることが出来ないかなぁ?本当こう言うところで、ライガーのいる新日との差を痛感する(ライガー自体の問題でなく、ジュニアを発展させようとしたライガーって意味ね)。何か中途半端でブラブラしている人材が多いよ全日の中堅どころは。渕がジュニアの第一線からは、退いたようなポジションになってから、活性化するはずだったジュニア戦線は逆にしぼみつつあるように感じる。浅子だってもっと出てきて良いはずだし、菊池も奇形レスラーやっている場合じゃないと思う。渕、小川、菊池、浅子、志賀、金丸、丸藤とこれだけの人材がいて、何故盛り上がらないのか?更に言えば他団体からも参加している選手もいるのだから、どうとでも盛り上げようがあるだろうに?自分の周りのことで手一杯な三沢社長には酷かもしれないが、ジュニアもテコ入れしなければ行けない時期なような気がする。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(10/25記)
ストロングスタイル。ストロングスタイル。いやーここのところの中継は実に良い。まぁドーム大会だから手が抜けなかったって事もあるだろうが(いや、小川の出るドーム大会だからか?)、ドーム大会でも酷い試合が多かったこともあるのだから、やはり藤波社長の思いみたいなモノが選手に伝わってきてるのではと考えられる。
しょっぱなは天龍対健介。昭和の妖怪なんて言う有り難くないニックネームが定着しつつある天龍だが、まだまだ健在である。しかもプロレス的な巧さに欠けて俺的な評価の低い健介に、実に良い試合をさせていたし、本当によい歳の取り方をしていると思う。マサさんが言っていたが、新日のレスラーの乗り越えなければ行けない壁、と言うのも実によい存在意義だと思う(外様の天龍が壁ってのもどうかと思うが?)。
天龍は、同世代のレスラーが早々とリタイアしていく中で、本当にいつまでも格の違いというか強さを感じさせてくれる貴重なレスラーだと思う。正直天龍の同世代が全盛期の頃、天龍は一番評価してなかったし、好きでもなかったんだけど、今のトップレスラーの中に入っても抜群にデカイし(脂肪魂だらけで気持ち悪いけど)、たいした技もないのに(フィニッシュには色々あるよ、でもつなぎの技とかは少ないよな)巧みに試合は組み立てて行くし、昔のレスラーの凄さを唯一感じさせてくれるレスラーだと思う。健介はもちろん、武藤だって蝶野だってまだまだ手こずる天龍なのだから、いかに昔のトップレスラーの実力が凄かったかというのがわかるってモノだ。
後藤対天山の試合も良かった。これまた後藤が巧く試合を組み立てて、天山の持ち味を出してたんだが、せっかくの良い盛り上がりも、天山のフィニッシュの甘さにちょっとがっかりな結末だった。後藤があれだけ凄いジャーマンやバックドロップを出してるのだから、勝つ天山はそれに負けない凄いフィニッシュを披露しなければいけないんじゃないだろうか?やっぱり天山ももう一つだなぁ(小島よりは遙かにましだけど、若いうちに楽してるツケが出て来るぞ)。
で、小島絡みなんだが、ノートン小島組って?誰が試合作るんだよこのチーム?相手チーム大変だよ。本当に・・・まぁだんだん格好だけレスラーは駆逐されつつある良い雰囲気の新日だから、この辺の似非アメリカンプロレスな人たちは本当に大変だと思うね、これからは(小島、野上はかなりやばかろう?)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(10/27記)
世界タッグ三沢小川組対小橋秋山組。試合内容、試合結果共に最近の全日としては満足のいく試合だった。先週書いたとおり、世界タッグチャンピオンであり続けることに、あまり価値のない三沢組が敗れ、今後の展開に面白味の出るバーニングが新チャンピオンになったことは喜ばしいことだ。
ただし、一つ引っかかる点がある。バーニングはこの試合に負けたらチームを解散すると宣言していた。更に言えば、この試合の勝者が武道館でのバーニング対ノーフィアーの試合を、タイトルマッチにするか否かを決める事が出来る。これはどうだろう?今の状態でバーニングが解散してしまったら、全日の中は益々ゴタゴタして収集がつかなくなるのは明らかだし、アンタッチャブルが勝ったら当然のごとく武道館での一戦がタイトルマッチになるわけはないのだから、最初っから結果は見えていたのである。前記したとおり試合内容がまぁまぁよかったから、さして問題になる話では無くなったが、試合が始まる前からこうも露骨に結果が分かるような、事柄が散らばっているのはどうであろうか?別にバーニングが解散をかける必要もないし、武道館でのタイトルマッチか否かの権限も与える必要は無かったのでは無いだろうか?なんか三沢社長の動揺が感じられるような、試合前の出来事であった。
で、社長になってから試合内容がどうにもいまいちな三沢だったが、この試合は彼自身の今のコンディションの範囲では、よく頑張った方ではないだろうか?相手の技もよく受けていたし、何よりエルボー頼りの試合になってなかったのが良かったと思う(いや、エルボーは使いまくってたけどね)。小川も実に小川らしい動きをして、三沢を好アシストしていたし(でも世界タッグという括りではこれが問題なんだけどね。小川は非常にセンスの良いレスラーだから、ヘビーの中に入っても何とか試合をこなしていけるわけだ。でもね、まがりなりにもヘビー級のタッグマッチなんだから、ジュニアの小川がこんなに活躍しちゃうとまずいんだよね。ヘビーの最高峰の試合で、ジュニアが活躍できるって事は、全日のヘビーはそんなに甘いモノなのかって見えちゃうわけ。そりゃ小川が凄いから成り立つわけだけど、やっぱり小川には大技あんまり行かないところとか見ると、なんか最高峰の試合って感じがしなくなっちゃうんだよね。だから逆に小川が、やられてもやられても耐えるってキャラクターだったら成立したと思うよ。でも小川はこなせちゃうから、どうしてもヘビーとしての凄味が、アンタッチャブル絡みの試合からは薄れちゃうんだよね。)、それを序盤から全身全霊をかけて潰しに行っていたバーニングも格好良かった。フィニッシュに至るまでも説得力抜群で、三沢のエメラルドフルージョンに比べて、はるかに凄い本当の意味での幻の大技(名前忘れちゃった)も完璧な出来だった(また三沢の首がめり込んだであろう)。
とにかく社長になってからいまいち君な三沢を、一線からしばらく引かす第一歩がうまく踏み出せたと思う。次はベイダー先生に三冠取って貰って、タッグはバーニング、ノーフィアー、エースガン組の抗争。シングルはいかにベイダーを倒すかの争いって図式になると、全日も良い感じに戻っていくのではと考えている。三沢はしばらく休みなさい。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(11/2記)
東京ドーム大会三週目。さすがに放送するモノもなくなってきたのか、あまり面白い内容ではなかったと思う。
第一試合の藤田絡みの試合なども、最初始まったときは「おっ藤田のシングルマッチをやるなんて、テレ朝も藤波イズムが解ってきたか、それとも相当良い試合だったんだな」と期待したのだったが、何て事はない只の穴埋め時間稼ぎな試合だった。藤田自体はいつも通りに落ち着いて良い試合をやっていたが、相手の格闘家は何だろう?プロレス以外の格闘議界に疎い私には、彼の存在意義というか価値が全然解らなかった。もう二度と姿を見ることもないのではないだろうか?
今週のメインはIWGPジュニアタッグのタイトルマッチ。いつものメンバーによる、いつものそれなりにレベルの高い試合が、ただ淡々と繰り広げられるのだろうと思っていたのだが、今回はちょっと違った。金本のパートナーがバトラーツの田中稔だったのだ。本当に高いレベルで、同じメンバーで、毎日のように試合をやっている新日ジュニアは凄い試合をしている。だが、いかんせんマンネリ気味で新鮮味に欠けているのも事実である。選手たち自身もこんなに同じ選手とばかりやっていては、モチベーションを保つのが大変に思える。そんな中、日頃肌を合わせていない、それでいてそこそこレベルの高い田中が入ったことにより、実に試合が良い感じで流れていたと思う。別に出している技などはいつもと変わらない技なのだが、田中という見慣れない人物が入ることによって、試合自体に新鮮味が出ているので、技もマンネリに見えないのである。また同じ技でもかけられる相手が違えば、反応や返し技も変わってくるので、展開が変わりやすいのも良い方に作用していたと思う。
同じ相手と何度も長い間戦っていると、高度な試合が出来るが、マンネリを呼ぶ(ノーフィアー参戦前の全日もそうね)。普段あんまりやらない選手と試合をすれば、噛み合わなくて凡戦になる危険性も高いが、今回のように新鮮味が出て、好試合になる可能性もある。最近はメジャー2団体はそこそこ安定しているため、選手の離脱や造反が少ない。これがある意味マンネリを産んでいる気もするので、昔みたいに選手達は野心を持って他団体に参戦したりして、プロレス界を揺さぶってほしい。安定の先に面白いプロレスは見えてこないのではないだろうか?
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(11/2記)
45分拡大版。三沢対ベイダーの三冠タイトルマッチ、バーニング対ノーフィアーの世界タッグタイトルマッチ。2試合とも試合時間が若干短かったため、45分枠で2試合ともノーカットで見られると言うお得な中継となった。2試合とも凄い試合だった。
まず三沢対ベイダー戦。先週のこの欄でベイダー先生の圧勝を希望すると書いたが、まさにその通りの展開。素晴らしかった。これだから全日好きなんだよ。全日は「強い奴は強い。」この当たり前の事でありながら、プロレス界ではなかなか当たり前にならない事を、しっかりと守っている。この試合もぶっちゃけた話、エースで社長でタッグのベルトを失った三沢なんだから、ベイダーに負けさせようと思ったら出来ない話ではなかったはずである(でも、そう言う下交渉が少ないからベイダーは全日に来たんだろうけど)。でも三沢は調子の悪い体調のまま、真っ正面から向かって行き、そして見事に散ったわけだ。素晴らしい。
社長になってからの三沢の試合には、キレが無く面白くなかった。エルボーも只出しているだけであった。あんなに輝いていた三沢が、社長になってからと言うものの、悲しいぐらいに曇っていた。でも今日の三沢は違った。負けはしたモノの最近のベストバウトであったと思う。確かに今日もエルボーの当たりは全盛期に比べれば弱かった。ジャーマン連発もベイダー先生が良い感じで飛んでくれていた。でも、捨て身の場外への空中殺法の連発、ベイダーが見事に首から落ちたタイガードライバー。駄目な体調の中でエースとしてのプライドを見ることが出来た。そして何より、ベイダーは三沢を信頼しているからこそ、あそこまで非情な攻めを続けることが出来たのだ。あれだけの技を食らえるのも、三沢だからなのである。もうしばらく三沢は、全日の主役争いの真ん中に居なくても良いと思う。先週も言ったとおり、シングルはベイダー先生中心で充分だし(誰も倒せなかろう)、タッグはノーフィアーとバーニングがえらいことになっている。変な話今の全日なら、三沢無しでも半年ぐらいは持ちそうである。しっかり休んで体調をとりもどすべきである。それが三沢社長の一番の仕事だと思う。
たった一試合だけの参戦。でもベイダー先生は凄かった。全日に来てからのベイダーは本当に伸び伸び試合をやっている。相手に遠慮することなく、自分の技を思いっきり出せる。まさにベイダータイムである。本当にベイダーも幸せだろうが、見てる我々も幸せである。ことデンジャラスさって事に関しては、やはり今の全日が長いプロレスの歴史の中でも頂点ではないだろうか?そしてその中でも桁外れに強いのが、ベイダーなのである。つくづく全盛期の鶴田や前田、アンドレなんかと試合をやらせたかった。
で、この10分少々の試合だけでもお腹いっぱいだったのに、まだもう一試合凄い試合が見られたわけだ。もう完璧。ノーフィアー!凄いチームになってきた。試合中も散々言われていたが、実に大森が旨くなってきた。プロレス作れるようになっている。やはり全日の地位が人を育てる理論は生きていた。あんなに危なっかしかったノーフィアーが、この短期間でここまで凄いチームになるとは・・・この試合でも大森は実に多く声を出して高山をリードしていたし、プロレス勘も冴えてきた。秋山と小橋がゴチャゴチャになってるところに、すかさず顔面ドロップキックを放って行ったシーンが象徴的だったが、とにかくバーニングに技をつなげさせない。バーニングに流れが行きそうな技が出た後には必ず、大森が流れを戻す技を出している。素晴らしいプロレス勘である。
で、こういうクレバーな相棒を得れば、高山もしめたモノである。もう何の心配もなくガンガン行けばいいだけなのだから。攻めすぎて足下救われても、大森が必ずカットに入ってくれる。この安心感がまた高山の攻めを大胆にするのである。技なんてたいした技はない。でも確実に観客は高山のでかさ、高山のニー、高山の圧力に目を奪われているのである。
はっきり言って主役はノーフィアーであった。確かに結果は、小橋のラリアットで全てが決まってしまった。でも観客の心に残るのは、久々に出た大型日本人タッグの化け物じみたスケール感だったと思う。秋山なんてもう余裕ぶっこいてる暇はない。この試合も秋山は何もしてなかったのだから(小橋のラリアットの間、大森抑えてたのか?)大森と高山はドンドン成長している。このままの勢いで行って欲しい。決して勘違いすることなく、強く大きくなって欲しい。それほどノーフィアーは夢の持てるタッグチームなのだから(特に高山注意しろよ!早く腹どうにかしてくれ、高野俊二って男を知っているか?)。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(11/9記)
くだらね!つまんね!なんだこりゃ!先週まであんなにストロングスタイル復活で良い感じだったのに、今週からは黒い人たちのシリーズで台無しだ。。
はっきりと確信に変わったね。駄目だわ、似非アメリカンプロレス。全然面白くないもの。永田とか中西とか、今週も試合に出てるのに全然輝いてない。そりゃ黒い人たちのシリーズなんだから、黒い人たちが輝いていれば大して問題じゃないのかも知れないけど、黒い人たちも全然輝いてない。駄目だよこれじゃ。大体NWOスティング何て、もはや名前からしてかなり恥ずかしいよ。この辺の中途半端なデカイ外人レスラー達は、プロレスラーとしてのオーラがまるで漂ってないね。本当、アメリカのバーとかでぐだ巻いている親爺にしか見えない。およそ緊張感がある試合なんて出来ないんだから・・・(NWOスティングなんかはどうにかなりそうな気もするけど、あのスタイルでやる限り駄目だね、足枷になってるよ)
で、外人駄目なら日本人って事になるけど、似非アメリカンシリーズになったら、あんなに気合い入って怪我を押して頑張っていた武藤ですら、楽勝手抜きモードに入ってるし、小島は全くもって1ミリも進歩してないし、蝶野は蝶野でお供がバカ二人では、どうしようもないって感じでグダグダだし、せっかく勝ち得た黒い人たちのシリーズを全然有効に使えてない感じだ。放送席ではしきりに、こっちが新日本体になっちゃうかもなーんて盛り上げていたが、どう考えてもピークを過ぎている黒い人たちに、そんなことは出来なかろう(って言うか今更言わなくても、橋本欠場中はNWOが本体だったようなもんじゃん)?それどころか長州現場監督が、相当頑張って意地張らないと黒い人たちのシリーズ自体が、今回で最後になりそうな気がするよ。
まぁNWO全盛期は、新日本体が駄目駄目ちゃんで若手も育ってなかったので、良いようにやられていたけど、今現在は、怪我人だらけだったりしょっぱかったりで、どう考えても黒い人たちの方が分が悪いと思う。さすがの現役バカ新日ファンも、先シリーズのストロングスタイルと今シリーズの怪我人手抜き演劇プロレス見比べれば、ちゃんとしたプロレス眼が養えると思うんだけどなぁ?それでもまだヤクザキック、即フォールが見たいの?
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(11/9記)
うわっ久々にやったよ。ビデオの取り損ない。「ガキの使い」を4チャン絡みで予約して、そのままの流れでプロレス予約すると失敗するんだよなぁ。「ガキの使い」までは日曜日でプロレスは月曜日。注意してるんだけど、ぼーっとしてたらこれだ。前は1週間遅れでテレビ埼玉で再放送やってたんだけどなぁ・・・(でもこのコラムあるから1週間遅れじゃ駄目だけど)
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(11/17記)
いやはや、先週全日の欄があんなていたらくで申し訳なかった上に何なのだが、今週のワールドプロレスリングはしっかり録画が出来た。そして日曜の夜に見始めた。そう、確かに見始めたんだ。でも憶えてない。で、こりゃいかんと思ってもう一度巻き戻して最初から見始めた。でも何にも憶えてないんだ。画面が黒かったのだけは憶えている(そりゃ黒い人のシリーズ中だからな)んだが、後は何にも憶えていない。それどころかCMに入った為ビデオを早送りにしていたら、テープがそのまま終わってたりする。それほどまでに爆睡していたわけだ。いやぁー自分でも似非アメリカンプロレスが嫌で、黒い人達嫌いなのは解っていたけれども、体がストライキをおこすとは思わなかった。びっくりである。
で、そんなわけで今週の新日については書けないのだが、ただでさえ黒い人達で嫌な新日にさらに嫌な出来事が起きつつあるので触れておきたい。どうやら長州はバカ高校生レスラーの相手をするようである。長州お前もか?という感じである。いや、復帰しそうな予感はしていた。それは長州が引退の際に復帰もあり得るようなことを言っていたとかそんなレベルの話ではない。しばらく前のテレ朝のスポーツ番組で、柴田元レフェリーの息子がレスラーデビューするという特集をやっていた。おっこんな時間にプロレスネタ見れるなんてラッキーと思い、チャンネルを止めて見ていたのだ。番組は進み、いよいよデビューへのリングに上がると言うときに、一人の男が柴田の顔を張った。それ自体は新日ではよくありそうな絵だったのでどうって事はなかったのだが、問題はその男の後ろ髪がゴムで縛られていたと言うことである。ちょ、ちょ、ちょ長州〜。あんなにすっぱりと引退後は髪の毛を短くしていたお前が何故?もうその瞬間に全てを悟った。そうか、長州お前もか?
長州のことだから、バカ高校生レスラーを葬ったらもう試合はしないかも知れない。でもそれじゃ駄目なんだよ。例え一試合でも引退撤回は引退撤回なんだから。まぁ晩年の長州にはさんざん失望させられたから(新日の実権を握ってからね)、今更復帰したからって、がっくり来るわけでもないし、そんな熱烈な長州ファンももう少なかろう。でもさ、只でさえ混乱してグダグダな新日に新たな困難の火種を現場監督自ら作らなくても?とは思うんだな。それとも藤波社長のストロングスタイル派に実権を握られるのが嫌で、あえて混乱させようとしているのか?新日は長州から実権取り上げるべきだと思うぞ(営業サイドとかの後押し強そうだけどな)。
復帰する人がいれば、引退する人も。山ちゃん引退か・・・これについてはいずれまた。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(11/17記)
暮れの最強タッグ決定リーグ戦開幕。
はっきり言って今回はあんまり盛り上がってないか?そもそもチームに説得力がないチームが多すぎるよな。まず、ハンセン田上のナチュラルパワーズ。これは不味いだろ?いかにも下り坂に入っちゃって、組む相手居なくて困っていますってのが見え見えじゃん。個人的には田上もハンセンも好きなだけに、頑張って欲しいなとは思うが、今週の試合見てるとあぶねぇなぁ?ハンセンなんて、すぐ息上がっちゃうんで見てて辛い。本人はまだブレーキの壊れたダンプカーであろうと頑張ってるんだが、やっぱり寄る年波には勝てないのだなと感じる。本来ならそんなハンセンをカバーして、試合をリードできる奴と組めばいいのだが(ハンセンは美味しいところだけ出てくる。そうすれば息も上がらないし、衰えも隠せる)いかんせん田上じゃそんなことも期待できない。天然なのはパワーでなく、おつむの方かな?
次にベイダー、スミス組。これまた個人的には凄い楽しみだし期待もしてる。世間的にもスミスの評価が高いだけに、すんなりと認知されたようだ。でもさ、やっぱりタッグに必然性が無いよね。例え最強タッグ優勝しても、その後このチームでタッグ戦線戦っていくの?って感じだよね。なんかやっぱりしょうがないから組んだって感じがありあり。まだ、昨年のベイダー、ハンセン組の方が夢が持てたよ。それともベイダー、ハンセン組じゃ重すぎて試合になんないと泣き入ったか?
で、やっぱり三沢、小川組?いくら上手くても凄くても、最強タッグリーグ戦でこの二人が勝ち進んじゃいかんだろ?そりゃ一試合だけなら(タッグタイトルマッチね)試合運びの巧さとかで、体重をカバーできたとしても、長丁場のシリーズでこのチームが破竹の連勝とか続けるとまずいだろ?だって他のチームはみんなヘビー級で、しかも最強タッグをうたってるんだよ?変な話、小川が頑張って頑張って勝ち続ければ勝ち続けるほど「全日のヘビーってそんなモノなの?」っていう事になっちゃうんだよね。だからこのチームの存在自体が危険だと考えるので、このチームも認めたくないんだよなぁ(まぁ負けたから良いんだけどね)。
そうなると結局バーニングかノーフィアーか、エース、ガン組かって感じになるんだけど、またガンが名前変えちゃって印象度が薄くなってるんだよね。やっぱり去年のバート・ガンの印象が強いんだから、名前変えない方が良かったよねぇ。
あげく、ノーフィアー仲間割れして負けてるよ。どうしたいんだよ?せっかく良い感じだったのに仲間割れ?お前ら大丈夫か?ピンじゃ絶対やっていけないぞ?ん?それともこの最強タッグシリーズが、新しい全日の夜明けになるのか?三沢と田上の新パートナーになるのか?うーん、そう考えると最強タッグシリーズ、意外と目が離せなくなってきたぞ(でもノーフィアーのままの方が絶対面白いと思う。三沢は田上と組みなさい)。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(11/23記)
うー。山ちゃん引退。Uの洗礼をまともに受けた世代としては悲しい事実である。
とは言っても、今週のワールドプロレスリングではその事について一言も触れられていない(筈。俺が寝てなければ)。1.4のドームのカードは発表になり、その中で引退試合「山崎対永田」戦が発表されていたにもかかわらず、触れられないのはどういうことだろう?間に合わなかったと言えばそれまでだが、やっぱりテレ朝のこの放送へのタイムラグはどうにかして欲しいモノだと思う(個人的には山ちゃんダイジェストとかを編集してる時間と思いたい)。
ただ個人的には新日に復帰してからの山ちゃんは、もうUの山ちゃんではなかったと思う。UWFのテーマにあわせて行われる場内のコールも「山ちゃん」から「山崎」に変わったように、新日に3度目の参戦となった山ちゃんはすっかりプロレスラーとなってしまっていた。数々の問題を抱えていた幻のプロレス桃源郷UWF。その幾たびかにわたるゴタゴタで、山ちゃんはすっかりビジネスマン格闘家と割り切ってしまっていたように思う(また安生と前田でゴタついてるけどね、個人的には安生支持派)。もう自分の理想とする、真剣勝負、技の技量を競う勝負は出来ないのだ。だったら自分が、いかに上手く食っていけるか?それを大事にした方が良いだろう。そう変わってしまっていたように思う(それが新日のベルトを取ったら全日になぐり込む。というようなプロレス的発言になったのだと考える)。
皮肉なモノで、そう割り切って一生をプロレス界で過ごそうと考えた途端、体がついてこなくなって引退と言うことになってしまったわけだが、ファンにとっても山ちゃんにとっても、ある意味幸運なことだったかも知れない。これ以上、記憶にある山ちゃんと違う山ちゃんを見ずに済むのだから。山ちゃんはセコンドについてたり、スパーリングパートナーだったりするようなレスラーでもなければ、タッグマッチでしか活躍できないようなレスラーでも無かった筈なのだから。
これ以上寸止めのキックを速射砲のように打つ山ちゃんや、その後ラリアット一発で沈んでみせる山ちゃんを見ずに済むのは、幸せだと思いたい。UWFの中でも山崎一夫と言う選手はある意味特別な存在であったのだから。
UWFで、それぞれのレスラーが思い描いていた本当のプロレスラー。この山ちゃんが引退する今に、ある意味その回答とも言えるレスラーが、自分達を見捨てたアントニオ猪木によって生み出されたのも、何か象徴的なモノを感じずにはいられない。彼らも思ったであろう。猪木が後ろ盾にいれば、自分達もセメントで試合が出来たと。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(11/23記)
いやもう本当にたるんでいてすまん。今週はチャンネル間違えて取り損ねていた。途中で気づいて(と言っても殆ど終わってたが)かろうじて最後のベイダー対ハンセンの6人タッグは見たのだけれど(アンタッチャブル対バーニングはドロー?)。
で、そのベイダー対ハンセンの試合だが、さすがに先週の放送でのハンセンのヨロヨロぶりがキツイと感じたのか、日テレちゃん今週はダイジェストにしていた(単純に時間が足りなかったのだと思うが)。ああやって技がどんどん出ているところを見ると、まだまだ大丈夫なような気もするけど、やっぱりベイダー先生自分から飛んでるんだよなぁ・・・あれってちょっとプロレス見慣れている人間にはモロわかりなので止めて欲しいんだけど、あれをやらないと試合が成り立たないのかなぁ?普段は全然重くて持ち上がらないって事で良いんじゃないのかなぁ?で、本当の大一番(年に2.3回)でだけ持ち上がるってしたほうが、絶対盛り上がるし説得力もアップすると思うのだが。なんか今のベイダーって本当に簡単に投げられすぎ(アンドレ見習って欲しいよ)。
星取り表と予告を見ただけなのでよく解らないけど、ノーフィアーの仲間割れって解決したみたいだな?良かった良かった。あの超大型チームを分散させちゃ駄目だよ。もったいない。先週言っていた新パートナーにしても、三沢、大森組は良いとしても、田上、高山組はキツイよなぁ?新東京タワーズか?頭悪そぉ・・・(ま、これはこれで笑えるけど)
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(12/1記)
今までテレ朝以外の媒体では発表されていた、数々の新日を巡る動きがようやく発表された。モノによっては1ヶ月以上話がずれているモノもあり、本当にテレ朝ワールドプロレスリングのこの姿勢はどうにかならないモノかと思う。
先週に引き続きの話題としては、山ちゃん引退の話題になるが、たいしたVTRの編集もなく照明もしっかり当たっておらず、寂しい引退会見報道となった。これぐらいのレベルであれば、日テレなら即日に放送するであろうに・・・
ライガーの無期限離脱騒動。これも随分タイムラグのある話になってしまったが、ライガーの言っていることは大筋であっていると思う。この欄でも何度か書いてきたことだからうなずけると思う。ただねぇ、ライガー一番重要なことが解ってないよ。大谷や金本達は、確かにジュニアという括りの中でだけでやっていたかも知れないが、試合にかける本気度では、ふてくされてやる気無く(個人的には、頭の問題で積極的なファイトが出来なくなったと解釈してるが)その日その日の試合を掌底で、何となくこなしていたライガーより遙かにあったと思うし、頑張っていたように思える。ただレベルの同じような限られたメンバーでこなしているうちに、発展性のないマンネリ気味のぬるま湯のような試合になっていたのは否めないとも思う。だけどそんな試合内容から脱却しようとしてもがいていたのは、あんたライガーではなく、大谷や金本達の若い連中とゲストで来る外人や他団体の選手達だった。一番新日のジュニアをマンネリ化させていたのは、残念ながら新日ジュニアの一番の功労者だったはずのライガーだったのだよ。確かにジュニアにかけるライガーの意欲や先進性は素晴らしいモノがあったと思うし、今でも優れたプロモーターだと思う。ただライガープロモーターは、プロレスラーライガーというモノが客観的に見れていない点が、一番の問題点であると思う。ベルトがいつも自分の手元に戻ってくる?そりゃ限られたメンバーでやってるんだから、いつもベルトは誰かの所にあるよ。それをたまたま自分の所にあるときに、そんな発言されてもなぁ。今のライガーは晩年の猪木みたいなモノで、ネームバリューだけでベルトが廻ってくると言うことにどうして気づかないのであろう?やる気のある面白い試合をやろうと思えばまだ出来ると思う。でもやらないでいつもと同じ事をやっている今のライガーは、どんなに正論をぶっても悲しい存在でしかないと思う。
で、天龍のIWGP挑戦話。これもごもっとも。はっきり言って今の新日で(武藤と蝶野が怪我をしていることを考慮に入れて)一番強いのは、天龍ではないかと本当に思う。試合の組立もチョップしか出してないのに、抜群に面白くてワクワクするし(何故マンネリにならないのか?新日のレスラーは見習うべき)強さ云々より、圧倒的に攻め込まれるシーンが想像できない。そしてデカイ。完璧である。圧巻は今週の放送でのマイクアピール。実に頓知が効いていて面白いし、発展性のあるコメント。次がどうなるんだろうな?と言う期待感も煽るし、さすがだなぁという印象だ。同世代がどんどん老いぼれていく中で、天龍源一郎未だ健在なり。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(12/1記)
今週の日テレちゃんサイドの最強タッグ注目のコンビは、ハンセン田上組であった。最強タッグが始まって以来、ハンセンの衰えぶりについてかなり触れてきたが、日テレちゃんサイドとしては(全日サイド?)そんな気は全然ないようだ。それどころか星取り表のコーナーでも明らかなように、完璧に優勝候補の一角としてとらえている。そりゃ私はハンセンも田上も好きなので、率直に言えば嬉しいが、万が一このコンビが優勝してしまったら、まぁなんと説得力のない最強タッグになることだろう。
大体本当に今回の最強タッグはおかしい。実力と勢いで考えれば、ベイダースミス組、バーニング、ノーフィアー、エースバートン組ぐらいが争うべきなのに、ノーフィアーは何だか黒星多くて早くも脱落気味だし(なんでだ?先シリーズまでのあの勢いはどこに?全日も結局出る杭は打たれるのか?)エースなんて全然話題にもなってないぞ。大体エースのパートナーバートンって、ガンが改名したんだろ?違うのか?俺の勘違いか?エースガン組なんて、あんなに強くて連携も良かったのに、今シリーズ日テレちゃんが全然取り上げないのは何でだ?本当不思議なことばかりだ。
で、結局三沢小川組もけっこう良い点数あげてるし・・・なんか政治的配慮が感じられて嫌だねぇ。まぁプロレスなんだから、面白くなるためには政治的配慮大いにけっこうなんだけど、なんかファンの希望と、三沢、日テレが考えていることが微妙にずれているように感じるんだよなぁ。どう考えてもバーニング、ノーフィアーがここのところの目玉だった筈でしょ?はっきり言って三沢小川組なんて終わってると思うね。あのコンビでは、これ以上の発展は無いよ。それなのに、星取り表ではけっこう良い位置にいるし・・・まぁ団体のエースが脱落してちゃしょうがないという好意的な味方もできるけど。
どうするよ?最終戦アンタッチャブル対ハンセン田上とかになったら?ハンセン田上対ベイダースミスならともかく。絶対メインよりセミとかの方が盛り上がっちゃうよ。もうここまで進んじゃったらどうしようもないけど、近年になくワクワクしない最強タッグシリーズだよ。来年はもう少し考えて欲しいね。コンビも放送も。(オブライトウルフ組とかも可哀想だなぁ、もっと活かしようあるだろ?)
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(12/8記)
ようやく黒い人達のシリーズも終わり、セルリアンブルーのマットが帰ってきた。やっぱり新日にはこのマットが良く似合う(BVDとかもいかんなぁ)。
そんな中、この欄で前から言ってきたように、NWOスティングがスーパーJと名前を変えてメイクも落としてきた。絶対こっちの方が良いと思う。大体いつまでも他人のふんどしで勝負をしてたのは、本人も恥ずかしかったであろう。本家NWOがグダグダになり、アメリカでは存在意義がなくなった彼も、日本に定着することに今後のプロレスラー人生をかけたようで、これからの化けっぷりを期待したい。でもさぁ、スーパーJは無いよなぁ・・・あんなにでかくてスーパーJは。新日の奴誰か注意してやれよ。まぁとにかく中途半端な外人が多い新日なので、本人の頑張りようによっては(何てったって蝶野が教師なんだから)いくらでもトップ外人の仲間入りも出来るだろう(つーか誰が今トップなんだ?ノートン?ハク?)。願わくばウルフ・ホークフィールドの二の舞にならないことを期待する。
さて、またバカ高校生レスラーの扱いがでかくなってきて、いささか気分が悪いのだが、新日はさぁ、ストーリーが多すぎるよね。そりゃ古くからストーリーの面白さでファンを引きつけてきた団体だから解らなくはないけど、今はちょっと同時進行してるストーリーが多すぎるよ。
まずUFO絡みの小川対橋本ネタ。で、新日本体の永田と中西のいざこざ。黒い人達のどっちがより黒いか対決。バカ高校生と長州の復活ネタ。ジュニアのライガーを巡る争い。どうしろって言うんだ?こんなにあっちゃどれが新日のメインテーマだかわかりゃしない。そりゃ人数がバカみたいに多い団体だから、それなりに試合はくめてるよ。でもやっぱりレベルが著しく落ちてるよね。UWFとの全面対抗戦の頃なんて(インターじゃないぞ第一期のUだよ)本当に全面対抗で、凄いメンツだったよ。なのに何だ今は。UFOと言う他団体(しかも猪木が率いてるのに)が、攻めてきて、新日本体の橋本がボコボコになってるのに、他のトップレスラー達は無反応?それで良いのか新日?戦う団体?自分達の看板が汚されてるのに、そんなに黒い争いが大事なのか?本当に理解に苦しむ。
せっかくの日本一のメジャー団体なのに、やってることはインディー団体が3つ4つ集まってるのと何ら変わりない。むしろインディー団体の方が、ひとつのビシッとしたテーマで筋が通ってたりする。一体今の新日のファンは何を見ればいいのだ?「色々なソフトが準備されていますから、お好みに合いそうなソフトをどうぞ」と言うことなのだろうか?確かに格闘技好きには、小川橋本戦、ストロングスタイル好きには新日本体。アメリカンプロレス好きには黒い人達。で、ジュニアにインディーと完璧はなまでに取りそろえてはある。でもさぁそんなので良いのかな?団体としての骨太な思想みたいなのは無くて良いのか?ファンはそう言うモノに共感したくて、ついて来るんじゃないのか?
数年後、今の全日応援してたファンには語るべき事が多く残されているであろう。しかし、今の新日ファンに何が残る?「怪我人同士としょっぱい若手レスラーの黒い攻防が凄かった」なんて言う奴は一人も居なかろう。例え居たとしても、その話は全然広がっていかないだろう。「あぁあぁ小島って居たね」その程度で終わってしまうのである。今の新日で語れる事なんて、猪木によって作られた化け物小川に、最強だと思っていた新日のトップレスラーが簡単に負けてしまったと言うことぐらいである。しかも、その後誰も報復しなかったねと付け足される程度なのである。こんな事で良いのか新日。やっぱり他団体、最強外人などの外敵は、全力を持って一致団結して排除だろう。そして、弱い奴の抗争なんて必要ないんだ。弱い奴がガタガタ言ったら、もう即刻切り捨てるぐらいの姿勢でありたい(カルガリーハリケーンズ見たいにな)。強い奴と強い奴が、お互いのプライドをかけてやるから抗争も盛り上がるのだ。本当に早く整理してくれ、新日。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(12/7記)
いやーもう大反省である。序盤戦のハンセンは明らかに三味線弾いてました。最強タッグ決勝はバーニング対ハンセン田上組で、見事な決勝戦であった。あんまり興味がもてないだの、盛り上がりに欠けるだの書いてましたが、決勝戦で全てチャラになった感じです(でもやっぱりベイダーとかムーヴメントとかは、上手く使えていなかったように思えるが)。
とにかく入場前から抜群にハンセンが格好良くてたまげました。とにかくこのシリーズのハンセンは、ヨロヨロしていて往年のキレと迫力に欠けると思っていた私は、この入場シーンでハンセンの気合いの入り方の違いを感じました。なんならちょっとホロッと来ました。そうそうこれだよこれ!これが俺らの好きだったハンセンだよ!ブレーキの壊れたダンプカーだよ!と。で、更に追い打ちかけるのが、珍しい田上のガウン姿、しかも黒。格好良い〜。おまけに後ろには馬場最後の絵がプリントされている!!これはもう本当、ハンセン田上組勝つしかないだろう?と大いに試合前から盛り上がってしまいました。
で、試合も序盤からハンセンがガンガン行って、ヘッドパットヘッドパットの後のウィーで、またおいらの涙腺が一ウルッ。と同時に「しまった、俺は何でこんな所で呑気にビデオ見てるんだ?これはハンセン最後のベストマッチかも知れない。武道館で共有しなければいけなかったんじゃないのか?」の思い。おまけにあんなにヨロヨロしてた今シリーズのハンセンなのに、全然別人のように動き回り、攻めまくり。あの小橋がこんなに押されてるのなんて久々に見た。田上は田上で、相変わらず足下フラフラしてるモノの、やる気ある日バージョンで、どんどん技が出てくる。これは良いペースだ、ひょっとしてひょっとするか?否待て待て、さんざんハンセン組が攻めた後で、一瞬の隙をついて小橋組が当然のように勝つというのも、プロレスにはよくあるパターンだ。現に去年の最強タッグもそうだったじゃないか。こりゃいかん。
とか何とかやってるうちに、飛ばしすぎた反動かハンセンが捕まりだした。おっこれは益々良いペースだ。いったんバーニングに流れが行くと言うことは、その後流れが戻ってきてハンセン組の勝ちというパターンにはまるんじゃないか?しめしめ。とか思ってたら、勢いづいたハンセン田上組の流れはそう簡単には変わらず、あっという間にまたバーニングが押される展開に。本当に今日のハンセン田上は凄い。いつもこのぐらいのテンションでやってくれていれば、まだまだトップグループでやれると思うのに・・・
怒濤の攻撃はどんどん続き、田上も続々と自分の必殺技を繰り出す!あげくトップロープから指さし確認つきのダイビングボディプレス!!出た!大一番に欠かせない意外な必殺技だ。いよいよもってハンセン田上組が初優勝か?もうこの辺りから場内もハンセン田上組に何とか勝たせてやりたいというムードがありあり。小橋や秋山のカットには盛大なブーイングと、明らかに日本人らしい判官贔屓の臭いが漂ってきた。おまけにハンセンはもう随分最強タッグ勝っていない。馬場に捧げるという意味もある。場内の後押しも完璧だ。こうなったら何としてもバーニングに反撃させず、このままの勢いで勝たせてやりたい。そんな中、田上の必殺技はあらかた出尽くした。バーニングはヘロヘロだ。そう、後はあの一発あの一撃が唸りをあげるだけだ!田上もそう確信したのだろう。ハンセンに腕を上げて指示。ハンセンも了解。おいらは冷や冷や。心の中では、ハンセン組が負けてもこの試合は保存版ビデオ行きだなと思っていたモノの、やっぱりハンセン組の勝利で保存したい。よし決めてくれハンセン!
あーーーーーーーーっ。あっ。あっーーー。出たよ、何だよバーニング、空気読めてねぇ!!しかもラリアット無しだよ。ガビーン最悪。だから解散かけてるような卑怯なチームとは決勝やりたくなかったんだよ。ラストチャンスだぜ?ハンセンも田上もあんなにテンションあげての試合なんてそうそうできないんだから・・・お前ら若いんだからまだまだチャンスあるじゃないか・・・
現実は無情である。またまたリックフレアーのような試合で、最後に美味しいところ持っていったのはバーニングだった。去年の再現だった。残念だ。表彰式の最中にバーニングに楯で殴りかかっていったハンセンの行動は、緊張感のない駄目外人オブライトとは違う一流の気迫を感じた。何なら、今後への展開にも期待のもてる一撃だったとも言えよう。今年のこの悔しさを糧に、来年世界タッグのベルトを取れれば万々歳だ。でも現実にはそんなことは起きないだろう。今シリーズ序盤で見せていた、ヘロヘロのハンセン。あれが多分今の偽りのない本当の姿なんだろう。コメントも悲しかった。「今日負けたのは俺のせいだ。川田が田上の相棒なら田上は勝ってただろう。でも田上!いつでも俺はお前を助けに来るぜ」日テレちゃんには珍しく、字幕が入ってたからおいらにも解った。ハンセンは自分が代打だと言うことが解っていた。そして、自分についてくる外人が居ないことも。
このままハンセンには活躍の場は与えられないのだろうか?今日の試合はロウソクの炎の最後の輝きだったのだろうか?もう一度もう一度で良いから、ハンセンにベルトを抱えさせてテキサスロングホーンを「ウィー」とやらせてやりたい。そう言う思いに強くかられた一戦だった。そして、やっぱり最強タッグは面白かった。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(12/14記)
依然だらだらと続いている黒い人達のどっちが黒いか対決。今週も誰が面白がるんだか、いつものメンバーによるいつもの戦いが繰り広げられていた。ただ、やっぱりそんな中でも動きというモノはあるモノで、今週はやはり武藤の大流血とヒロ斉藤の偽T2000の事について触れなければならなかろう。
とここまで書いておいて何だが、試合内容自体に触れる気は更々ない。では何故この事について触れたいかと言うと、テレビ朝日が全くなっていないからである。いやもう本当に酷い放送だった。武藤大流血してるんだよ?でもさぁ押さえておかなきゃいけない、流血のし始めカットしてるんだよ。入場からタラタラやっておいてだよ、場外のゴタゴタも流しといて、なぜ肝心な流血のし始めが無いんだよ?そりゃさ、場外でゴタゴタしてる時に流血したんだったら。決定的なシーンなんかは撮れないよ。そんなことは解ってるよ。でもさ、やっぱりアナウンサーなり何なりの「あっー武藤流血です!」とか言うフレーズはプロレス見る上で欠かせないモノだろう?それが無いんだもん。まったくもってプロレス中継が解っていないよ。そりゃさ、もしかしたら前のブロディみたいに、場外リング下でのゴタゴタの最中に自分で額切ってるシーンとかが写っちゃってたんなら仕方ないよ。でもそうでないなら、やっぱりあれだけの大流血放っておく手はないよなぁ。
それだけじゃないんだよテレ朝は。ヒロだよヒロ。どう考えてもあんなにずんぐりむっくりな奴、T2000に居ないじゃん。カメラしっかり追ってろよ!そりゃ最初は気づかないかも知れないけど、イスを渡した段階で、放送席でヒロだと言う指摘があったんだから、ディレクターなり何なりがカメラマンに指示しろよ?ヒロのアップ狙えとか?まるで何にもやって無いんだもん。あげく試合の行方を決定づけたヒロの乱入も、引き気味の絵で全然誰だか解らないし・・・やっぱりさぁ演劇プロレスなんだからさ黒い人達の試合は。一つ一つの出来事が後に起こる事へのキーワードになるんだから、しっかりテレビが押さえてないと意味がないんだよね。本当テレ朝しっかりして欲しいよ(つーか筋決まってんだから、あらかじめテレ朝に教えとけってのも有るな)。
最後に全日の欄とかかわってくるので、小島のことにも。この試合で小島劣勢の時に、一部の頭の痛い小島ファンから小島コールが起こったんだが、場内に全然広がっていかないんだ(笑)やっぱりさぁ、しょっぱい試合ばっかりやって口だけだと次第に一般ファンにも見切られてくるよねぇ。本当に小島は全日の欄に書かれてる人とか見て勉強し直しなさい。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(12/14記)
全日はもうオフである。これから正月までははっきり言って消化試合のビデオを見せられるわけである。でもさすが全日だよね。そんな中でもキラリと光るカードがあったよ。そう、雅央対オブライトの試合だよ。
雅央は今の日テレちゃん的には、けっこう目をかけてあげたい選手らしい。最強タッグシリーズ中も一番低い格でありながら、そこそこ試合が放送されていた。対してオブライトは、最強タッグ表彰式での脳天気な三角マークぶりを見ても解るように、すっかり本人にも全日的にもどうでも良いポジションに落ちてしまった選手である。どうしてこうなってしまったのかは解らないが、かなり今のオブライトはやばい。本人のやる気の問題もあるのだろうが、やっぱりU出身のレスラーはUの時ほどの輝きを他団体では出せないようだ。もっとポンポンポンポン投げて、がっちり決めて勝っちゃえば良いのに、読まれてるんだか出し惜しみしてるんだか、全然今のオブライトはデンジャラスでなくて魅力薄である。
まぁそんなオブライトの事より雅央である。雅央と言えばやっぱり、メインイベントリング下での痛そうな顔が、プロレス雑誌の写真での臨場感を盛り上げるのに一役買っていると言う印象が、私なんかは凄く強いんだが、良いレスラーになってきたよ。はっきり言って体格的にも中途半端、ルックス的にもミニ田上で、あんまり目立つはずの選手ではない。でもやっぱり年間200試合?ぐらいこなしてるとプロレス的に味が出てくるモノだ。なんつーかプロレスセンスが良くなってきたよね。うん。解りやすく言うとジョニースミスが凄く良いと言うのに似ていると思う。見てる側の呼吸が解っているというか、実に見ていて安心できる面白い試合展開をするのだ。「そうその技を喰らったらこういうリアクション」「そうそのぐらいのダメージの時はこういうアピール」そう言うモノが全然嫌味でなく自然と出来ている。だから雅央の試合は見ていて安心できるし、例え負けても雅央なりの味がキチンと出ているから、試合に満足感があるわけだ。言うなれば雅央の試合はしょっぱくないのだ。
隣の新日小島なんか本当に酷いものだ。自分の勢いだけで、自分の出来る技をただやるだけ。言うこともいつも同じ。もうそれは毎試合毎試合ビデオテープを見ているかのようだ。しかもそのビデオは、安売り王で売っている偽のディズニービデオのような粗悪な内容で、様式美と言うには程遠いレベルなのである。やっぱりしっかり下積みをして、プロレス身につけなきゃ駄目だよ。海外行って帰ってきても、昔のレスラーはすぐにメイン出れたりしなかったモノだ。本当に小島はプロレス一から勉強し直しなさい。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(12/20記)
今週は黒い人同士の争いは置いといて(いや、黒い人同士の試合もあったけどね、入場シーンに一番力の入った)、久々に新日本体との試合が組まれた。黒い人達は黒い人達だけ、新日本体は新日本体だけで殆ど試合をしているため、まるで別団体のようでおかしな状態になっているわけだが、その中でも唯一の接点が、この中西永田、天山小島達の第三世代なので(武藤達には橋本とか健介とかは眼中にないようだし)今後の新日全体を占う意味でも注目していたカードだった。
その注目していたカードIWGPヘビー級タッグマッチなのだが、おいらにしては珍しく週プロで結果を知ってしまっていた。メジャー団体の記事は避けるセンサーが、上手く働かなかったせいだからなのだが(全日が終わって気が緩んでいたというのもある)、ついでに中西永田の勝利者インタビューも読んでしまっていた。で、その勝利者インタビューで(放送の最後に流れたのと一緒ね)、中西が永田にしてやられたみたいな事を嬉しそうに語っていたので、どんな試合だったのだろうとかなり期待してみていた。
良い展開だった。しょっぱい黒い若い人達が序盤から飛ばし、ロンリーバトルの永田を痛めつける。もうイライライライラして中西はエネルギーがドンドン貯まっていく。中西のエネルギーが貯まりきった絶妙のタイミングで、永田が黒い人達の攻撃から脱出、中西にスイッチ。もうエネルギー充填120%の中西は、小島も天山も相手にしない!そうかこの事か、中西の言っていた事は。シリーズ中からずーっと中西にフラストレーションを貯め続けて、この試合でもあえて中西に戦わせない。その永田の中西チョロQのゼンマイ巻き作戦がようやく実を結び、中西もそんな永田の意図を理解したわけだ。
でもさ。フィニッシュあれで良いのか?散々貯めていたチャンピオンサイドは、あの程度の暴れっぷりで良いのか?中途半端な延髄、バックドロップホールド、スリーカウント。中西はあんなコメント出してたけど、明らかに試合後物足りなさそうだったぞ。小島がもっと粘らないのが面白みを欠く原因と言えば原因なのだけど、たぶんケリはバックドロップホールドでつけると決まっていたんだろうから、一概に小島が悪いとだけは言えそうにもない。散々耐えて耐えていた永田にスタミナが無かったというのも、考えられないことではない(チャンピオンとしてはだらしないと思うけど)、でもさぁ、やっぱりタイトルマッチなんだからもう少し盛り上がって終わりにして欲しいぞ(新日伝統と言えば伝統だけどもね、一瞬のタイミングで決まるって奴?)。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(12/22記)
全日はもうオフである。これから正月までははっきり言って消化試合のビデオを見せられるわけである。でもさすが日テレちゃんだね。抜群の企画を用意していたよ。過去に放送できなかった今年の名カード。で、またその試合が両方ともけっこう良い出来なんだ。
まず最初は馳対ベイダー戦。いやはや純粋にプロレスとして面白い試合だった。どう考えても体格差が有りすぎて、普通のレスラーだったら凡戦になるしかないカードなのだが、馳ベイダー共にプロフェッショナルレスラーなので実に楽しめた一戦だった。何と言っても馳がしっかり試合の流れを組み立てて、徐々に徐々にヒートアップしていくようにしている。観客の反応を確かめながら詰め将棋のように、確実に試合を進めていく。それもバカレスラーと違い、勝つために詰めて行くわけでなく、ファンが満足するように詰めていくのだから本当に素晴らしいレスラーだと思う。この男を放り出してしまったことによって、新日のプロレスレベルは著しく低下したと思わざるを得ない。で、外人レスラーとして新日で馳と同じような役割であったベイダー、彼も流れ流れて馳と同じマットに立っているのである。ベイダーも実に上手い。彼は投げられるべきポイントというのが解っていて、この試合でも軽量の馳を相手にしているのだから、投げられなければ投げられないですむにもかかわらず、試合の重要ポイントでは、馳に投げられるわけである(まぁそれが三冠戦などで不自然だと興醒めでもあるのだが)。プロレスというのは観客あっての商売なので、いかに観客を満足させられるかが、一流プロレスラーの証だと思う。そう言った意味では馳ベイダーは共に超一流のプロレスラーだと言えると思う(ベイダーは強さでも一流だけどね)。
二つ目は今となっては貴重な、泉田本田組対ハヤブサ人生組のアジアタッグ選手権。この試合も上記で指摘したとおり、徐々に盛り上がっていく組立としては、不細工ながらも良くできた試合であったと思う。両者の持ち技も適度に散りばめられ、多聞に至っては放送された試合の中では、これがベストバウトなのではと言う抜群の試合内容だった。あの無骨ながらも化け物じみた強さみたいなのが、上(?)の試合でも出るようになったら良いのになぁと思うのだが、やっぱりあの性格ではアジア止まりなのかなとも思う。取り敢えず何度も言うが、あのベトついて見える長髪は芳しくないので止めるべきだと思う。そして中途半端なデザインのタイツも駄目だ。坊主で黒のワンショルダーか、アフロで赤か青のワンショルダー。それが一番似合うと思うぞ。
で、この試合でもう一つ日テレちゃんを誉めたいのは、人生の流血をキチンとアップで追えていると言うことだね。もう、たらーって血が垂れてくるシーンなんか素晴らしいね。テレ朝スタッフちゃんと見習って欲しいぞ。
ワールドプロレスリング TV朝日系土曜深夜(12/31記)
いやー、確かに見た。しかも確か翌日の昼には。天龍対武藤で天龍が勝ってIWGPのチャンピオンになったのも憶えてる。でもどんな試合だったかの記憶が無くなっちゃった。どうやらその後に見た、世界最強タッグベストのビデオの印象が強すぎるのが原因だと思うのだが・・・(くーコピーガード付いててダビング出来ねぇ)
でも天龍良かったよね。今の新日なら今の天龍がチャンピオンでも全然おかしくないと思うよ。まぁ行って来いだと思うから、すぐに無くなっちゃうんだろうけどね。これでしばらく天龍が防衛でもしてたら新日見直すんだけどなぁ。藤波社長ならあり得るとも思うんだけど。
全日本プロレス中継 日本テレビ系日曜深夜(12/31記)
全日恒例のナベを囲んでのバラエティなのでお休み。ただ、新日テレ朝に南原が居るのに対して、全日日テレには語るべきプロレス好きが居ないのがちと悔やまれる。