テレビプロレス観戦記(1/7記)
いつもの通り新年一発目は新日東京ドーム大会です。しかしいつもの通りなのは今年で最後、地方をなめて大会場中心の殿様商売のツケが周り、新日はドーム興行から撤退する羽目になりました。
毎回毎回、新日の東京ドームは酷い入りだと書き続けてきましたが、今回もいつも通りです。たださすがに最後のドーム興行で、「過去最低の入り」との発表は意地でもしたくないらしく、実数が解らないように開場以来1度もリング上の照明以外つけませんでした。いやー昔、長州離脱後の地方会場では良くあった光景ですが、まさかドームでやるとは(笑)。照明代もかなり倹約できたのでは?と思います。倹約と言えば、ビジョン(猪木)も1台だけ、しかもバックスクリーンと同じ向き。暖房も明らかに設定温度低め、入場以来コートを脱がなかった人多数。花火も無し。それどころか終了時間9時半必須だったらしく、第一試合開始が本来の6時の5分前、全選手入場が6時の15分前と言う、信じられない興行運営。開始時間が遅いのと合わせて考えると、たぶん設営撤収やる人間の数を絞っていて、その分時間が掛かるんだと思う(哀)。
そんな中行われた試合は、上記時間制限のためかノア見て反省したのか、実にスムーズな入退場で好印象。一度もトイレ休憩無く、最後まで突っ走りました。唯一のトイレポイントは猪木の寒い芸のところか?
ベストバウトはIWGPタッグタイトルマッチ。新日初登場の大森が抜群に良かった。ノア退団後一番良かったのでは?と思わせる。ドロップキック出たのも良かったし、何よりアックスギロチンがあんなにえぐく決まったの初めてみた。出すべき技全部出して、いつものようにその「当たり」に外れが無いのが大森の素晴らしいところ。天山がちゃんと全部受けてくれたからだとは言え、やはり自分の技をキチンと決められるのは、本来レスラーとして当然のことなので、ラリアットすら満足に当てられなくなった長州あたりはよく勉強して欲しい。
次点は曙吉江組対マシンヒロ斉藤。後ろのファンが「レイジングスタッフだ!」と感嘆していたが、それを言うなら「カルガリーハリケーンズだ!」では無かろうか?つーわけで、プロレス職人のお二方は、見事にボノと吉江を立たせる事に成功。正月らしい夢のあるプロレスを堪能できました。吉江とボノのタッグは面白いので、これでベルトとか取りに行って欲しいけど、そうすると吉江がちょっと損するかな?
メインはあんなモノかと。中邑が勝ったり説得力を見せつけるにはもう少し勉強必要。レスナーはしばらく調子に乗せて、凄い外人感を定着させると言う新日の作戦は間違ってない。そしてレスナーは見事にそれに答えていると思う。ホーガンやベイダーの最初の頃に比べれば、遙かに完成されてプロレス出来てるわけだから、1年ぐらい絶対政権で良いと思うんだけど。ただ興行的にそんな呑気な事も言ってられないようなので、うやむやに中邑が説得力無くベルト取りそう。それじゃあいつまで経ってもノアには追いつけないのだが。
何度も言ってるけれど、新日はレスラーもっと減らすべき。プロレス職人のおっさん達以外、永田達より上の世代はみんないらん。中邑棚橋Wエースとレスナーで充分。永田達より上はフリーでスポット参戦とかにすれば人件費削減出来るし、他で試合するようになるだろうからマット界全体が活気づくと。
んで、実は一番面白かったのは、中西対バーナード。バーナードは2メートル無いのに「ジャイアント」はねーだろ?って感じだし、実はかなりプロレス出来るので、早くも新日売り方間違ってる感。そのバーナードは日本で食って行こうと張り切ってたのに、中西の天然に振り回されてなんともすさまじい試合に。技術的に見れば非常にしょっぱい試合になっちゃったわけで、バーナードは大ブルー。勝ったのに何のアピールも無しにしょぼくれて引き上げる。対して中西は勝手にやりきった感。さすがである中西(笑)。