体験してみての感想ですが、大規模修繕工事とは建物の補修にとどまらず、日常管理の問題点を洗い出すこと、長期計画を見直すことであるということに気が付きました。つまり、大規模修繕を軸にして考えると、集合住宅の管理組合とは何をすべきかという事が明確になります。その観点からこのホームページをまとめてみました。
さて、大規模修繕工事で重要なことは、当たり前のことのようですが
であると思います。技術的なことは専門家であるコンサルタントに任せ、我々は要求を明確にし、工事の進行や出来上がりのイメージを早く理解し、それを出来るだけオープンにして居住者全員の合意を得る事に勤めるべきです。修繕工事が成功するか否かのポイントの90%以上が居住者の合意と協力を得ることだと言われています。
十分な資金(修繕積立金)の準備は、事前の調査では分からない予想外の追加工事のために大切であるばかりでなく、一時負担金が必要なければ工事に対する居住者の同意を得るのが楽になりますので大変重要です。
今回の私たちの工事で、居住者の協力が得られ大きなトラブルもなく終了できたのは、一時負担金が必要でなかったことと工事に関する情報公開を十分行ったことが要因と考えています。工事中の不便な生活に関わらず協力をしていただいた居住者の方、熱心に計画・設計・工事監理並びに指導して下さったコンサルタント、および誠実に工事を遂行して下さった施工業者の方々にも感謝しています。
参考に建設省のデータから「分譲マンションの供給の推移と現況」を紹介します。このデータでも分かるように、今後急速に大規模修繕が必要なマンションが増えていきます。このページで紹介するような情報を必要とする人も、今後増えると思いますので、このホームページ上で情報交換もしていけるように考えています。
参考資料