シトロエン シャンソン V-SX 

(97.12.3記)
 さて前記した通り、ZXを買った店のセールスの人は大変良くしてくれています。点検のさいにもきちんと代車を出してくれるのですが、その代車にも色々と気を配ってくれて筆者は大変楽しませててもらっています。このシャンソンも発表直後とXantia の車検の時とで都合1週間ぐらい乗ることが出来ました。乗ってみた印象として良い点は、やはり乗り心地がよい。きびきび走る。イスの出来も当然良い。ということでしょうか。悪い点は、遮音がなってない。デザインが平凡。使い勝手の悪い点が少々ある。という感じです。

 まず、乗り心地と遮音についてですが、乗り心地は大変良いと思います、細かい段差も上手にやり過ごしてショックを伝えませんし、高速でも安定していると思います。純粋に乗り心地だけだったら、設計年度の古いZXの方が劣っているかもしれません。ただ問題なのは、上記したように遮音が全然出来てないのです。段差を乗り越えるとその度に前輪付近からバタンバタンと音が何の躊躇もなく入ってきます。そのせいで、大変上手に段差などをいなしてるのにも関わらず、印象としてはバタバタした乗り心地と感じられてしまうかもしれません。個体差なのかとも思いましたが、雑誌のレポートにも一誌だけ、このことを伝えてる物があったので(シトロエンは乗り心地が良いと書いておけばいいんだろ的記事多し)たぶんこんなもんなんでしょう。実用車にはそこまで望まないと言うのが欧州車の考え方なのかもしれませんがちょっともったいない気がします(この他にもリアハッチに内張りが無いなど、遮音にはほんと金かけて無いっす)。走りは、軽さも手伝って3ATにもかかわらず気持ちよく走れます。心配される高速でのエンジンの騒音も全然問題ありません。コストが下げられるのなら、この3ATで十分だと思います。

 さて使い勝手の悪い点というのは、まずイスのリクライニングです。欧州車には珍しくダイヤル式でないのは良いのですが、きっちり後ろまで倒れないのです。ルーテシアなどもそうなので、フランスではこれが普通なのかもしれませんが、やっぱり背伸びぐらいはしたいものですし、休憩もできないというのはちょっと引っかかります。シャンソンは、左ハンドルしかないのですが、なぜかドアの鍵だけは右ハンドル仕様なのです。通常はキーレスであければ問題ないのですが、合い鍵などで開け閉めすると、左運転席側は、そのドアにしか鍵がかからず、右助手席側は、全てのドアの鍵がかかるというへんてこりんな事になっています。

 デザインは、プジョー106 をベースにしていてどうしてここまで格好悪いか、不思議に思います。昔のシトロエンみたいに奇抜なデザインをしろ、とまではもう言いませんがもうちょっとどうにかならないんでしょうか?それとも過去の車のように、この車も後々味が出てきて良く見えるようになるのでしょうか?ただ、ちょこちょこと細かいディティールは凝ってて、やる気だけはあるようですけど(顔が一番いかんかなぁ)。


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