エロいクーペ  

(03.12.12記)
 実は筆者はもう30を数年前に越えたおっさんである。このページを始めた当初はまだ20代だったので「若いうちはスポーツカーに乗ってはいけない」なんて言う足かせを自分にはめていたのだけれど、そんなモノは既に取っ払ってしまっても良い感じなのだ。スポーツカーの定義というモノは人それぞれあるだろうから一概には言えないのだけれど、まぁクーペボディと言うのも含まれると思う。カローラレビンの1.5Lの奴がスポーツカーか?と言われると、殆どの車好きは「ノー」と言うだろうが、あれでも町のおばちゃんから見ればスポーツカーであろう。そんな訳で前の項では「ペキペキしたクーペに乗りたい。」なんて言って、自分がスポーツカーに乗っても良いような年齢になった事をアピールしていたのだけれど、実際にその後購入した車はミラージュ6で、またまたセダンで口だけ番長だったのですが、本心やっぱりクーペに乗りたくて仕方有りません。

 しかも今度は「エロいクーペ」です(←バカ)。そうです。もうおっさんなので車にでもすがってモテようって算段です。若いのがチャラチャラとスポーツカーなんかに乗っているのは「恥ずかしい」と思いますが、おっさんがチャラチャラとスポーツカーに乗るのは、クーペに乗るのは「許される」のではないか?そう思うわけです。厳密に言えば40、50になってからの方が良い感じで枯れてきて、よりクーペが似合うと思うんですけど(脂ぎったおっさんになるつもりは無いんで)、30には30なりのクーペなんてのが有るんじゃないでしょうか?

 まず30代に適したエロいクーペとはどんな車でしょう?いわゆるスーパーカー系は駄目です。必死さが出てしまいます。30代で維持するには余裕が無さ過ぎます。同様にベンツのクーペも駄目です。30代ではおっさんとは言え、まだチャラチャラして見えます。筆者の頭に浮かんだ30代のエロいクーペとは「ボルボ780」「ローバー800クーペ」「リンカーンマークVIII」「ユーノスコスモ」です。いつものごとく「アルシオーネSVX」も頭にちらつくんですが、エロいか〜〜?と言う観点でちょっと外します。

 「ボルボ780」ボルボと言えばワゴンです。でも実は密かーにクーペも作ってます。しかもデザインはベルトーネで、ボディはイタリアで被せていたはずです。これがまた実にボルボらしいペキペキしたイカしたクーペなんです。内装も総革張り本木目仕上げ、前席のシートはたっぷりとしたサイズでスペシャルな雰囲気満載です。特にベージュ内装色のモデルは「エロ」くて外装のジェントルな感じとの対比が面白いです。

 「ローバー800クーペ」これはみなさんご存じの初代ホンダレジェンドの兄弟車です。827スターリングとは違って「800シリーズ」を名乗るようになってから、クーペも導入されるようになりました(レジェンドクーペベースでは無く、あくまでも800セダンベースのクーペ)。これがまた艶っぽくて良い車なんです。使用部位によって木目の色が違ったりするのはあれれ?って感じですが、ローバー自身が内外装にかなり手を入れたので、ほとんどレジェンドの臭いはしません。と言うかホンダのデザインとして残っている部分も、初代レジェンド誕生から随分経ったせいで、むしろクラシカルな魅力になっているわけです。これはやっぱりちょっと「エロ」いでしょう?

 「リンカーンマークVIII」アメ車です。ちょっとここに写真が載せられないのが残念なんですけど、もうビックリするぐらい滑らかでとろけたデザインです。アメ車の高級車と言うとキャデラックかリンカーンな訳ですが、当然クーペの分野でも張り合ってまして、キャデラックには「エルドラド」と言う2ドアクーペがあり、こちらはキャデラックの伝統に上手く欧州車テイストを混ぜた節度感のあるデザインでした。で、どちらが良いかと言うと、当然とろけまくったイカれたアメリカンデザインのリンカーンです。内装とかはあの時代のアメ車らしくプラスチッキーなんですけど、もうそのデザインとでかさで充分高級で、充分「エロ」いです。

 最後は「ユーノスコスモ」です。そもそも「ばか車定義」では外車は含まない事になってるのですから国産車を上げないわけにはいきません。コスモと言えば初代コスモは当然、その後のモデルもどれもなかなか魅力的な存在でした。グリルやBピラーが特徴的だった2代目。リトラクタブルヘッドライトにデジパネの3代目。そしてこの最終型ユーノスコスモです。この車も企画がバブル時だけあって、実に豪華で贅沢なデザインになっています。特にラウンドしたインパネ周りはまさに「宇宙船」のような仕上がりでそれだけで充分に「エロ」い車です。

 と言うわけでざっと特徴を羅列してみました。どの車も100万円以下で、モノによっては50万以下で買える「エロ」いクーペ達です。ただどれも問題点が有るんですよ・・・「ボルボ780」頑丈さでは定評のあるボルボですが、こいつは半分イタ車な訳でその辺りで信頼性に疑問符が(笑)。「マークVIII」排気量4.6Lです(笑)税金払いきれません。「コスモ」燃費リッター3キロ以下と噂される3ローターエンジンが・・・昔のコスモみたいにレシプロ搭載車もあれば・・・(笑)で、まぁ唯一安心なのは「ローバー800クーペ」ってところですかね?排気量も常識的な2.5Lですし。ただ皮シートは滑るから嫌いなんだよなぁ(←皮シート嫌がってるようじゃ「エロ」いクーペなんて無理だ!)。


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