過去の新車チェックのポイントはあくまでも発売当時のポイントなので、今現在の国産車デザイン通信簿のポイントとは一致しません。
1-貰っても乗らない。2-格好悪いです。3-普通。4-知り合いが乗ってたら嬉しい。5-今すぐ欲しい。
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ランサーセディアワゴン(00.11.25記) | |
例のリコール隠し問題で運輸省に意地悪され、当初の発売予定より大幅に発売が遅れたセディアワゴン。セダンもメーカーの都合で発売が遅れ、全くついていないランサーシリーズである。一旦ケチが付いてしまったモノはどうしようもなく、新車発表後の祭日にも関わらずディーラーには誰も客が居らず、いよいよ持って三菱深刻なりという感じであった。 そもそもセダンからして大したデザインでないのだから、それを利用して作るワゴンが人の目を引くデザインとなる訳もなく、パッと見小さいシャリオグランデイスにしか見えない、平凡なデザインであると言えよう。独自性を持たせたというリア周りのデザインも、散々やり尽くされたボルボ風デザインだし、何より、このセディアとビスタ、ブルーバードが前から走ってくると全く区別が付かない事態をどう考えているのであろうか?売れている車の真似をするならまだ解る。でも、ビスタもブルーバードも壊滅的に売れていない車である。なのに最後発のこの車がこのデザインでは、本当に三菱救いようが無い。徳大寺氏がセディアの車としての出来は絶賛していた。それ程の車なのに、このデザイン。どうせ売れないなら、デザインがイカれすぎていて売れない方が、まだ救いがあるというモノだ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(やや2寄り)。 | |
ストリーム(00.10.30記) | |
新型シビックベースのミニバン。言うなればシビックシャトル。 只そんなやる気無いホンダデザインとは対照的に、床の張り出しのないフラットフロアは見事だし、他車に比べて遙かに座れる3列目シートも良くできていると思う。またシート生地がちょっとコールテン風で目新しいのも良いチョイスだと思う。ホンダのデザインというのは、いつどんな時も世の中の風潮に対して流されず、かといってことさらホンダデザインと言うのを強調するわけでもない控えめなデザインだと思う。だが日産を抜き、台数、車種でもトヨタに目標を定め拡大傾向な今こそ、今までのホンダデザインと違う攻めのデザインが必要なのではないだろうか?同じような雰囲気の新型車が出ても、ユーザーが振り向いてくれなくなる日は案外近いような気がする。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
マークII(00.10.30記) | |
セルシオが旧型ベンツSクラスなのに対して、マーク2は新型Sクラスに見える。 常に代々日本人がパッと見て、格好良いと思えるデザインを採用してきているマークIIだが(先代はいまいちか?)、新型もまぁ絶妙なさじ加減で、よさげな雰囲気が出ていると思う。と言っても、ヴィッツカローラセルシオが全世界を相手にしているのに対して、マークIIは国内だけで売れればいいので、軽薄な格好良さとも言えると思う。特にあれほどセンターメーターの優位性をうたっていたのに、カローラセルシオに続いて、またもや購買層が保守的なマークIIでは不採用だし、全体のデザインも背高デザインでなく(全高は高くなっているが)、言うなれば薄く低くのデザインから抜け出ていない古いデザインだと思う(実際には薄くもないし低くもないのだが)。全体に、日本のマークIIを買うような、言うなればおバカさんな人たちには、この程度で良いのだという割り切りを感じてしまう。 それはトヨタがVWに対抗して必死になっている、部品と部品のチリについてもワールドカー・カローラより甘い事や、木目調パネルにしても、明るい色合いにしたせいか、木目デザインのコンピューター上でのドットみたいなモノが見えてしまう辺りでも感じられる。トヨタなりのコスト調整がこう言うところで見え隠れしている訳だ。初代セルシオが出た時散々言われた「500万のクラウンを買うより、500万のセルシオを買った方が、遙かにお得である」と言うのを引き合いに出すわけではないが、今のトヨタは国内専用車を買うのはそれ程お得でないように思える。確かに背高不細工デザインが多い中で、昔ながらのスポーティーさを感じさすマークIIはちょっと格好良い。クラウンに続き意味のないハードトップを辞めた点も評価できる。イスもフナフナの腰のないイスでは無くなり、それなりの距離を走れるイスになったように思える。だが、トヨタのことであるから必ず、この国内専用車は売れれば売れるほどボロ儲けできるカラクリになってるに違いない。また今現在にぱっちしあった(ん?ちょっと遅れてるか?)このデザインでは、いつものごとく3.4年で飽きてしまうだろうから、やっぱりマークII。ちょっとお勧めする気にはなれない車である。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
セルシオ(00.10.6記) | |
旧型ベンツSクラス。新型ベンツSクラスの流麗なデザインについてこれないおっさんの世界的な受け皿。いくら出来が良くてもこの形では・・・ 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
シビック/フェリオ(00.9.17記) | |
日本国内での3ドア不振の為、新型シビックは5ドアで勝負してきた。しかも他車がよく使っているショートワゴンという誤魔化しでなく、きっちりと5ドアで勝負してきたのは刮目に値すると思う。日本では3ドア以上に、ミニバンワゴン以外の5ドアは売れないと言うのが定説になっているが、このホンダの勝負がどうでるか大いに期待したい。 4ドアは今までのキープコンセプトで、まるで面白味も無く、なんの新たな提案もない下らないデザインである。ホンダがライバルとしている(←大いなる勘違いだが)トヨタはカローラ4ドアで、攻めのデザインを用いて勝負を仕掛けてきたが、本来大胆な提案をすべきチャレンジャー側のホンダがこの4ドアでは、全くやる気がないと思われてもしょうがない。5ドアで勝負に出たつもりのホンダにしてみれば、4ドアを安パイとして取っておきたかったのだろうが、三菱ランサーセディアと匹敵するコンサバティブなデザインに、4ドアの購入年齢層がぐーんと上がることが想像される(ユーザーの年齢層の上昇=販売数の減少だと思うが。サニーしかりブルーバードしかり)。 話を5ドアに戻そう。なかなかまとまりのあるデザインだとは思う。特に斜め後ろからのアングル、テールランプとリアハッチのライン、サイドシルエットなどは実にホンダらしいデザインで、すっきりとした良い雰囲気だと思う。フロントにしてみても4ドアの退屈なデザインとは違い、どことなくF1のノーズを連想させるグリルも新らしいホンダ顔誕生思わせ、好印象である。ただしあのプリウス風の大きいライトはどうであろうか?全体のデザインの中で、あのライト周りだけが浮いているように感じ、他のラインとのつながりに欠けるように感じる。 また、まとまりのあるデザインだとは言ったが、積極的に絶賛するほどのデザインでもないのである。ホンダの車全般に言えるのだが、どうにも線が弱いように感じる。もっと1本1本のラインがはっきりと主張して欲しいのである。エッジをきつくしても良いし、面と面の張りを強くして、その面と面の繋がるラインを際だたせても良い。とにかくデザイン画で引いた、その1本の線の力強さが量産モデルになると生かされていない気がする。せっかくの良いデザインも線に力が無いと、多くの車の中では埋没してしまう。会社のイメージやエンジンのイメージに比べて、どうにも車の印象が弱いのはその辺りも原因の一つではと考える。 あと内装。安い車なので仕方がないが、もう少しどうにかならないモノだろうか?とにかく樹脂部品のレベルがホンダはいつまでも向上しない。世のジャーナリスト達も三菱、マツダの樹脂部品の質感の低さは良く指摘するが、なぜかホンダの車に関しては、内装品質については全く語らずほったらかしである。またホンダユーザーもホンダのスポーツイメージなどに惚れ込んで購入するからか、その点について問題にする人が少なく感じる。だが、ここまで販売台数を伸ばしてきて、ホンダ自身もニッチではいけないと思っている今、この品質感の低さはどうにかして欲しいところだ。低い低いと言われる三菱だが、実はそんなに低くなく、トヨタ→日産三菱→スバル−ホンダマツダぐらいの樹脂成形レベルだと思う。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(やや4寄り)。 | |
YRV(00.9.15記) | |
格好良いよ。うん素直に。でもそれだけ・・・ 自社開発車がことごとくトヨタブランドでの販売数で負け、ストーリアもテリオスも消滅の危機と噂される(つまりデュエットとキャミだけになるわけね、ダイハツは作るだけ)今、トヨタ版の無いYRVはダイハツ気合いの一撃らしい。でもさぁ誰がこの車見てダイハツだと思う?確かに格好は良いんだけど、あまりにも無国籍でキャラクターに乏しいよね?スズキの新型なのか、マツダの新型なのかトヨタの新型なのか全く解らない。ストーリアであれだけ発揮されていたダイハツらしさが、まるで無いんだよねぇ(まぁそのダイハツらしさも、あれだけデュエットが売れたらトヨタらしさになっちゃう訳だけど)。だからこの車が欲しい!ってダイハツのお店まで足を向けさせる請求力がないと思う。この程度のデザイン、格好良さだったら、別にワゴンRのエアロで良いわけだし、トヨタの方が安心できるからってヴィッツ兄弟にお客取られる可能性はかなり高いと思う。今ダイハツに必要なのは、ダイハツのお店でしか売っていなくて、それでいて絶対それでなきゃいけない!と思わせるキャラクターを持った車だと思う。こういう誰が見てもそこそこ格好良いと思うデザインは、トヨタやホンダで販売しなければ意味がないのである。軽ならともかく、普通車を売るダイハツはニッチメーカーであると言うことをもっと自覚すべきだと思う。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
ブルーバードシルフィ(00.9.4記) | |
販売店の2系統化の影響かここに来てますますラインナップが解りづらくなっている日産だが、決定的な一台が出た。このブルーバードシルフィと言う車ブルーバードを名乗ってはいるが、ブルーバードの新型ではないのだ。ブルーバードはブルーバードで現行型が引き続き販売される(プリメーラと兄弟のね)し、来年にはモデルチェンジが予定されているそうだ(販売店情報。雑誌情報では廃止)。ではこいつは何者かというと、欧州では去年から既に導入されていた新型アルメーラの顔替え車なのである。で、このアルメーラという車はそもそも日本ではパルサーとして売られていた車なので、ブルーバードシルフィという車は伝統有るパルサーのモデルチェンジなのである。 なぜこんなにややこしい事を日産がしているのか?仮説1=販売店統合を伴う車種整理で、ブルーバードが消えてしまうことになる(プリメーラの方がイメージが良いと考えた訳ね)。伝統ある名前を無くす訳にはいかないので、パルサーのモデルチェンジを機に名前を移した。仮説2=ブルーバードはプリメーラ共々残るのだが、サニーとパルサーはクラスも客層もかぶるのであまり好ましくない。しかもパルサーはチェリーからの流れで、サニーより格下と思われている。このままではパルサーはじり貧になるのでイメージを変えたい。で、パルサーシルフィとするより、ブルーバードシルフィとした方が、車格が高く見えるのでブルーバードの名前を頂いた(ローレルスピリットと同じだね。センスねー)。てな所だと思う。 肝心の車の出来はどうだろう。欧州からドン殻だけ持ってきた車としてはよく頑張っていると思う。今までの価値観で考えればまあまあの車で、これでも売れていた時代もあるだろう。だが今は時代が違うのである。例え不細工でも、カローラぐらいの新しい提案があってユーザーは販売店に向かうのである。良く出来てる、こなれてるでは、他車の中に埋没してしまってセールスポイントには成らないのだ。現に今年出た新車なのに、10年近く前に出た、マツダのユーノス500/800と対して差が感じられないのはどう言う事だろう?それだけマツダのデザインが進んでいたとも言えるが、むしろ日産のデザインがそれだけ遅れているとは言えないだろうか?また日産は仕掛けるタイミングに失敗したわけである。こんな車を出しても車種が増えるだけである。サニーが出た瞬間から古くさかった際にも、あえてそうして今までのユーザーを大事にしたと言っていた。いわばニッチである。で、同クラスの新型シルフィもまた少し古くさくて、ずんぐりむっくりに抵抗ある方への流麗なセダンだそうだ。これまたニッチマーケットである。日産ほどの会社がニッチニッチでは話にならないと思うんだが、いつになったらゴーンの成果は出るのだろう?まったくもって厳しい新型シルフィと言わざるを得ない。 と辛口で書いてきたが、1.5Lクラスに高級車の内装(バンプラだね)をと頑張った点はそこそこ評価できると思う。チリなんかにこだわっているトヨタより、明らかに心地よい空間が展開されていると思う(実際のスペースとかでは無くね)。木目調パネル一つ取ってもカローラは当然、親分のブルーバードのパネルより遙かに出来の良いモノが使われているし、使われている位置も良い。木目調パネルというと大概の国産車はパワーウィンドースイッチ周りに配してしまうが、あれ程嘘っぽくなる場所もない。本物の木目を張り込めないような位置に、貼ってどうしようと言うのだ?フェィクだと宣言しているようなモノだろう。その点シルフィは、ドア内張のアクセントとして使用していて好感が持てる(でもAT周りの使い方はいまいち)。配色材質もバブル期並のモノが使われているように感じるし、あの時代の車の質感が欲しい人には、確かに良い車に見えるのではないだろうか?でも所詮ニッチなのである。こんな車を売っている暇は日産には無い筈である(ユーノス500にこの内装なら良かったのになー(笑))。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 | |
カローラ(00.9.4記) | |
ヴィッツにすっかりお株を奪われた感があるが、やはりトヨタの最重要車種であることには変わりないカローラ渾身のモデルチェンジである。まず今までのカローラとは全く違う方向性のデザイン。カローラと言えばコンサバ中のコンサバなデザインを取ることが多かったが、今回のカローラはプリウスから始まった、キャビンスペースを限りなく多く取りつつサイズは小さめと言う、いわゆるずんぐりむっくりスタイルである点が大きな変換点だろう。今までの水平基調のデザインに慣れた年齢層の高いユーザーが、この革新的パッケージをすんなりと受け入れるかが勝負の分かれ目だと思うが、私が行った店舗では初老の老人などが何の抵抗もなく、契約にこぎ着けようとしていた。 トヨタの偉い点は、こういう重要車種に劇的な変化を起こす際には、事前にユーザー側に予習をさせている点である。まず世界初のハイブリッドカープリウスで、このデザインをデビューさせる。新しい車なのだから新しいデザインでもユーザーの拒否反応は少ない。次にプリウスのデザインがある程度浸透したところで、カローラより若干購買層の若いプラッツでどーんと拡販を狙う。台数の多いプラッツクラスの車が世の中に溢れれば、世の中での認知度もぐーんと高くなる。そして真打ち登場である。世の中にこういう車高の高いずんぐりむっくりしたセダンは「有り」なんだなと言う意識を既に植え付けている為、そんなにユーザーの拒否反応を生まなくて済むという寸法なのである。 そんなカローラにしては革新的なモデルチェンジにも、問題点はいくつかある。まずあれほど色々な車種に導入してきたセンターメーターを止めてきた。これはやはり保守的なカローラユーザーを考慮しての配慮だと思われるが、センターメーターの優位性をうたっていたのであるならばどうだろう?特にその理由として、視界の移動範囲が少なくて済むという美点を上げていたのだから、ユーザーに高齢者の多いカローラにこそ導入すべきだったのではないだろうか?内装の質感にしても、トヨタは新しい基準を目指しているように思う。材質の質感にこだわるよりも、チリの少なさ隙間の狭さに命を懸けているように思う。これは多分にVWらのドイツ車の影響を受けたのだと思うが、これまた個人的には、チリの少なさ等、車を走らす上で何の関係もないわけだから、材質やイスの出来などにお金をかけるべきだと思う。材質に関して言えば、一度ヴィッツでガツーンと下げてからは、トヨタ全体としての平均レベルが下がってしまった気がする。その他にはウェストラインが高すぎるため(全高が高いのでガラス面積を小さくしている)、窓に腕がかけられない、インパネも含めて運転席から前方の圧迫感が強いなど、ずんぐりむっくりパッケージだからこそ来る弊害も多々あるように思える。 私自身はこのデザインはあまり格好良いと思わないが、世間的にはこれが優れているデザインとして定着していくのであろう。まぁEDやマリノセレスの時代の車に比べたら悪い点は無いので、これはこれで良いと思うが。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2 | |
インプレッサ(00.8.28記) | |
さて、インプレッサ。レガシィが好調とは言え、3本しかない乗用車のうちの一つなので、絶対に外すわけにはいけないのがスバルの厳しいところだ。先代インプレッサは最後殆どWRXのみで食っていたわけで、それならと今回はレガシィで取った方法と同じく、セダンはぐーんとグレードを絞って全車WRX扱いとして廉価版を無くしてきた。減価償却に時間が掛かるスバルは、先代を8年も作りつづけねばならず、そこそこのヒット作だった先代でこれなのだから(しかも初代レガシィベースで開発したのに)、今回のデザインもしっかりと長持ちするデザインで仕上げなければいけないはずなのだ。 で、そのデザインだがはっきり言っていまいちだと思う。フロント周りは後で触れるが、サイド、リアは共に先代のイメージにこだわったキープコンセプトに見える。日本車は成功車の後には必ずキープコンセプトをしてしまい、時代から取り残され大ゴケするモノだが、この車からもその危険な臭いが漂っている気がする。しかも通常の車は4年ごとのモデルチェンジだから、最悪8年そのデザインで突き進めば済むが、インプレッサに関して言うと、既に先代で8年引っ張ってしまっているのである。なのに同系統のデザインで後8年・・・辛くは無いだろうか?まぁスバルにしてみれば、レガシィはキープコンセプトで3世代目だと言う自負があるのかもしれないが、それはレガシィがもはや一つのジャンルの車として認知されているからであって、競合他車の多いインプレッサには(ファミリアSワゴン、パルサーSR-V、新型シビック5ドア)当てはまらないのではないだろうか?また、レガシィにしてもワゴンが爆発的に売れたのは先代までだし、ランカスター、B4と微妙に軌道修正しながら売り続けているわけである。 では何がいけないのかと言うと、まずセダンの感覚があまりにも子供っぽすぎないだろうか?派手なブリスターフェンダーも時代とは逆行して見えるし(8年持たすことを考えれば古臭い方が良いか?)、オプションの羽無しではおよそバランスの悪いリアも減点だ。室内もスポーツモデルは黒であるべきと、これまた一昔前の感覚で実にイケてない。とにかくとことん感覚が古くガキ向けなのである。レガシィB4が羽など無くても、しっとりとして大人の硬質なセダンに見えるのとは正反対である。購買層が違うからこれで良いのだと言うかもしれないが、レガシィとアルテッツア、シルビアとセリカ。どっちが成功しているかというと、大人っぽいデザインのモノの方が成功しているであろう。何より子供っぽいデザインは購買層を限定してしまいがちなので大変危険だと思う。若い走り屋だけに売れても仕方がないのである(若い走り屋自体がそんなに居ないわけだから)。 セダンはそれでもWRCのイメージが有るのでどんな酷いデザインでもそこそこ売れるであろう。問題はワゴンだ。まずセダンと共通丸目ヘッドライトのフロント。「他車には無い強烈な個性を生み出せた」こう開発者は言っている。何を言っているのだ?という感じだ。スバルを好きな人なら多少なりともラリーの知識はあるだろう。そう、トヨタがWRCで走らせていたカローラは、まんまこの顔だったのである。欧州仕様カローラである。日本にもカリブロッソとして導入されていたので、知っている人も居るだろう。さらに言うと、このスポーツワゴンのフロントの雰囲気は、ファミリアSワゴンの宣伝でバッサバッサと切り捨てられる前の、架空のワゴンのフロントともイメージがだぶらないだろうか?これまた実に印象が良くない。セダン同様内装もいまいちである。スポーツセダンが真っ黒な内装も恥ずかしいが、今時女の子向けのカジュアルな1.5リッターカーの内装が、黒とグレーって・・・本当にスバルの田舎臭さは良い意味でも悪い意味でも全開である。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2。 |