過去の新車チェックのポイントはあくまでも発売当時のポイントなので、今現在の国産車デザイン通信簿のポイントとは一致しません。
1-貰っても乗らない。2-格好悪いです。3-普通。4-知り合いが乗ってたら嬉しい。5-今すぐ欲しい。
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ライフ(08.12.16記) |
ホンダの軽はどうしてもライフ以外の柱を育てる事が出来ません。今までのライフはそこはかとなく可愛さを感じるデザインで台数を稼いできました。その可愛さはファンシーとまでは振り切れていなくて、恥ずかしさを感じさせず、その辺のさじ加減が絶妙だったと思います。 ただ他社なら、基幹車に、硬派、ファンシー、レトロ等微妙な作り分けで台数を稼いでいるのが、ホンダはどうしてもそれが上手く行きません。おしゃれ方向に振ったザッツも駄目、硬派に振ったゼストも駄目では、100年に一度の大不況を軽自動車をバリバリ売って乗り切りたい国内市場ではなんとも厳しい感じです。 そこで、今回のライフは基本線をコンサバに振り、バンパーの作り分けで、基幹車、おしゃれ、硬派と作り分けて来ました。ダイハツやスズキも同様の作り分けをしているのですから、解らない作戦では有りません。 でもやはりどこかで、軽自動車で生計を立てているメーカーと、普通車メーカーで有る事にプライドを持っているメーカーでは、本気度の差が出てしまっています。ダイハツやスズキの作り分けは結構本格的です。ムーヴと言う名前はつくものの、コンテ、ラテは外板まで全く違う別物。顔だけ同じように変えているカスタム系にしても、ライフの作り分けに比べれば遥かに別の車に見えます。 そう言う点から見ても、はっきり言ってホンダの軽はヌルい訳です。確かに雑誌の試乗記等を読むと、車としての仕上がりは良さそうです。でも日本のユーザーで一体どれほどの人が、実際に乗り比べて車を購入するでしょう?そしてその乗り比べにしてもわずか5分10分程度の試乗です。それで車の仕上がりの差を感じる事が出来る人がどれほど居るでしょう? 車が良く出来ているのはもはや当然なのです。ユーザーも今更悪い車なんか有るとは思っていません。どの車も合格点には達しているだろう。だったら後は何で選ぶのかと言うと、自分の感性に合うか合わないか(いやもちろん、値引き等の最終価格も重要ですが)と言う事なのです。となると結局、いかに色んな選択肢が有るかという事が重要で、バンパー替え、色替え程度のライフ、ホンダはなんともヌルい状況だと言えるでしょう。 しかも一番上級グレードと言うか、値段の高いスポーテイー仕様のDIVA系が、バカの一つ覚えの黒内装で(それをバカの一つ覚えで否定し続けるのですが)、なんともチープ。一時期あんなに質感の高かったホンダの内装ですが、本当に坂道を転げ落ちるように下がり続けています。 オデッセイの時にも書きましたが、今のホンダはコスト意識がかなり強いです。現在の社会状況を考えるとそれで大正解なんですけど、あらかじめ売れるだろうと想定した量に掛けて良いコストしか掛けません。こんな台数だろうから、こんな程度の作り分けしかしないし、こんな程度の質感でしか作らない。つまりユーザー側からすると、満足度の高いもの、想像以上の良いモノを手に入れたと言う喜びを得にくい商品になってしまっています。 もちろん取り回しの良さや、視界の広さ等、車としての大事な部分は結構詰めているみたいですから、買って後悔するような車では無いと思います。でもこんな車、こんな軽自動車では、ダイハツやスズキには絶対に勝てないんじゃないか?そう思わされます。昔から良く言われる「ホンダらしさ。」昨今そのらしさが無くなって来たとよく嘆かれています。このライフを見てるとそれを痛感せざるを得ません。本当コンセプトがキレて無い時のホンダは駄目です。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2 |
iQ(08.12.12記) |
発表だけは有ったものの、実際の発売ならびにディーラーへの展示車配車まで随分待たされ、その間にいつの間にかカーオブザイヤー受賞と、なんかiQを巡る動きは不思議な感じでした。 来年はプリウス、インサイトがモデルチェンジされるので、トヨタとしては、駆け込みで発表しておけば、時代と逆行しているようなGT-Rぐらいしかライバルが居ない今年のカーオブザイヤーが取れると考えたのでしょう。そして、もくろみ通りに栄冠を勝ち取ったわけです。 そんなカーオブザイヤー受賞車ですから、当然期待してディーラーに向かいます。なにせ事前情報ではレクサスブランドでの発表とも噂され(アルファベット二文字ですし)、雑誌媒体等でも小さな高級車的扱いでしたからハードルは上がりに上がっています。 ディーラーで現車を見ても、散々雑誌やネット等で見ているのでその形に驚きはありませんでした。また、スマートやツインを初めて見た時のような違和感もあまり感じませんでした。いや確かに短いですけど、少なくとも前7:3の角度で見ている限り普通に小型車的イメージでとらえられる感じです。さすがに真横から見るとチョロQみたいに見えますけど。 そんな事より最重要チェックポイントは、本当に大の大人が3人乗れるのか?と言う事。通常は前席二人乗り。いざと言う時は助手席を前に出すと、助手席の後方の席には大人が乗れる。それがiQのスマートと違うセールスポイントな訳です。結論から言うと結構厳しいです。筆者が身長180センチ程度有ると言うのも有りますが、運転席でキチンとしたポジションを取ると、後方には子供も座れません。ただこれはメーカー説明通りなので問題無し。 では、通常ならグローブボックスが有るあたりを大きくえぐった助手席側はどうかと言うと、助手席を前にして後席に空間を作ると、助手席に座っている人は、サンバイザーが頭のすぐ近くに迫って結構鬱陶しい感じです。ちなみにこの時の運転席からの視界はと言うと、助手席側のドアミラーは一応問題なく見えますが、やはり視線の移動先に助手席に座っている人が見切れて気になります。 肝心の後席はと言うと・・・おいら乗れません。足元、膝は入るんですけど、後頭部がリアの天井にぶつかっちゃうんです。終始首を前に傾けてないと駄目なんです。身長165ぐらいまでなら大丈夫だと思うんですけど、全高を1500ミリに押さえてタワーパーキングに入れるようにした弊害が出ています。 と言うわけで、大人3人乗りは、筆者基準で考えると絵に描いた餅に過ぎませんでした(女の子3人なら大丈夫ですが)。なら、小さな高級車と言われる質感はどうかと言うと、これは充分に及第点です。一部評論家は「質感はヴィッツより劣る」なんて書いてましたが、正直、筆者はヴィッツやVW車等の、チリの狭さ、合い方が優れているモノは質感が高いと言う考え方には大反対なので、iQの方が高品質に見えます。 ヴィッツのチリは合ってるモノのプラッチック丸出しな内装に比べて、茶色と黒、そしてメタル調パーツ、それぞれの質感を変えて組み合わせた内装は充分な品質感を持つと思います。ただ残念なのが、質感とは関係ありませんがなんともモノ入れが少ない事。ドアボケットぐらいしかモノを置く所は有りません。バッグ等は後席に放り込めと言う事でしょうし、現在はiPodが置くスペースが有ればカセットやCDなんかを置くスペースも要らないとも言えますが、せめて肘掛け兼用のコンソールボックスぐらい有っても良いと思います。 で、結論としてこの車は売れるのか?売れませんし、売るつもりも無いんだと思います。軽自動車が優遇税制で存在している日本で、満足に3人乗れないような車が、こんな高い値段で販売されていて買う人が居るとは思えません。特に日本人は「見切る」と言う事が出来ない人種です。3人家族でもミニバンは 7人乗れないと駄目。軽自動車はハイト系で頭上に無駄な空間が広がってないと駄目。年に1回か2回有るか無いかの状況の為に、常に最大限の準備をしたがる人種なんです。 ディーラーは早くもその辺の空気を感じ取っていました。iQの隣にあえてヴィッツを置いているのです。iQを見に来た人がついでにヴィッツを見る。そうすると遥かに安い値段で、キチンと4人が乗れて過不足無い車に心動かないわけが有りません。セールスに訪ねた所、もちろんそう言う効果も考えて展示していますとの事。 トヨタ自身もiQはアドバルーンのつもりなんでしょう。トヨタが本気出せば、こんな車が作れるんですよとのアピールの為に存在する。珍しいモノ好きの人が買ってくれれば良しと。この本気が本当に生かされるのは次期ヴィッツ。いや、次期パッソ辺りからでしょうか?残念ながら現状のコンパクトカーで、トヨタはフィットのスペース効率に完敗な状況です。でもこのiQで導入された技術を使えば、フィットを上回る素晴らしいコンパクトカーが出来るのは明らかです。 つーわけで、iQ。カーオブザイヤー受賞車のジンクス通り売れそうに有りません。でも別にそれで良いんじゃないですかね? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |
キューブ(08.12.8記)-試乗済み- |
新車が出る度に、毎回毎回キープコンセプトのモデルチェンジと言い続けていますが、キューブもその例に漏れず見事にキープコンセプトのモデルチェンジでした。ただキューブは先代モデルが爆発的ヒットを飛ばしたのですから、その判断もやむなしと言う感じでしょうか? いずれにしてもキープコンセプトですから、たいして期待もせずに日産に向かいました。ディーラーに置かれている車は事前に写真で見た通り、重力に逆らえずに見事に垂れてしまったキューブ。何だかヒットした後の2代目が、果てしなく垂れてしまったカリーナEDを思い出しました。 そんなキューブですが、近づいて見てみた印象は意外と悪く有りません。顔はそんなに好みでは無いのですが、テールの垂れ加減とそこから一段窪んだ感じのテールランプがなんとも愛らしい感じです。ドアの切り欠き一つ取ってもこだわりが感じられて、「小手先」と感じる人も居るかもしれませんが、こだわりを感じられる外装デザインだと思います。 写真→実車で好感触になってきた印象ですが、その思いは内装デザインで一気に加速します。これ良い。これ良いですよ。外観は先代とほとんど変わりませんが、内装は大きく変えて来ました。先代の内装も、配色やイスのクッションの厚みでかなりおしゃれな雰囲気でしたが、それでも基本は道具感。ワゴンRに端を発したハイト系の固定観念にとらわれていました。 でも新型からは全くそんな縛りは感じられません。特に今回から欧米への輸出も決定しているという事で、なんとも「日本」を感じられるデザインだと思います。サンルーフのSHOJIシェードなんかが解り易いですが、サンルーフレス車の波紋をモチーフとした天井なんかは、枯山水を思わせます。インパネ周りも大きなうねりがなんとも新鮮で独創的なデザインです。 良く欧州高級車のコンセプトカー等で、内装デザインに彼等が考える「日本」「和」を表現したものがありますが、このキューブはその世界観を量産大衆車で見事に表現していると思います。日本メーカーが考える「和」と言えば、デボネアの西陣織シートだったり、インフィニティQ45の漆塗りパネルのような、素材や手法にばかり意識が行っていて、デザインでそれを表現出来ているものはほとんど有りませんでした。 新型キューブこそは、初めて「和」のテイストをデザインで表現出来た素晴らしい1台と言えるでしょう。外観デザインがあまり変わっていないので、多くの人はまだこの素晴らしさに気づいていません。でも実際に見て触ってみて下さい。その多くのこだわりはオーナーを満足させるに充分な仕上がりだと思います。 最後に珍しく試乗をしたのでその感想を。ものの10分程度の試乗なので詳しくは解りませんが、全体的に車の形、内装から想像、期待するような乗り心地になっています。日産車らしい若干こつこつした感じは残りますが、アイドリングの静かさ、ハンドルの軽さからは、安っぽさは皆無でゆったりと運転を楽しめる感じです。イスも先代同様あんこが詰まってる感が有りフランス車っぽいです。このイスで本当に長時間疲れないのであれば素晴らしいんですけどね。 総じて最近のキープコンセプトモデルの中で、最高の出来だと思います。マイチェン等で色を入れ替えつつ、おしゃれなモデルを提案し続けて欲しい感じです。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)4 |
オデッセイ(08.11.13記) |
このオデッセイもまたもやキープコンセプトのモデルチェンジですね。先代は発表当時そのコンセプトを生かしたとんでもないデザインで、世のミニバン嫌いの層から大いに評価されたわけですが、その層は当然ミニバン好きの、あるいはミニバンを必要としている層よりは圧倒的に少なく、初期需要後はちょっと残念な販売成績だったと思います。 なのでここは大きくミニバン方面にデザインを揺り戻してモデルチェンジをするのだと思っていましたが、結果は見事なまでのキープコンセプト。オデッセイのワゴンみたいなミニバンと言うコンセプトは大変評価しているので、今回キープコンセプトでのモデルチェンジは嬉しく思ってるのですが、そんなに売れなかった車のモデルチェンジがこれで大丈夫なのか?と正直思います。 ただ、このモデルチェンジ。マイナーチェンジだと考えれば色々と納得がいきます。まず外装デザインは先代のイメージを生かしつつ、先代のボンタン履いてるかのようなだらっとした感じを改め、小股の切れ上がった雰囲気に仕上げて来ました。先代が、本当に悪かった奴が大人になってチョイ悪親父(死語)になったみたいだったのが、今度のは学生時代は体育会系だった人が、その体格を生かしてチョイ悪親父を気取ってるような感じとでも言えば良いでしょうか(笑)? 内装にはこのモデルチェンジの意味が大きく込められています。ぱっと見は相変わらずオデッセイらしいデザインで、高級感もそこそこ演出できているように感じますが、重箱の隅をつつくような見方をすると各所にコストダウンの影響が感じられます。コンソールの材質、ドア内張などなど。でもそれは車ヲタクじゃないと気づかないようなレベルでもあるのです。個人的にはファブリックシートの材質が4代目アコードの頃のホンダがよく使っていたモノに似ていて懐かしく思いました。 雑誌などでの試乗記はおおむね良好。先代よりかなり良くなったと言う記事が多いです。もはや「ミニバンとしては」の括り無しで、純粋に車として素晴らしいとも言われています。で、価格はVSA標準装備で大体10万円アップ。全体的に安く作れるようになっていながら10万円アップですから、これこそがモデルチェンジの最大の意味合いだったと思います。 既に有るモノを最大限に熟成してモノとしては良くなり、そして削れるコストは削る。それでいてモデルチェンジを機に値段も上げる。これで別に爆発的に売れなくても十分に利益が出るようにする。今回のマイナーチェンジのようなモデルチェンジの意味はそこに全て有ると言えるでしょう。ゴルフVが高品質すぎて作るのに大変お金が掛かる。その反省でゴルフVIのモデルチェンジを前倒しにし、ゴルフとして期待される品質は落とさずに安く作れるようにした。それと同じ事をホンダはやったのだと思います。 ただ一つ思うのは、どうしてホンダはこのデザインでセダンを出してくれないのか?と言うこと。FCXクラリティのデザインが次期アコードなら速攻予約入れるのだけど・・・ 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(好) |
ムラーノ(08.10.27記) |
昨今発表される新型車は、先代モデルが成功した車ならともかく、失敗だったのでは?と思われる車までもキープコンセプトの傾向が強いように思われます。不況下でメーカーの肝っ玉が縮こまっていて、デザインまでも安全策、安全策で、なんともつまらない状況に嘆かわしい限りです。 そんな中発表されたムラーノも見事なまでのキープコンセプトの車でした。先代ムラーノは独特のえぐみのあるデザインが、万人向けはしないモノの「トヨタ以外の車」に乗りたい層にはガツンとはまるデザインで、十分にハリアーの対抗車としての役割を果たしていました。 確かに純粋にハリアーと台数を比べれば完敗なんですけど、少なくともマツダやホンダの同様車に比べれば街中で多く見かけましたし、ハリアーがともすれば台数の多さで景色に埋没してしまうのに対して、独自の存在感を放っていたように思えます。そして何よりメインマーケットの北米ではムラーノは成功した車だったので、自動的にキープコンセプトな新型ムラーノの登場となったのでしょう。 北米で新型が発表された時、筆者は小さな写真を見て、フロントマスクだけを変えたマイナーチェンジだと勘違いしました。それほど先代と新型の印象は似通っていて、ハリアーの初代と2代目が、よほどの車好きでない限り言い当てられないような状況に、ムラーノもなるんじゃないかと思います。 よくよく見れば新型の方には、練り込まれたデザインのデリケートな高級感が感じられます。ただ前記したようにムラーノは対ハリアーとしての立ち位置に意味があるので、キープコンセプトによりハリアーとは違うインパクトが、車全体から失われてしまうのはマイナスなのでは無いでしょうか? 今のユーザーは車を3.4年程度で買い換えたりしません。と言うことは先代を購入してくれたユーザーが、新型ムラーノに買い換えてくれる可能性は限りなく低いのです。だとしたら「先代より良くなりました」的デザインより、他社からお客をぶんどってくるような特徴的なデザインが正解だったと思います。また先代と明らかに違うデザインであれば、先代を買ってくれたユーザーも「新型」を意識して購入してくるかも知れません。 キープコンセプトで先代のデザインを陳腐化させない、ユーザーを裏切らない商品というのももちろん有りでしょう。だがムラーノの目指しているのはそんな定番商品なポジションではないと思います。初代がそうであったように、2代目も当然のように他車とは違うデザイン。それが求められていたのです。 デザイン、内装の質感、明らかに2代目の方が良い出来です。だけど2代目は志という点で大きく劣っています。10年後、20年後、初代は好事家に大事に扱われているでしょうが、2代目は早々とスクラップの道を歩んでいると思います。プリメーラの初代と2代目を思い浮かべて貰えば理解出来るのではないでしょうか? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |
スプラッシュ(08.10.24記) |
「スズキやれば出来るじゃん。」これがもう素直な感想。スズキが本気を出せば出来るのは、いや、いかに日本人をなめてバカにして商売しているかは、2代目スイフトの投入によって明らかにはなっていましたが、このスプラッシュはその第二弾と言って良いでしょう。 スズキは日本人向けにはワゴンRでも解るように、割り切った、こんな程度で良いんでしょ?と言う商品を投入して、バカバカお金を稼いでいる訳ですが(ダイハツムーヴと比べれば誰でも解るはずです)、海外ではそうも行かず、スイフトを見ても解るように実に真摯な車作りをしている訳です。 そんなスイフトと違うのは、この車はハンガリーのマジャールスズキで作られた逆輸入車という点。つまり海外でのスズキの本気度が本当に解ると言う車なのです(余談、ディーラーのセールスはこの車をインドからの逆輸入車だと言ってました。いや確かに語感はなんかインドっぽいけどさ・・・キチンと勉強しようよ)。 で試座ってみた印象が冒頭の言葉に繋がる訳です。なんと言っても通常のスズキでは考えられない、内装色3パターン。素晴らしい!!外装色との組み合わせなので個別には選べないんだけど、それでも、通常グレー内装1色と言うのが多いスズキ。特別仕様車でベージュ内装出すとか姑息なスズキ。が、インパネパッド部分が青い仕様や、鮮やかなターコイズ内装色を準備してくるなんて。 質感自体はいつものスズキなので、プラスチッキーだし金属パーツ風の所も安っぽい塗装なんだけど、やっぱりこの配色。グレー内装、黒内装だとその安さっぽさが目立つけれど、そこに少しでも鮮やかな色が入る事によって、安っぽさが気にならなくなる。どうしてこんな簡単な事が解らないのか?今まで出来なかったのか? その辺りをセールスに聞いてみると「今回はワングレードでの発売なので、こう言う事が出来たんです」との事。だったらくだらない装備の差でグレードとかつけないで、くだらない兄弟車とか増やさないで、素直にやれば良い訳で。それにワゴンRみたいに爆発的に売れてる車なら、本来はこう言う事やるのも可能なんでしょ?結局稼げる所からは、雀の涙でも搾り取って儲けてやる、気持ちよく騙されてるうちは騙しておいても良いって言う、スズキの体質みたいなのが見えちゃうんですよね。 イスの出来も欧州車っぽい固めだけどしっかりした感じ。おいらはそんな好きなイスじゃないけど、こう言うイスが好きな人は日本には沢山居そう。あとカップホルダーの出方が、シフトレバーを避けて出て来て面白い。 外装はちょっとコルトっぽいかなって気もするけど、キレイにまとまってる感じ。そしてここでも輝くのは「色」。逆輸入車で、台数もどれだけ出るか解らない状況で有りながら、ターコイズと黄緑メタみたいな色を含む6色。油断してると白、銀、黒3色とかしか出さないスズキとは思えない大判振る舞い。 しかも今回6色の中に銀色を入れない大英断。地方の道走ってると何台も何台も、ずーーーーーーっと銀色の車ばっかり走ってたりするけど、最初っから銀色が無ければ選べないので、必然的に鮮やかな色選ぶ人も増え、日本の道が鮮やかになるんじゃないだろうか?実に素晴らしい。 世の中不景気になって、軽自動車、小型車を選ばなきゃいけない人が増えてきてるわけで。そして日本全体、世界全体が先行き不透明などよーんとした暗い雰囲気の中に居る今。積極的に小さな車を選んだと言えるような鮮やかな色の車に、鮮やかな内装の車に乗って、少しでも前向きになりたいものです。グレー内装なんか乗ってたら気分がドンドン暗くなりますよ。今までスズキはその片棒をおおいに担いでいた訳なので、このスプラッシュのような仕様の車をガンガン作って反省してもらいたい所です。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |
ワゴンR(08.10.16記) |
さてダイハツコンテに続いてスズキに向かい、ワゴンRも見て来ました・・・。店に入ってもワゴンRが有る事はわかりますが、それが新型なのか先代なのかはパッと見ではわからない、代わり映えのしないワゴンRが置いてありました。顔は若干つり目になったモノの紛う事なきワゴンRフェイス。お尻はそれ以上に2代目から全く代わり映えしないワゴンRケツ。 では変化はどこに有るのかと言うと、サイドビュー。6ライトのウィンドーを止めたという話しはどこででも取り上げられていますが、それ以上に歴代ワゴンRのイメージと大きく違うのが、ウィンドー面積が狭そうに見えると言うこと。 今までのワゴンRと比べるとウェッジシェイプなのともあいまり、チョップトップなのか?(笑)と思うぐらいドア面積に占める窓の位置が高く狭いです。ワゴンRと言えば道具観と適度な開放感も売りだっただけに、この閉塞感の有る窓周りは賛否分かれるのでは無いでしょうか? 上記したようにワゴンRと言えば道具感。なので歴代どのモデルも「使えそうな箱」としてのデザインをして来たように思います。でも新型は箱感より疾走感のようなモノに重きが置かれている感じがします。そのイメージを強調しているのが、ウェッジシェイプと狭い窓なのでは無いでしょうか? 疾走感=止まっているのに走っているように感じるデザイン。それはそれまで箱形の代表車のような車だったクラウンにも用いられているテーマで、そう言う意味では流行をキチンと追えているのが今度のワゴンRでしょうか? 内装に関しては、初代から「道具」→「ゆとり」の繰り返し。先代が「道具」だったので、今回はデザインに若干遊びが有る感じです。質感自体は相変わらずダイハツには適わない感じですが、ライバル車ムーヴのインパネがやりすぎちゃってるので、こちらに好感を持つ人も多いのでは無いでしょうか? 正直ディーラーで見て、座っただけではモデルチェンジの意味は分かりません。多分スズキの旗艦車種ですから、中身は今までムーヴに遅れていた部分を大きく挽回してるのでしょうけど見た目だけではその変化は分かりません。 今回のように顔だけ見ると一見変化の無いようなデザインでも、よく見ると着実に進化していたりします。でも多くのユーザーは顔の印象に引っ張られ、代わり映えしないと思うのでしょう。でも多くのユーザーはそれに安心するのです。そう言う点もトヨタのクラウンと同じような存在と言え、ワゴンRもいよいよもってスズキを代表する車になったと言えるでしょう。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |
ムーヴコンテ(08.10.3記) |
と言うわけで発表から随分経ってしまいましたがムーヴコンテです。発表から随分経ってしまった理由はお察しの通りです。興味が持てなかったから。こんなにハイト軽を乱発してどうしたいのか?と。ムーヴ、ラテ、タント、そしてコント。さらに言えばミラだってソニカだって全高1475ミリも有るわけですから、昔の感覚から言ったら十分ハイトですよ(笑)。 多分ダイハツの頭の中では「08年秋にスズキのワゴンRがモデルチェンジする。」これが大きな課題とされていたのでしょう。ワゴンRとムーヴはライバル車だけど、ワゴンRが5年ごとのモデルチェンジなのに対して、ムーヴは4年ごとのモデルチェンジ。そんなわけで、現在両者のモデルチェンジには2年のずれが出来てしまってるわけです。 もちろんユーザーは新しく出たモノの方が良い車だと思いがちです。その恩恵を2年前から、ダイハツはワゴンRより新しいムーヴで受けてきたわけです。でもその当時スズキも同じような危機感を抱き、ワゴンRの派生車種としてスティングレーを投入しました。フロントマスクを変えただけのやっつけ車でしたが、タテ基調の顔のワゴンRに対して、ヨコ基調のスティングレーは新鮮味が有りそこそこの台数を売り上げました。 それと同じ手をダイハツも打ったわけです。ただここで、親方トヨタのダイハツは派生車種でも力を入れてきます。ムーヴベースなるもドンガラは完全新規パネル。しかもスズキにあってダイハツに無いカテゴリー、ラパンのポジションをねらい打ちにして。 スズキのラパンという車は不思議な車で、5年も前に発売されていながら、内外装のセンスの良さでいまだに手堅く売れ続けている車です。「軽自動車の性能なんてこんなモンで良いんだ、それより軽自動車としての引け目を感じないデザインが重要」そう言う風に考える層に売れているわけです。 ダイハツとしてはエッセでこのカテゴリーを狙ったのかも知れませんが「こんなモン」で良すぎた為、あまりユーザーに支持されませんでした。だったら今度はしっかりとハイセンスにまとめ上げようと考えたのがこのコンテなのではないでしょうか? 確かに内装は、白地のシートに赤いバイピングが入ったおしゃれな仕上がり。ムーヴではやりすぎちゃったインパネも、常識的なラインを配色で新鮮に見せてます。またスズキと決定的に違うのは、やはり「お金が掛かってる感」。ヴィッツあたりと比べても遜色無いか上回ってるのではと思わされる質感です。 ただ残念なのは外観。ラパンが可愛くも、センス良くも、あるいはスポーティーにもなれるオールマイティーなデザインなのに対して(でも元ネタはダイハツのフェローですが)、コンテは結局ハイト軽のしがらみから抜け出れてない感じ。さらに言い切っちゃうと軽のキューブでしょ。これ。 ラパンを意識しつつワゴンR対抗な色気がデザインに出ちゃった感じで、これではラパンのように、楽して長い間売れるような車にはならないような気がします。2年ぐらいは売れても、その後尻すぼみで後継車を投入しなければならない。でも親方トヨタなので後継車も遠慮無く投入出来ますよ。ラテ自体も現在は併売されていますが、ゆくゆくは消滅でしょうから、コンテもそう言う道筋を辿るんじゃないでしょうか? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 |
ビアンテ(08.8.2記) |
マツダにはMPVとプレマシーと言うミニバンが既に有るわけですが、MPVは大きさの割に価格が安いと言う立ち位置、プレマシーの方はスタイリッシュな小型ミニバンという立ち位置な訳です。MPVの戦略の方はそこそこ当たっていて町中でも比較的見かけますが、プレマシーの方はあれがスタイリッシュと見えるのは国沢親方ぐらいのモノで、町中で殆ど見かけず失敗作と言えるでしょう。 その二つのミニバンの間に投入されたのがこのビアンテなわけです。上記したように先行の2車種はどちらかと言うと売れ線のミニバンというカテゴリーでありながら、ニッチな立ち位置ポジショニング。それに対してビアンテは、サイズこそあえて幅で5ナンバー枠を飛び出したモノの、セレナやノア、ステップワゴンと正面からぶつかる本流箱形ミニバンといえるでしょう。 このクラスとしては、最後発で投入されたのですから何かアドバンテージを持っていないと行けません。マツダはまずデザインに特徴を持たせる事としました。マツダのフロントマスクといえば、五角形グリルに切れ長の目と言うのが定番ですが、ビアンテではその切れ長の目をサイドウィンドーと繋げて大きな特徴としています。 確かに今までこんな車はミニバンに限らず国産車では有りませんでしたから、一目でビアンテとわかる大きな特徴となっています。室内スペースを確保する上で箱形にならざるを得ないミニバンデザインに、特色を持たせるという意味では成功していると思います。ただ車の周りをぐるっと回ってみてみると、格好良く見える角度が限定される感じです。真横から前横比2:8ぐらいの角度だとライトまで繋がる部分がにょろーんと伸びていて変な感じです。カタログ写真などで一番使われる3:7の比率はさすがに格好良いですが。 それと、この5ナンバークラスミニバンは、ステップワゴン→セレナと奇をてらわないプレーンな箱形デザインが支持され続けているクラスです。それまで2代続けて圧倒的人気を誇ったステップワゴンが、辺にデザインに走り、セレナに王座を明け渡したのは記憶に新しいところ。果たして多くの一般ユーザーが、このデザインを認知するのか楽しみでもあります。 と言うわけで、外観デザインでは他社と差別化には成功しているわけですが、ミニバンにとって一番重要なのは室内です。こちらは他社と差別化云々と言うよりは、使い勝手や絶対的な広さで競われるわけですから、最後発の意地をなんとか見せて欲しいところ。なんですが・・・他のライバル5ナンバーミニバンに比べて、室内が劇的に広いという感じはしません。カタログなどではミリ単位で広さをアピールしてるんですけど、正直最大のマイナスイメージは3列目の収納方法です。 3列目のシートと言えば、床下に滑り込まして無かった事にする方式か、両サイドに立て掛ける方式が一般的です。個人的には後方視界に影響を及ぼす立て掛け式はお勧めできない感じですが、3列目のヘッドスペースを生み出す関係も有り、床の位置が高くなる床下収納式より立て掛け式が主流になりつつあるみたいです。 ところがマツダの取った方法はそのどちらでも無く、単純に畳んで後ろに追いやるか、前に押し出すかと言う方式なんです。これが何とも邪魔で室内空間を狭く感じさせてしまっています。そりゃそうです。イスの厚み分のモノが、中央でうろちょろしてるんですから。一応マツダの言い分としては「3列目のシートもしっかりと座れて、たたみかたありきのシートにはしたくなかった」との事です。 でもこの考え方ってどうなんでしょう?確かに正論なんですけど、5ナンバーミニバンを買う人って言うのは、子供を含む5人乗りでリアには遊び道具満載って使い方が基本で、1年に数度だけ7.8人乗るって言う使い方でしょう?その年に数回分の3列目シート優先で、この使いづらいシート構成にしていると言うのは大きくマイナスだと思います。 所詮5ナンバーサイズの全長で、7.8人分のスペースと荷物を収納するのは無理なわけで、ユーザー側もその辺は充分承知しての3列目だと思うわけです。3列目は乗るのに困らない程度の出来を確保していれば良い。通常は使わないので、荷室としての使い勝手を優先して欲しいと言うのがユーザーの声なのでは無いでしょうか? 本流箱形ミニバンで勝負に出ているにしては、不可思議な変化球攻め。多分マイナーチェンジでは他社に倣った3列目シートになるでしょうが、その頃には大勢が決していなければよいのですが・・・ 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |
エクシーガ(08.7.20記) |
トヨタ系列に組み込まれてしまったスバルの、ほぼ最後の完全自社開発車となるのがこのエクシーガなわけです。そしてこのエクシーガは、長年スバルの持ち駒の仲で足りない足りないと言われて来た二つのピースのうちの一つをようやく埋める形で登場しました。そうです、ユーザーがレガシィの次に乗るミニバンと言うわけです(もう一つのピースはヴィッツ、フィットクラスの小型車)。 そのスバルのミニバンを見にディーラーに足を踏み入れても、それらしき新型ミニバンの姿は見当たりません。有る車は、レガシィ、レガシィ、インプレッサ・・・それは冗談ですが、それほどミニバンの筈であるエクシーガのデザインは、レガシィのイメージを引き継いでいます。 今時の2.0Lクラスミニバンが、効率を考えて考えて広大なスペースを生み出しているのに対して、どーんと通常のレガシィ並みのエンジンルームを持つエクシーガでは「他と同じような人数だけは乗れますよ。」と言う車でしか無い感じです。確かにスバルのうたい文句通り、後列に行くにしたがって座面が高くなるシートは、どの席でも前方視界がよいのですが、当然最後列の頭上空間はミニマムでしか無くなんとも窮屈な印象です(170センチ以下の人なら頭は触れませんが)。 コンセプト的には同様なオデッセイがきちんと3列座れるのに対して、なんとも有り物で作ったやっつけ仕事な感じが拭えません。スバルとしては、レガシィに乗っていたお客さんが他のミニバンに流れて行くと言うのが長年の課題で、そう言う意味で、このレガシィ風デザインは確信犯だと言っています。ですがむしろこう言う車しか作れなかったので、開き直ってレガシィ風のデザインで通したのでは?と勘ぐりたくもなるところです。 それは前記したようにエンジンルームを見てみると一目瞭然です。他社のミニバンがなんとかエンジンをコンパクトに積もうとしているのに対して、エクシーガのエンジンルームはレガシィやフォレスターと変わりません。奥行き方向に余裕(無駄)を持って積んでいるので高さが余ってしまい、ボンネットレベルをかさ上げしているような状態です。他社ならこれだけ高さに余裕があれば、エンジン以外のパーツを何とか高さ方向に持って来て、鼻先を短くするとかの工夫をするのですが、スバル独自の水平対抗の低重心性が損なわれると言うのを逃げに、手つかずのままです。 と言う訳で、ミニバンとして見ると全く使えなく格好悪いデザインなエクーシーガですが、これはこれで成功するのでは?と思います。と言うのも、過去スバルで飛び抜けたデザインをした格好良い車は全て失敗しています。アルシオーネSVX、R1.2、そして北米トライベッカ。つまりスバルのユーザーは実直で、適度にどんくさいデザインを好むわけです。 他社ユーザーでは無く、スバルユーザーだけを相手にするつもりのエクシーガなので、ミニバンとして新しい提案、工夫をしなくても良いのでしょう。だからデザインもレガシィのまんまで良いわけです。でもそれって、今までスバルに乗って来てくれたユーザーに対して正直とは言えませんよね?今いるユーザーは買ってくれるかもしれません。でも次もこんなインチキミニバンではユーザーは見放して行くと思います。 なんかスバルもホンダと同じく、企業イメージが変わってしまった気がして残念です。革新的メカニズムを他社に先駆けて採用し、実直にそれを改良し続ける。そんなメーカーだったはずが、有りモノでユーザーを誤摩化すような商品を作るのですから。 思えばステラもそんな感じでしたし、規模の小さいメーカーの苦悩は理解できます。でもこんな車を作っているようでは先行きがますます不安になります。こんな程度のやっつけミニバンなら、もっと早く出しとくべきでした。これが先代レガシィと同時発売ぐらいならまだ理解出来ます。今のままでは本当にレガシィしか作れないメーカー、作らせてもらえないメーカーになってしまいます。トヨタ傘下にいると言う危機感をもっと持って欲しいところです。 あ、最後に。ここまでレガシィ風にしたかったのなら、エクシーガなんて言わずに、レガシィ◯◯って名前にしとけば良かったのでは?適度にダサめに「レガシィ7」って感じで。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2。 |
アルファード/ヴェルファイア(08.7.5記) |
日産が発掘した「VIPセダンのようなミニバン」と言う鉱脈を、エスティマベースのお手軽FF車であっという間に奪いさり、我関せずと言う姿勢を保っていたホンダエリシオンにまで、下品なグリルをつけさす程の影響力を及ぼしたアルファードがモデルチェンジを果たしました。しかも今回はエルグランドの息の根まで止めるつもりか、兄弟車としてえげつないほどエルグランドにそっくりなヴェルファイアも投入となりました。 まずその注目の外装デザイン。アルファードは先代が爆発的に売れたのですから見事なまでにキープコンセプト。初代ハリアーと2代目ハリアーぐらい見分けがつきません。それ以上に見分けがつかないのが、エルグランドとヴェルファイア。特に現行エルグランドの前期型と比べるとライト周り、グリル、Bピラーの処理と見事なまでにそっくり。 個人的にはエルグランドの方がミラー周りや、パンパー〜フロントタイヤハウス上のキャラクターラインの入れ方などで、彫刻的な洗練されたデザインに見えますが、ヴェルファイアの方がトヨタらしいプレス細工で、多くの日本人の琴線に触れるのかも知れません。大方の見方としてはこのヴェルファイアで「エルグランドは終了。」と言う感じみたいですが、今年のデトロイトショーにて発表されたエルグランドのプロトタイプは、トヨタの猿真似なんか全く気にならないぶっ飛んだデザインでした。あれがそのまま出ればまだまだ解らないって感じですが、それでも日本人はトヨタ買うんですかね? 内装はいつものトヨタ流。特に新しい提案が有るわけでもないけど、十分値段なりには見える感じ。ただ相変わらずつや消し木目の質感は6.3.3で12年レベル。ちょっと感心したのが、サードシートのシートレールを巧みにリアホイールアーチの上に乗っけている点。これによってサードシートの居住性が抜群に良くなっている気がするんだけど、これって今の3列シートミニバンの常識なんでしょうか?ミニバン興味ないので、今まで気づきませんでした。 ただそのサードシートのたたみ方が、エスティマみたいに床下収納じゃないのが腑に落ちない感じ。いくらストッパーついてても立て掛け式って精神衛生上良くないし・・・フリードもそうだったけど、これまた昨今のミニバン界では常識? 基本、車に乗る時は運転していたい人なので、セカンドシートがいくらビジネスクラスのような豪華シートでもどうとも思いません。また、このクラスの車を買う事どころか乗ることも一生無いでしょうから、単純に形の評価が好き嫌いの評価な感じです。そう言う面で見ると、未だに2代目エルグランド前期型の格好良さを、アルファードもヴェルファイアも超えてられないと思います。もっとも世間様もトヨタもそんな事は気にしていないのでしょうが。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 |