過去の新車チェックのポイントはあくまでも発売当時のポイントなので、今現在の国産車デザイン通信簿のポイントとは一致しません。
1-貰っても乗らない。2-格好悪いです。3-普通。4-知り合いが乗ってたら嬉しい。5-今すぐ欲しい。
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MPV(99.6.30記) | |
先代はFRベースで独特な雰囲気のあるミニバンで大変好感を持っていたのだが、今回はスペース効率などを考えて一転FFベースの今風のミニバンとなった。デザインはもうパッと見てわかる最近のマツダ顔である。このあたりはさすがフォードというか、長年マツダ顔というものを持たなかったマツダに、こんなに短期間でマツダ顔を作り上げさせたのだからさすがと言えばさすがである(格好良いか悪いかは別として)。 で、全体の印象だがガイアやプレサージュがオデッセイの亜流だったように、どうしても後発のつらさかMPVもシャリオグランディスに似て見える。シャープなラインにホイールアーチをくっきりと立体的に見せるのが今の流行りなので、それをすると大概のミニバンなんて似たように見えてしまうものなのでしょうがないが(トヨタもナディアの苦戦で慌ててくっきりフェンダーアーチを着けて来たし)、マツダらしい新しいラインを見たかったものだ。おおむね最近のマツダ車はデザイントレンドは押さえているものの、いまいちパンチに欠けていて、積極的に買わす程のデザインではなく残念に思う。新しいデザインはやっぱりいの一番に提案しなくては意味がない。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 | |
バモス/アクティ(99.6.30記) | |
ホンダのワンボックス軽はバモスという大変懐かしい名前で出てきた。そう、ウルトラマンタロウに出てたあれである(いやぁ良くあの絵描いたよ)。 そんな話はさておき、これは恰好良いでしょう。ホンダはスポーツカーとか高級車とか色気の必要な車を作らせると、いまいちのデザインしか提案できないが、こういう実用的な箱を作らせると本当にうまい。ステップワゴンもなかなか良かったが、これはそれの正常進化で実に格好の良い箱だと思う。所詮ミニバンなんて箱なのだから、これぐらいきっちり作った方がいさぎも良いし、逆に魅力的に見えるものだ。その点、キャパや日産のキューブなんかは変に色気を出して、格好悪くなっているのだからみっともないものである。ワゴンRを見ても分かるとおり、小さいミニバンは箱にこだわるべし。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)4。 | |
ラグレイド(99.6.7記) | |
日本サイズで開発されたオデッセイでは北米市場では小さ過ぎるため、北米市場用にアメリカホンダが開発したカナダ製オデッセイの日本名がこのラグレイドである。ぱっと見ての印象はでかいオデッセイ。そのままである。デザイン的に新しいところはまるで無く、本家オデッセイがデザイン的に古くなって日本で苦戦しているところに、このデザインこのサイズのミニバンを持ってきても、かなり苦しいのではないだろうか?ホンダとしては、オプションパーツ含みでガッポガッポ儲けている日産のエルグランドのように、高級ミニバンとして定着させたいのだろうが、あまりにも素っ気なく押し出し感のないデザインは、趣味の悪い日本ユーザーにはそっぽ向かれそうな気がする。まぁアメリカで売れればそれで良いのだろうから、インスパイアなどと同じくあまり売る気は無いのかも知れない。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(2寄り)。 | |
ウィングロード(99.6.2記) | |
サニーベースのワゴン風バン。若向きな風を装ってはいるが、たぶんバン仕様のADバンも近々でるはず。で、成り立ちの格好悪さはともかくとしてデザインについてだが、まだまだ日産混迷中という感じだ。さすがに丸々としてキャラクターラインの一本も通らないデザインではなくなったが、依然として日産車であると主張するようなデザインは完成されておらず、正面から見た印象は新型ランエボか?と思わすような三菱系ガンダムデザインだし、サイドに回れば、今時ウェストラインが高くドアパネルの幅が広いのもちょっとなぁと言う感じなのに、それを打ち消したいのかドア下部に変なプレスラインが入っていて気持ち悪い。エアロパーツもゴテゴテ付いてたりするが、どれも猥雑でデザインのまとまり感をぶち壊しにしているし、本当にいろいろな人がデザインしましたって感じの車に見える。まぁこのクラスのワゴンはどれも古くなり始めているので、最初こそそこそこ売れるかもしれないが、途中で大幅なテコ入れが必要となりそうな気がする。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(2寄り)。 | |
S-2000(99.5.29記) | |
まだ実物は見てないんですけど、正直よくわかりません。もう、とろけちゃうほど格好良いわけではないですし、びっくりするほど不細工でもありません。ただ個人的には積極的に欲しいなって思うデザインだとは思えません。まぁホンダが作るスポーツカーなんですから、デザインなんかどんなものでも、エンジンやミッションで好きな人は買うんでしょうけど。個人的にはビートやデルソルの方が、くれるって言われたらうれしいです。それと後ろの印象とかが、現行レビン/トレノに似てるような気がします。スポーツカーがファミリーカーベースのクーペに似てちゃ、駄目なんじゃないかなぁ? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 | |
プレマシー(99.5.13記) | |
カペラベースのミニバン(ミニバンと言いたくないらしいが)。日産にプレサージュと言うミニバンがあるのに、似たような名前で出してきたのは少し疑問が残る。形はまぁ格好良い方だと思います。ミニバンはいまいちクラス分けがはっきりしなくてわかりにくいのですが、最近出たミニバンの中では一番格好は良いと思います。取りたてて格好悪いところもありませんし、エッジをやや立て気味にした処理やフェンダーの造形も今風です。顔もきっちりマツダ顔してますし、デザインに迷いや戸惑いがありません、そこそこ売れるんじゃないでしょうか?色はパール系の物の方が立体感が出て良いと思います。最悪なのはソリッドの白でしょう、プレスラインとかみんな飛んじゃってだるく見えます。あえて難癖つけるとしたら、三菱がヨーロッパを中心に発売している、カリスマベースのミニバンにかなり似ていると言うことでしょうか? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 | |
シルビア(99.1.26記) | |
素直に格好良い。多分世の中でこの車を見て、格好悪いという人はそうはいないと思える万人向きなデザインである。全体の流れがプジョー406クーペだったり、細かいディテールがアルファロメオだったりするというつっこみが多く聞かれそうだが、格好良いんだから良いではないか。今までの日産には、こういう普通に格好良い車を生み出すことすら出来ていなかったのだから。サイズも5ナンバーに戻り、価格も手ごろなため、時代が時代だったらバカ売れしそうな車だが、今の時代、車のことをあんまり考えないで雰囲気で選ぶ人は、多分クーペには行かないと思うのでそれ専門の人しか買わないだろうと言うのが惜しい。特に斜め後ろから見た形が格好良いのだが、ここにバカみたいなスポイラーをつけるのだけは絶対に止めた方がよい。ああいうモノは、先代シルビアのようににっちもさっちも行かなくなった車につけるモノであって、こんだけ綺麗にまとまっているデザインにつけるのは愚の骨頂である。個人的にはメーカーオプションにすら準備をしておいて欲しくないくらいだ。 どうしようもないデザインの車を垂れ流し続けていた日産だが、最近ようやくましなデザインの車が出始めてきた。こういう良いデザインの車は素直に売れてくれないと、また日産のお偉方の頭がおかしくなってしまうので、おっ格好良いと思った人はなるべく素直に買いましょう(おまえはどうなんだ?)。はっきり言って、これこのままテール丸ランプにして、スカイライン2ドアと言って出したら、爆発的に売れるんじゃないかなぁ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)4。 | |
ヴィッツ(99.1.19記) | |
トヨタ渾身のワールドカー、ヴィッツを早速見てきました。多分日本ではスターレット、ターセルシリーズはこの車に統合されていくのだと思うのだけど、それらの車とは当たり前と言うべきか、発想がまるで違います。今までのトヨタ車というのはどんなクラスの車でも限りなく高級に見せよう、と言う考え方で他車を圧倒してきたわけですが、ヴィッツからはそんな雰囲気は微塵も感じられません。安い車なんだから安くて良いんだ、只、車本来の機能はしっかりさせようと言う考えでお金の割り振りが成されていると思います。 まず、一番解りやすい点では内装です。デザインはもう新たな意味でのトヨタスタンダードデザインな、センターメーターを基本とする未来的なデザインです。ただし今までと違うのは、プラスチックはプラスチックのままだと言うことです。今までのトヨタなら必ずソフトパットを張っていたと思われる所も、プラスチックのシボのみです。当然叩けばマツダ車のようなコツコツという音がします。収納場所が多いのも最近の特徴ですが、その蓋などのキャッチ部分もプラスチックの抜きっ放しで、節度感何て事はまるで考えてられません。 反対にお金がかけられているところは、全高を高く取ったパッケージングを不細工に見せないデザインや、トヨタにしてはしっかりしたイス等の車として大切なところでしょうか?外装デザインにしても、個人的にはちょっと腰高な上に、タイヤが四隅で踏ん張っているので、幼い頃に見た未来の月面探査車みたいで好きではないのですが、高い全高でありながらまるで違和感を感じさせないデザインは、良く出来ている部類だと思います。 さて、今までトヨタ車を購入していた人にとっては、まるで違う価値観を押しつけられたような、このヴィッツですが、世のトヨタ車好きの目を覚まさす意味でも、そこそこヒットすることを期待します。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
セフィーロ(99.1.7記) | |
よく言えば正常進化、悪く言えば変わり映えのしないデザイン。前後は新Sクラス似のライトや、左右独立式のテールにしてイメージを変えようとしつつあるのに、パッと身の印象はどこが変わったのか、比べなければ解らない。先代があれだけ古くさいデザインだったのに、それと変わり映えしないと言うことは、やはり一言で言って今回も古くさいデザインと言えよう。それにしても、このデザインが99年に出てきたデザインだとはとても信じられない気分だ。これだったらマツダが必死になってテコ入れしている、ミレーニア(旧ユーノス800)も新型車と言われて納得するかも知れない。 テールの端を持ち上げたりして車輌感覚を掴みやすくしているのだそうだが、この手法は先代セフィーロの元のモデル輸出専用車マキシマで用いられていた手法であって、決して新しいモノではない。それどころか先代セフィーロでは、わざわざテールのデザインを日本用に直して売っていたのだから、何をしているのだかと言う感じだ。大体車輌感覚を掴みやすくしたいのであれば、もっと四角いデザインにするとか、サイズを小さくするとか方法がありそうなのに、そこまで踏み込まない辺りに日産のダメさ加減が伺える。 前にも書いたが、たまたまラッキーパンチが当たってそこそこ売れた先代のせいで、日産のデザイン感覚は本当におかしくなっている。先代が売れたのは、デザインが良かったわけでなく、ローレルもスカイラインも出来が悪く買う車のなかった日産車ファンに、安くて広いまっとうな車が出てきたから買われたわけで、新たな需要を開拓したわけではないのだ。つまり、スカイラインがスカイラインファンに納得のいく車になり、ステージア、セフィーロワゴンがそこそこさばけている現状では、いくら先代よりましなデザインになったとしても、新型の売り上げは先代ほど調子良くは行かないであろう。 また、このクラスの2.5L中型車に魅力を感じる人達自体が、もう少ないのではないだろうか?マーク2で満足している人達が、セフィーロに来るとは思えないし、300万弱のお金を払える人は、2.0Lクラスの外車の方に魅力を感じ始めているのではないだろうか?そう言った意味でごく狭ーい、購買層にこのデザインで売っていくのは本当に辛いかも知れない。まぁ、あえてその狭い購買層は、保守的だと睨んでのデザインなのかも知れないが、マーク2やグラシア納得して買う人から見ても古いデザインに見えるんじゃないかなぁ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2(まぁ先代よりは良いでしょ)。 | |
ミラージュディンゴ(99.1.4記) | |
セダンがあまりにも売れないために、セダンの開発が凍結されたとも噂される三菱の新型車は、ミラージュと名前は付くモノのやはりミニバンタイプのデザインであった(セダンは先送りらしい)。シャリオグランディスがそこそこヒットしている三菱としては、より小さいサイズのミニバンスタイルの車が欲しかっただけに、相当期待されていると思うのだが率直に言ってあまり良いデザインだとは思えない。三菱車のデザインは国産車の中では、独自のラインを突き進んでいて大変個性的で良いのだが、今回のディンゴに関しては少しやり過ぎたような感じがする。縦目のライトとグリルの位置関係にも少し抵抗感があるのだが、何と言ってもブリスターフェンダー風に車体下部を覆うデザインが、どうにもしっくりいっていないような気がする。それぞれの車輪で区切れば良かったモノを前後で繋げてしまったのがどうも軽快感を欠く原因になっていると思うのだが、どうだろうか? ただ、車格的にはミラージュを名乗っていながら、一クラス下のキューブやキャパをライバルとするらしく、その辺りが売り上げにどう影響するか見物である。まぁカープラザ店には上からギャランクラスのシャリオ、ミラージュクラスのRVRと言う割り振りが出来ているので、当然と言えば当然のクラス分けなのだが・・・カリスマの営業面での失敗、新型RVRの不振、軽自動車のタマが無いと、ここのところ三菱ディーラーの中では貧乏くじ引きっぱなしのカープラザ店だが、このディンゴは吉と出るか凶と出るか、今後の三菱を占う意味でも大事な車なだけに、動向が気になる車だ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2。 | |
ティーノ(99.1.4記) | |
サニーベースのハイトカーシリーズ第二弾。近年の日産車の中では、良いデザインな方だと思う。特に斜め後ろから見た形は新しく、少なくとも国産車には似た形の車を探すのは難しい。この一見当たり前のことが最近の日産には出来ていなく、出てくる車出てくる車みんな古く、どこかで見たことのあるデザインだっただけに、この車が売れて日産のデザイン部門が正常な感覚を早く取り戻すことを期待したい。ただ、デザインがそのまま生産型で素直に活かされているかと言うと、少し疑問符がつく。最近の傾向ではフェンダーアーチは割合はっきりとプレスするのが、新しいデザインだと思われているのに(三菱車やオペルアストラ、フォードフォーカス)ティーノでは従来車のような曖昧なラインで、せっかくのデザインが活きていない。他のプレスラインもことごとくビビっていて、いまだに丸いデザインの臭いを感じさせて残念だ(三菱ならたぶんデザイン画通りのシャープな仕上がりのティーノが出来ていただろう)。あと、フロント廻りの薄べったさが、リアのボリューム感に負けてるような気がするのも残念な点である。 内装もトヨタには後れを取ったモノの、ようやく新しいデザインのインパネで好感が持てる。内装色も標準色が黒とベージュのツートンで、明るい印象がしてとても良い。バブル崩壊後、コストダウンのため黒一色の内装色が多かっただけに、標準のグレードでこれぐらい明るい雰囲気だと脱不況の勢いも感じられると言うモノだ。大体、不況で世の中の雰囲気が悪い時こそ、明るい未来を感じられるようなデザインでなければいけないのに、地味な配色(グレーとか、紺とか雨の日の空みたいな柄とか)の車が多いのには、メーカーの工夫の無さを感じる。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(4寄り)。 |