いろいろな「名所」が集中しているコニストンです。日程に余裕があれば何泊でもしたいところです。コニストンの町にはヨーデールホテルがあり、ランサムが宿泊したという「実績」もあるのですが、なんといってもハリ・ハウのモデル「バンク・グラウンド・ファーム」(長いので以下BGFとします)に泊まるのがお勧め。
B & Bなので普通に泊まれます。「床が傾いている。」とか「バスルームが共用」とか「コニストンの町から離れていて、タクシーか車で行くしかない」なんてことはランサムへの愛で克服しましょう。
BGFへの入り口はコニストン湖とオールドマンが見える絶好の撮影ポイントなんで、関係ない車が良く止まっています。ここから下っていくと農場付の家が見えてきます。左の写真もそこから94年に撮ったもので、背景の山の一番高いところがオールドマン(カンチェンジュンガ)でコニストンの町の手前に湖が見えます。湖の手前の建物がBGFです。拡大版は175kBです。
湖まで続く斜面は映画でロジャが間切って走るシーンに使われたままです。もちろん、艇庫もそのまま、桟橋が少し沖まで延長された位です。家の中も映画で使われていて、テントを試した部屋とか、ジョンがおかあさんに「のろまだったわね」といわれた部屋とかがあります。
TARSの連中はよくここでバーベキューとかイベントをやっています。そのために、ロビーの一角に「ランサムコーナー」があって、TARSの紹介とか「Big Six」とか「Great Northern」という地ビールの宣伝ポスターがありました。(なぜ、湖水地方の名前がないのでしょうね。)
以前は「自由生活者」の方が占拠していたそうですが、現在TARSの管理下にあります。「中に入ってもいいけど、D兄弟のようにちゃんと紐を結んでください」という掲示があります。(右の写真は94年8月に撮影しました。)
森の中で、ランサムの挿絵よりかなり暗い感じです。暖炉もあり広さも十分ですが、「こどもたちだけで泊まる気分にならないなあ」と思います。
湖の周回道路からは見晴らしが悪いし、同じ道では飽きるのでBGFまでの帰りは山道を通った方が見晴らしは良いです。1:25,000の地図を持っていた方が安心ですが。コニストンの町からCopper mines Vallayに沿って上っていくと、登山口というような大袈裟なものはなく、公共遊歩道の行き先がオールドマンとレヴァーズ湖と書いてあるだけ。
この道をぼんやり歩いているとレヴァーズ湖やユースホステルの方に行ってしまいそうになるので注意が必要です。The Bellという丘を巻くようにして上るともう一つの道と合流します。こちらの道の方が少し上まで車で行けて駐車場もあるようです。Windermereのタクシーに「上がれるところまで上がって」と頼んだのですが、コニストンの町で降ろされてしまいました。スレートを積み上げた小屋やケーブルカーの残骸があります。スレート鉱山や銅鉱山の残骸のようです。峠にたどりつくと、直径一八〇メートルくらいの青緑の水をたたえた湖Low Waterが見えます。(左の写真は92年5月に撮影しました。)青緑の色は銅イオンのせいでしょうか。
Low Waterから尾根まで登るとコニストン湖の全景が見えます。(上の写真は92年5月に撮影しました。)左手にコニストンの町と桟橋その対岸あたりのBGF、ブラントウッド、右の隅あたりにピール島が見えます。島があまり対岸に近いので繋がっているように見えています。さらに右端に見えるのがタコの沼/礁湖のモデルといわれるアラン小湖です。
ここからは道らしい道がなくなりますが、とにかく登れば山頂につきます。このへんの登りは運動靴ではちょっと厳しくトレッキングシューズが必要かもしれません。コニストンの町から2時間半くらいで山頂につきました。
山頂のケルンからは日本人の置いていったコインと手紙の山が出てきたそうです。マン島やスコットランドが見えるのは天気の良い日のようです。
下りは湖を見ながら道のない斜面を降りたくなりますが、後で聞くと、見つけにくい縦穴があったりして危険なのでちゃんと道を通った方がいいようです。また、山歩きをする方にとっては、Old Manは縦走路の起点のようです。尾根づたいにもっと先に行く人がたくさんいました。
94年に行ったときには右の写真のプレートがあったのですが、TARSの名前を入れたせいで「特定の団体の宣伝をしてはいけない」とやらで、撤去されたそうです。