(98.3.17記)
さぁいよいよ、筆者が今国産車で乗りたい車NO.1のレパードJ・フェリーです。レパードと言えばたいがいの人が、後ろのグラスエリアに特徴のあった加山雄三の初代か、あぶない刑事のおかげで、いつまでも中古車価格の高かった2代目を思い浮かべるでしょう。しかしそんな車たちには、筆者は興味がありません。レパードは3代目です。直噴エンジンしか売りのない現行なんてもっての他です。3代目につきるでしょう。
この3代目レパードから日産はソアラと勝負をするのを諦めました。それまでの最上級クーペから高級パーソナルセダンという、いかにもパイの少なそうなところを狙った車に変えてきたのです(もうこのあたりから日産の勘違い、バカさ加減が全開でそそります)。どう考えたって、高級パーソナルセダンに金を払える人は外車に行くでしょう。かといって会社の経費でこんなとろけた車は買えません。それでもデザインが良ければそこそこ売れたかもしれませんが、このアメリカ産のデザインをまた日本人が嫌い(現行ソアラや先代ブルーバード)ときてるので本当にどうしようもありません。まさに発売前から全力で不人気車になる努力をしてるような車です。
そんな車をなぜ筆者が欲しがるのかというと、まず上記したような企画段階での偉大なるバカさ加減。そしてこんなにデカイのにデザイン優先のため後席、トランクの容量不足という実用面でのバカさ加減。さらに高級パーソナルセダンでデザイン優先のくせに、威張りの効かない貧弱な顔つき(ブルーバードとそっくり)というバカバカしさ。こんなにバカバカしい車は、今後そう簡単には出てきません。さらに新車当時480万から330万もした車が150万以下、下手すると100万以下で手に入るのです。しかも設計がバブル中のため車自体はしっかり出来ています。新車当時の自動車評論家の評判も悪くありませんでした。引用すると※とても上品な車だ。開発責任者が「上品な車に仕上げました。」と言うので、何が上品だ!と思って乗ったら本当に上品で驚いた。今や国産車はコンピューターなどを使って、ジャガーならジャガーの乗り味を分析して、再現することが出来るのだそうだ。ただお手本がないとその先が作れないのが弱点でもあるが※とまで書かれていたのです。乗り心地命の筆者としては、もう乗ってみたくてウズウズしているわけです(あくまで、評論家の言うことを信じたとしてですが)。
そんな思いが募ってくると、当初あまり好きではなかったデザインも好感が持ててくるのです。直線主体のシャープなデザインが流行ってきた今なら、このぼってりしてとろけたデザインもなかなか良いなぁなんて思えますし。貧弱な顔もオーテックバージョンの、鯨の口みたいなグリルを付ければいいかななんて、空想も広がります。他にも、解体屋からジャガーのマスコットをもぎってきてつけて、人から「レパードなのにジャガーがついてて変」って言われたら、「違うよジャガー(アメリカ豹)じゃなくてレパード(豹)だからこれで良いんだよ」なんて言いたいとか、車につられて筆者もバカさ全開です。とにかく一言で言えば、大いなる無駄。のレパードJ・フェリーが欲しくて欲しくてたまりません。
ちなみにアメリカ名はインフィニティJ30です。この名からもわかる通り、基本は3リッターの方です。日本で無理矢理乗せた4.1リッターの方はエンジンが重すぎるため評判があまり良くないのでご注意を。