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第18章 夜の小島こじまへ行く

 NIFTY-ServeのFSHIPでLMSさんが発表された『シロクマ号となぞの鳥』(1964.5.30第2刷)とアーサー・ランサム全集第12巻『シロクマ号となぞの鳥』(1999.6.7第19刷)を元に、次の比較一覧にまとめたものです。  英語版への参照にはPuffin BooksのGreat Northern?, impression of 1973を使いました。
 修正の表記については、真鵺道によりました。
2001. 3.23 高橋誠
変更 内容 英語表記
内容
290 291 空のかがやきがうすれる[ころ/ころ] 222
ボートの[へさき/船首せんしゅ]をちょっとつかんだが、ジョンとディックがあみ[/も]って小川を
ボートを[/む]こうぎしにつけようと、
注意ちゆうい[ぶか/ぶか]くボートを
うすぐらい小川の[/む]こうぎしで、
ナンシイが[、/]てきを見[下/おろ]場所ばしよめざして、
午前中ごぜんちゆうみつけておいた道をたどって[行/い]くことができた。
291 292 ドロシアの[「/<]しろ[」/>]や、 223 Dorothea’s ‘castle’
ボール[がみ/][き/]りぬいて、
道が、そこをこえて、[/む]こうがわ
ディックは、[たに/]反対側がわにある、
さらに悪質あくしつ危険物きけんぶつがあることを思い[出/だ]した。
[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]だ。あとはただ、
ふたりはみずうみきし[/つ]き、
するとゆるやかに傾斜けいしやしている[つつみ/土手]が、
292 293 しま[/む]かってこぎ出した
きみはあみ[/も]ってここで
さざなみ[立/た]つはがね色の湖水こすいごしに、うすぐらい[/む]こうぎし
このあみいわの上にかぶせて[、/]かくれがを
おりたたみしきボートの[くろ/黒]かげ 224
「ジョン[、/]」と、ディックがしずかにいった。
ジョンが、[/船尾せんび]を先にして
両側りようがわ[ふな/ふな]ばたをつかんで
[/それが]なぜうまいんだい?」 ‘Why?’
293 294 ちょうど[、/]その時、
ふたりは、みじかく[すば/は]やく[、/]オールをこいで、[かげのこい||岸辺きしべから四、五メートルほどの]ところを
[突然とつぜん/とつぜん]、ディックの心臓しんぞう
「ここまでは、うまく[行/い]ったよ。」
294 295 のダイシャクシギが[はるか||頭上ずじよう]でなき声を
のように[たに/][よこ/よこ]ぎるのを 225
「まだ[/む]きをえないでくれよ。」
「鳥に見られずにしま[/む]こうがわにつくように、
まん中の方へ出ていった[方/ほう]がいいんだよ。
[/む]こうがわにはアシがすこし
心にとめていてくれるなら、[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]だ。
ノーフォーク[沼地方ブロードズ/湖沼地方こしょうちほう]観察かんさつしたことがあるので[/、]オオバンなら、
295 296 乗組員のりくみいん[全部ぜんぶ/ぜんぶ]がディックをあてに
できるだけ[、/]きみたちをさわがさない
[あたら/あたら]しい危険きけんが、前方ぜんぽう 226
ディックは、しずかに[気楽きらくに/のんびりと]おしゃべりを the quiet easy chattering of those ducks
おりたたみしきボートは[/む]きをかえてまっすぐみずうみ中央ちゆうおう[/む]いた。
ボートが[つつみ/土手]かげの中から
296 297 夜空を背景はいけい[くろ/黒]く見えてきた。
[それは/だが、そっちの方は]ぜんぜんきこえず、[ただ/]ずっと上の方で
ディックが、ジョンの[/む]こうがわに目をやると、
しまにあがれば、はいてた[方/ほう]がいい。」
297 298 両手りようて[ふな/ふな]ばたをつかんでいた 227
「おりろよ。[へさき/船首せんしゅ]からおりるんだ。
ぼくは、すぐには[、/]ひろげられないから。」
あみたば[/も]ちあげ、
しまには[かれ/かれ]らふたりだけではなく、
「ぼくも[行/い]こうか?」
「ひとりだけの[方/ほう]がいい。」
ディックは[/む]きをかえた
298 いや、[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]。ここは、夜のこの時間[じかん/]になっても[/、]南部なんぶよりは
299 しまの中ほどにある大きな[岩々いわいわ/いくつかのいわ]も見えた。
[それらは、/][雌/牝]めうしかセイウチがねているよう[に見えた/な形だ]
ぜんぜんこなかったのと、[ちっと/すこし]もかわりなく
ディックは、大きなあみたば[ひどくくるしめられ/うんうんいい]ながら、注意ちゆうい[ぶか/ぶか]地面じめんをふんで 228 putting his feet down carefully, much bothered by his big bundle of netting.
人里ひとざとはなれた小さなみずうみのまん中にある[、/]こういうしまには、
このいわ[/む]こうに、
二つのあいだにすき[くろ/黒][み/見]える。
299 いたみは[全然ぜんぜん/ぜんぜん]かんじなかった。
300 、かちっと[いう/]音がした。
いわ[/む]こうの岸辺きしべ[/、]なにかが[うご/うご]いた
水ぎわまでよたよたと[ある/歩]いていき、
あらあらしい[</「]ホー……ホー[>/」]という
300 301 鳥の一[行/い]ってしまった
ディックはあみたばをほど[くと、それを/いたが、あみが]つき出たいわにひっか[けて/かってしまい] 229 He unrolled the bundle and, after a desperate moment when the netting caught on a point of rock,
岸辺きしべにすわっている黒いものは[/、]じっと
301 たぶんたまごはまもなくかえるのだ[、/]という考えが、
そして、[黄褐色おうかっしょくの/モリ]フクロウが、 a tawny owl
302 [行/い]ってしまう。[行/い]ってしまう。」と、ディックはじぶんに[/む]かって小声に 231
かくれががやく[た/立]つかどうかは、
ディックがすぐにのれるようにボートを[/も]って、
302 303 「あかるくなってから[、/]もう一度
ここにのこった[方/ほう]がいいんだ。」
「そりゃ、[できない/むりだ]よ。」
カメラも[/も]ってきてないしね。
はやく[行/い]こう。」
[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]だと思う。
きし[/む]かってくれよ。
できるだけはなれていた[方/ほう]がいいんだ。」
ジョンは、岸辺きしべ[/む]かい、ボートの[/む]きをかえて、さかになっている[つつみ/土手]かげの中を
さざなみ[立/た]湖上こじようには、
303 304 「ナンシイが[さく/、いい計画けいかく][/も]ってるよ。」 232
[つつみ/土手]が落ちこんでいる[/、]ここの[まむ/真向まむ]かいだから。」
「かくれがはひとり[ぶん/]のひろさしか
304 鳥が[そのこと/それ]を気にする
ナンシイがうまい[さく/計画けいかく][って/もって]いると
305 ナンシイの計画けいかくは、時には[、/]たくさんの人間にんげん
[帆柱ほばしら/マスト][横静索よこせいさく/シュラウズ]にあかりを 233
と、小川の[/む]こうぎし
しまの上じゃ、もっとしずかに[歩/ある]いたよ。」
305 「あなた予備よびのめがねを[/も]っていない?」
[/も]ってなくちゃいけない
306 その時は[それっきり||もう]答えず、
「わたし、[墻頭横材しょうとうよこざい/クロストリーズ]まであがってたのよ。でも、あかりが[き/]えてから、 234
306 [だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]とは思うんだけど。」
「しかし、[と/]びたちもしなかったし、
307 あみの大きさは[/た]りたかね?」
人手[ひとで/]十分じゆうぶんあるし。
307 あしたは、何時[なんじ/]におきなくちゃいけないの?
308 [おとり/子ども]たちは、船室せんしつで、 the red herrings
ディックとロジャだけが[ひと/]ことも口をきかなかった。
ディックは写真しやしんをとる[上/うえ]のこまかい手順てじゆん[くまなく/くわしく]考えて 235
じぶんだけの計画けいかく[/も]っていたからだった。
ねむっている見張みはりを[、/]じっと見ていた
ちかちか光る[横静索よこせいさく/シュラウズ]のあかりをうけて、
テロダクティルごう[ねどこ/だな]にはいって、

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