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第19章 ディックのてきをそらす

 NIFTY-ServeのFSHIPでLMSさんが発表された『シロクマ号となぞの鳥』(1964.5.30第2刷)とアーサー・ランサム全集第12巻『シロクマ号となぞの鳥』(1999.6.7第19刷)を元に、次の比較一覧にまとめたものです。  英語版への参照にはPuffin BooksのGreat Northern?, impression of 1973を使いました。
 修正の表記については、真鵺道によりました。
2001. 2.26 高橋誠
変更 内容 英語表記
内容
308 309 まくらの下に[め/目]ざまし時計とけい 236
ジョンが船室せんしつから[、/]のぞきこんで
[ねどこ/だな]の中でねがえりをしたが、
「ティティとドットは[/なるべく]長くねてい[ればいるほど、/たほうが]いいのよ。」 ‘The longer Titty and Dot sleep the better.’
今は、それを[、/]実行じつこうしなければ
309 310 すっかり[明/あ]かるくなる前に、
また、[べつ/べつ]危険きけんがあった。
じぶんのすることが見えるくらい[明/あ]かるくなり、
しまへいっても[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]かどうかを、
朝飯あさはん[/た]べさせ、かくれがであいだ[/た]べる食糧しよくりようをリュックに入れて、[/も]たせてやらなくては 237
310 311 「ぼく、すぐにでも[行/い]けるよ。」
「ううん、まだ[行/い]けないわ。」
と、ペギイが半分[はんぶん/]ほど水のはいった
「きみたちも、朝飯あさはん[/た]べないの?」
「あとで[/た]べるわ。」
「カメラは[/も]ったかい?」
[/た]べさせてあげなさいよ。」 238
311 312 と、ディックが[/た]べる合間あいまにいった。
鳥がおびえて[/、]いなくなっていたら?
あるいは朝日の光で[、/]あれをはじめて見て、
それは写真しやしんをとろうとしたディック[のあやまちな/がわるい]のだ。 it would be his fault for trying to photograph them.
二つ目のたまごをことわ[り、それで/った。もういつでも]出発しゅっぱつ[のしたくができた/できる] refused a second egg and was ready.
前部ぜんぶ[甲板かんぱん昇降口しょうこうぐち/ハッチ]はあけなかった。
つま先だ[ちで/って]船室せんしつとおりぬけて[、/]甲板かんぱんに出た。
船室せんしつのあかりとりのぬれたふちを[/、]すっとゆび
312 313 [あ/わ]たし、お天気のことは
かれという[言葉ことば/ことば]が、シロクマごうをはやく[ち/][/ち]ぬしにかえしたがっている
ぬれてすべりやすい甲板かんぱん[/用心ようじんぶかく]つま先だって[慎重しんちょうにある/歩]いた。 They tip-toed gingerly on the wet, slippery deck.
おりていって、[中央ちゅうおうのこぎ手/まん中のスオート]にすわった。 239 went down into it and sat on the middle thwart.
「その[方/ほう]がずっといいわね。」
じぶんのうしろの[へさき/船首せんしゅ]においた。
「あなたたちふたりは、[ねどこ/ベッド]へもどった[方/ほう]がいいわよ。」
314 もやいづなをボートの[へさきへ/船首せんしゅに]とした。
313 [たに/]を見わたして、
あなたが見られるところに[た/立]ってるわよ。
「さあ、[行/い]ってくれ。
小川のきしをいそいで[ある/歩]き、 240
314 315 またボートをおしだして、小川の[/む]こうぎしにあがり、
「ただじっと[、/]ってるのね。」
わたしたちが[うご/うご]けば、すぐにいかける
わたしたちは[帆柱ほばしら/マスト]にのぼると
シロクマごう[帆柱ほばしら/マスト]のてっぺんは
わたしたちの行き先だけを[看/監]かんしするわよ。
しままで[行/い]く道を
315 316 「ディックがしま[/も]っていけば、
望遠鏡ぼうえんきようでずっと[/む]こうのアシの群落ぐんらく
ちゃんとかくしてくれさえしたら、[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]だな。」 241
[たに/][/む]かいがわの、もっとずっと高い北尾根きたおね注意ちゆうい[ぶか/ぶか]
ボートを[だ/出]しても[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]だと思う?
尾根おねごしに[/む]こうの入江いりえ
三、四メートルのぼってから[、/]いった。
ディック[が/は一刻いつこくも]はやくしま[行きつけばつくほどいいよ/いきついたほうがいい]。」 The sooner he’s at the island the better.
316 317 なにもしないで地面じめんに大の[じ/]になってれば、
信号しんごうをぜんぜんしないというの[は/も]奇妙きみよう信号しんごうの一つだった[が、/。]いわの上にねたとたん、ディックの姿すがたが見えなくなった。 It was a queer way of signalling, not to signal at all, but a moment after they had lain down they lost sight of Dick.
318 アマゾンごう船長せんちようだった[、/]ふたりのろう[/れんな]水夫すいふは、 242
317 「ゲールじんのおきる時間[じかん/][/、]わかるといいんだけどなあ。」[と、/]ナンシイがもう一望遠鏡ぼうえんきようで長いあいだしらべてから[、/]いった。
[今度こんど/こんど]はちょっとうまくこいでるよ。」[と、/]何分[なんぷん/]かたった時、
たまご収集家しゆうしゆうか本人[ほんにん/]がピンクのパジャマのまま
319 わからないんだわ。」[と、/]ピンク[いろ/]人影ひとかげ
318 ぴったり地面じめんにふせて[、/]耳をすました。 243
[/ふたりには、]甲板かんぱん一方[いっぽう/]がわから
今、ジョンたちの方に[/む]いていたと思うと、
「あいつ、虫の[/ね]をきいてるもも[いろ/]のツグミみたいだわ。
[たに/]はいつまで[もいつまで/たって]もしーんと
たまご収集家しゆうしゆうかがちらりと空を見[上/あ]げてから、
319 320 「そうだといい[がねえ/けどな]。」
ボートがすべるように[、/]島の[/む]こうがわのアシの中に
[まる/まる]見えだって
「ほら、あそこを[行/い]く。」
[ふたりは/]いわあいだをぬって[すす/すす]むディック[のからだの一部いちぶを、/が]四、五かい[ちらっと見た/すこし見えた] 244 They caught a few glimpses of bits of Dick as he crawled his way through the rocks.
320 [ひとつだいじなことがある/重要じゅうようてんは一つだけだ]。」 ‘There’s one thing,’
「あのかくれが[は/なら]だれが見たって、ヒースのかたまり[だと思う/に見える]ってことさ。 ‘Nobody’d ever think that hide was anything but a lump of heather.
321 さあ、[今度こんど/こんど]は朝ごはんを[/た]べて、[いっしょう/一生いつしょう]けんめいに
たいらな小島こじま手前[てまえ/]きしちかくに、
その[岩々いわいわ/いくつかのいわ]あいだに、
ディックがすでにしま[/む]かったことを
321 322 [羅針箱らしんばこ/コンパスケース]にたてかけた
さっとはばびろの赤い[すじ/すじ]をつくりながら[、/]こえをかけた。
「ディックは[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]?」と、ドロシアがたずねた。
「今のところ、[だいじょうぶ/大丈夫だいじょうぶ]よ。」 246
ほら、[いちご/イチゴ]アイスクリーム
323 しまについてボートと本人[ほんにん/]安全あんぜん
322 だから、[今度こんど/こんど]はわたしたちが
人の注意ちゆうい[/む]けないように
それぞれ、じぶんのリュックサックを[/も]った。
「みんな[/、]なにもかもわかってる?」
テロダクティルごう見張みはりに、[帆柱ほばしら/マスト]のてっぺんに
このあいだ[険/検]たんけんかたちがやったのと、
ゲールじんたちを[たに/]から山へ
ボートでしまをはなれる時間[じかん/]がかせげるように、
324 わたしたちは、みずうみ[の/が]たくさんある、まちがった[たに/]へ、 247
[うれしがり/ほくほくし]ながら[お/]いかけてくるわよ。」 he’ll come chasing after us, gloating to think
323 ナンシイがくすくすわらって[、/]いった。
「ロジャの[方/ほう]がディックに[ちか/ちか]い大きさよ。」
ジョンがディックじゃないとわかる[くらいちかづけ/いつかれ]ちゃいけないの。そうとう足早[/あしばや]に歩かなくちゃ and he mustn’t get near enough to see John isn’t Dick.
あなたたちは[で/出]かけてよ。
「ダクティルがボートをおろしてるわ[よ/]。」
「いそいでおりて[こい/きて]。」
「一分もむだにはできないんだ[/から]。」
ナンシイが[すばやく/ぐいぐい]ボートをこいで、 Nancy rowed them quickly
「小川にそってのぼった[方/ほう]がいいんじゃないの?」
325 このあいだ[険/検]たんけんかがしたのとちょうどおなじように、
324 [ある/歩]いたか知ってるから。」
「あのゲールじんたちに[あと/あと]をつけさせて、
もしあの人たち[がわたしたちをつかまえ/につかまっ]たら?」 248 ‘And when they catch us?’
礼儀れいぎ[/ただ]しくしてりゃいいわ。あと、どれくらい[行/い]ったら、大西洋たいせいよう
見えるところまで[行/い]ってたら、
いない[方/ほう]がずっといいの。
仲間なかま尾行者びこうしやたちを、[ある/歩]かせつづけることなのよ。」
ロジャは、ボートの[へさき/船首せんしゅ]にすわりこんで
あの少年に[あ/]えたら、談判だんぱんとかそれと[に/]たようなことは
325 326 あら! [横材よこざい/クロストリーズ]にぶらさがってるものは
「それから、[ハンマー/かなづち]
[たに/]おくの方を[ある/歩]くおとりたちは 249
326 327 ジョンが[昇降口しょうこうぐち/階段かいだん]をあがってきて、
[オオ/大]ウミガラス!」
つるのかわりに[くろ/黒]いまっすぐな
ジョンがボートにおりてきながら[、/]いった。
びっくりしてわらった後で[、/]いった。
わしがいっしょに[行/い]かない[方/ほう]がいいのかい?」
わたしたちの[たに/]にやってきたら、
327 328 だれかが[帆柱ほばしら/マスト]のてっぺんに
[行/い]きましょう、ジョン、
とうのむかし出発しゆつぱつしてなきゃ[、/]いけなかったんだわ。 250
かお[じゅう/じゅう]まっくろに

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